障害福祉サービス等報酬改定の影響について

  • 2018.06.30 Saturday
  • 23:40

 本年4月1日からの障害福祉サービス等の報酬改定は、全体では0.47%のプラス改定でしたが、基本報酬や加算のあり方がこれまでとは大きく変更されました。その影響について、障害者施設の全国組織「きょうされん」が、全国の事業所に呼びかけ緊急実態調査を行い、630事業所から得た回答を分析し公表しています。

 この調査から、就労移行支援事業、就労継続支援B型事業、及び、送迎加算について減収の影響が大きく、またグループホームについても減収の影響があることがわかりました。

 就労移行支援事業では、就労定着率による基本報酬が設定され、全体の約7割の事業所が減収の見込みとなっています。とりわけ、定着率を実利用人数ではなく、利用定員で算出することとされ基本報酬が大きく減ってしまいます。一般就労に次々と送り出しては、空いた定員分の利用者確保を継続的に行わなければ評価されない仕組みであり、このままでは、本市内でも多くの事業所が経営難となり、事業変更や事業廃止を考えざるを得ない状況です。

 また、就労継続支援B型事業では、基本報酬が平均工賃月額に応じて7段階となり、7割の事業所が減収となる見込みで、そのうち、200万円以上の減額となる事業所が15%もあります。工賃は低くても、重度の利用者がはたらくことを懸命に実践している事業所は評価されず、特に、余暇活動の充実や生活支援など、就労以外の活動にも重点を置いている事業所は厳しい影響を受けます。前年度に比べて減収となることが見込まれ、20名定員であったところを12名定員に減らした市内事業所もすでにあり、B型つぶしとの怒りの声も伺っています。短時間利用や毎日来られない利用者は、敬遠されることにもなりかねません。

 さらに、平均工賃月額に応じた報酬設定となり、一見すると工賃月額が高い事業所は有利に思えます。しかし目標工賃達成加算が廃止され、送迎加算が自動車の燃費や維持費が低下したことを理由に引き下げとなったことで、平均工賃では上位から2段階目となる平均3万8千円の工賃を支払っている市内の多機能事業所では、430万円の減収となる計算と伺いました。今年度上半期に一般就労への実績を上げなければ、さらに300万円のマイナスで、一千万円近くの減収となることも予想され、今の職員体制を維持するのも難しいレベルで、定員を減らすことも考えているとのことです。

 施設長は「社会福祉法人として、その社会的役割や使命を担っているが、障害者をビジネスの対象とし、福祉の視点が欠けた最悪の改定である」と憤りを込めてお話しされ、私もここまでの影響があるとは想像しておらず深刻さに衝撃を受けました。そこで、伺います。

  1.  今年度からの障害福祉サービス等の報酬改定をどのように評価しているのか伺います。
  2. 今回の報酬改定が市内事業所の運営に及ぼす影響を至急調査・把握すべきだと考えますが、見解を伺います。
  3. 今回の報酬改定による影響で事業変更や事業廃止、重度障害者や短時間利用者の契約拒否といった選別、排除が懸念されます。市として、どのような支援を検討されているのか伺います。

 

◆部長答弁 所属:障害福祉課

 まず始めに障害福祉サービス等報酬改定の影響についてのうち、今年度からの障害福祉サービス等の報酬改定をどのように評価しているのかについてでありますが、今回の報酬改定は、指定障害福祉サービスごとの報酬の偏りを平準化するという取り組みの一環として行われたものであり、報酬改定が実施された障害者の重度化や高齢化への対応や医療的ケア児への支援、就労支援サービスの質の向上など、近年の障害福祉サービスにおける課題への対応を目的とした制度改定となっているものと考えております。

 次に、「今回の報酬改定が市内事業所の運営に及ぼす影響の調査・把握」と次の「市の支援の検討」についてでありますが、国が報酬改定の影響を把握するため、事業所への検証・調査を行う旨を示していることから、その動向を注視していきたいと考えております。   

 

※再質問しましたが、同じ答弁の繰り返しでした。

民主主義の根幹を支える市民共有の知的資源である公文書の適正管理を求めて

  • 2018.06.30 Saturday
  • 23:30

 公文書の意義などを定めた公文書管理法が成立したのは、2009年6月麻生政権の下でした。しかし今、公文書の適正な管理が大きな問題となっています。公文書は、民主主義の根幹を支える国民共有の財産であり、行政機関が行った意思決定の過程や事務、事業の実績について、それが合理的だったのかどうかを国民が検証することが保障されなければなりません。

 公文書管理法34条は、「地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する文書の適正な管理に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない」と、規定しており、公文書管理条例の制定の努力義務が課されています。そこで伺います。

  1. 公文書は、健全な民主主義を支える住民共有の知的資源であり、市政運営について、現在及び将来の市民に説明する責務が全うされるよう、実施機関における経緯も含めた意思決定に至る過程ならびに、事務及び事業の実績を合理的に跡付け検証することができるよう文書等が作成されなければなりません。市長にその認識の有無を伺います。

 

 さて、公文書管理法は、自治体に対し、その保有する文書の適正管理についての必要な施策を策定・実施する努力義務を課しているものの実際は、自治体によって保管ルールも廃棄ルールも大きく異なるようです。

 本市においてはどうでしょうか。自治体は、実施した施策に関して市民に対する説明責任を負います。市民がいつでも検証できるようにしなければなりません。そこで伺います。

  1.  今年2月情報公開請求時に、対象公文書は存在しないと説明を受けたものについて、後日存在が確認され公開されるということがありました。何が原因で、どこに問題があり、どのように改善されたのか伺います。

 

 本市のホームページには、情報公開制度について「大津市では、市民のみなさんの市政への参加と理解・協力を得て公正で信頼される市政運営に努めるため、公文書の公開と市政の情報提供を行っています。」と記載されています。そこで伺います。

  1.  市のホームページ上で述べられている、市民に信頼される市政運営のためには、公文書管理に対する職員の理解を深めることが重要だと考えます。公文書管理に関する職員研修は、どのように実施されているのか伺います。

 

 そもそも何を残すか残さないかは、所管課の判断とされていることが問題です。市民が知りたい大事な会議ほど、協議というような理由付けで議事録を残さない、記録を取らず作成すべき文書が作成されていないとすれば問題です。

 お隣の草津市では、すでに公文書の位置づけを明確にした「草津市市政情報の管理に関する条例」を2012年12月に制定され運用されています。そこで伺います。

  1. 民主主義の根幹を支える市民共有の知的資源である公文書の適正管理のためには、公文書の位置づけを明確にし、文書の取扱を抜本的に見直すことが必要です。見解を伺います。

 

 

◆部長答弁 所属名:コンプライアンス推進室

1点目の「実施機関における経緯も含めた意思決定に至る過程ならびに事務及び事業の実績を合理的に跡付け、検証することができるよう公文書を作成することへの認識」についてでありますが、議員お述べのとおり、平成21年に「公文書等の管理に関する法律」が施行されましたことから、本市おいてもその法の趣旨に鑑み、平成24年4月に施行した「大津市職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例」第4条第6項に「職員等は、職務の執行における手続の明確化及び市政運営の透明化を図るために、施策の意思決定の内容及び過程を適正に記録するよう努めなければならない」ことを規定したところであります。

次に4点目の「公文書の位置づけを明確にし、文書の取扱を抜本的に見直すこと」についてでありますが、先にお答えした本市の条例中に「施策の意思決定の内容及び過程を適正に記録するよう努める」ことを定めるとともに、同条例の解説書を作成し、「個別の行政分野の基本方針等を定める計画」、さらに上位の「市政全体の方針を定める総合計画」及び「市民に多大な影響を与える事務事業の計画等」を施策として位置付け、その策定過程を詳細に記録として残すよう求めています。

また、平成24年度には「大津市コンプライアンス推進指針」を、平成26年度には「コンプライアンスハンドブック」を作成し、この運用を通じて職員への周知、浸透を図っているものであります。

本市といたしましては、公文書が市民の知的財産であることを踏まえ、必要な記録を作成するよう、今後も引き続き、職員への周知徹底を図ってまいります。

 

◆部長答弁 所属名:市政情報課

公文書の適正管理についての内、2点目の、対象公文書は存在しないと説明を受けたものについて、後日存在が確認され公開されたが、何が原因でどこに問題があったのかについてですが、情報公開請求時に応対した主管課職員が記憶に基づき、対象文書は存在しないとその場で判断し、請求者に伝えたことが原因でありました。

また、対象公文書が不存在と認識した場合であっても、まずは情報公開請求を受付し、その後、公文書が存在しないかを厳密に調査した上で、公開、非公開の決定の通知をするのが基本であるのに対して、今回のケースでは、情報公開請求の受付時において、対象公文書は不存在である旨を明言したことが問題であったと考えております。

次に、どのように改善されたかについては、今回の事例を受けて、平成30年5月14日の政策調整会議において、情報公開請求があった場合には、市民の知る権利を十分認識し、慎重に対応する通知をし、徹底を図ったところです。

次に、3点目の公文書管理に関する職員研修は、どのように実施されているのかについてでありますが、職員研修については、毎年度、各所属及び新規採用職員を対象に、文書管理研修を行い、併せて情報公開制度及び個人情報保護制度についても研修を行っております。

適正な公文書の管理は、市民の市政への参加と理解、協力を得て、公正で信頼される市政運営の実現のためには非常に重要なものであると考えますので、今後も計画的に職員研修を進めて参ります。

シェアリングエコノミー関連予算について

  • 2018.03.19 Monday
  • 15:38

 「シェアリングエコノミー」は、インターネットを介して、遊休資源やサービスの取引を指す言葉で、取引の対象となるのは財産の貸し借りから、労働力の提供まで、幅広い分野に及びます。情報通信技術の発展とスマートフォンの普及を背景にして、仲介業者を通じ個人の遊休資源やサービスを提供するビジネスが急速に広がっています。

 有名なところでは、民泊仲介の「エアビーアンドビー」、ドライバーと乗車希望者を結びつける「ウーバー」や「のってこ」、フリーマーケット仲介の「メルカリ」などがあり、大津市が昨年末に連携協定を結んだ「アズママ」は育児代行、「タスカジ」は家事代行を有料で行うしくみです。

日本政府も、内閣官房に「シェアリングエコノミー促進室」を設置し、普及・促進を図ろうとしていますが、日本より先行して普及が進んでいる諸外国では、様々な問題点も浮き彫りになっています。

1つは、家事代行など、個人のサービスを提供する場合の労働実態についてです。サービスを提供する人は、仲介をするプラットフォーム企業との間に使用従属性が認められる「労働者」であるにもかかわらず、実際には個人事業主として扱われ、各種の法的な保護が受けられないといった問題があります。ドライバーと乗車希望者を結びつけるライドシェアでは、裁判が次々と起こされ、最低賃金と有給休暇の権利を認めたものや、失業保険の受給資格を認めた裁判などがあります。国際労働機関(ILO)も問題視しています。

また、サービス提供者が得た所得を課税当局が把握できないことや、消費税の納税は、仲介するプラットフォーム企業とサービス提供者のいずれが義務者となるかといったことなど、諸外国でもシェアリングエコノミーへの適正な課税に向けた取り組みは、緒に付いたばかりと言えます。

日本でも、近年急速に増加してきた民泊により、深夜の騒音やゴミ出しなどによる近隣住民とのトラブルや、犯罪の温床になることも懸念され、住環境の破壊だけでなく、まちづくりにとっても大きな社会問題となっています。

またライドシェアは、タクシードライバーに必要な二種免許も不要で、運転前のアルコールチェックの義務付けもしません。乗客の安全を保障するしくみはぜい弱です。さらに、ライドシェアは個人の副業を想定したしくみです。価格破壊が容易に起こり、今でさえ早急な改善が必要なタクシー労働者の低賃金と劣悪な労働条件はさらに悪化します。相次ぐバス事故に明らかなように、事業参入拡大を狙う規制緩和は利用者の命を危険にさらします。

 大津市は、昨年「シェアリングシティOTSU」を宣言し、シェアリングエコノミーの推進を打ち出しました。来年度予算案には、シェアリングエコノミー導入可能性調査検討業務に540万円、子育てシェアリングエコノミー啓発事業に665万円、ライドシェアに140万円の総額1,345万円が計上されています。

本市の来年度予算案では、6割の主要事業を減額し、廃止された事業もあります。その一方で、民間事業者によるシェアリングエコノミーの推進のために公費を投入する必要があるとは考えられません。

 そこでお尋ねします。

    シェアリングエコノミーについては、これまで述べた労働者の保護、課税上の問題以外にも、サービス利用者の安全確保や地域社会に不利益を与える外部不経済への対応など、様々な問題が指摘されています。これらの課題について、どのように認識されているのか伺います。

  部長答弁【所属:行政改革推進課】

    シェリングエコノミーの課題の認識についてでありますが、シェアリングエコノミーは、個人等が保有する活用可能な、「モノ」、「スキル」、「空間」等の資産等を、インターネット上の取引のプラットフォームを介して、他の個人等も利用可能とする経済活動であると解されています。

    つまり、従来の専門業者対個人の取引の仕組みとは違い、個人と個人が取引をし、その取引のマッチングを行う場(プラットフォーム)を事業者(プラットフォーマー)が提供します。

    また、シェアリングエコノミーは、様々な経済・社会的効果が期待されており、中でも、個人によるサービス提供の実現は、新たな就業機会を創出し、消費者に対しては、サービス供給の拡充・多様化による利便性の向上や、サービス提供の低価格化のメリットをもたらしています。さらに、子育て支援、インバウンド対応、交通弱者への対応など、地域が抱える様々な課題を解決するための共助の仕組みとしても期待されています。

    一方、これら経済・社会的効果とは別に、新たに対処すべき様々な論点・課題が顕在化しており、議員ご指摘の課題についても、代表的な課題として、その評価と対応策について論じられています。

    まず、サービス提供者は、現在の日本の法制度では、「労働者」ではなく「個人事業主」に分類され、海外では既に議論も進んでいるところであります。

    次に、課税上の問題として、サービス提供事業者の課税情報の把握の困難性や煩雑性が考えられますが、このことはシェアリングエコノミーに限らず一般的な問題でもあります。

    次に、サービス利用者の安全確保については、プラットフォーム事業者や団体による自主的ルールの策定が必要であることから、国においては、「シェアリングエコノミー・モデルガイドライン」を策定し、適合する事業者に認証を与える制度が設けられています。

    次に、外部不経済の問題については、安心できる取引環境を構築し、サービスに対する社会的受容性を醸成する必要があると考えております。

    本市としても、シェアリングエコノミーには、地域の課題を解決する大きな期待がある一方、新たな諸課題も認識していることから、シェリングエコノミーの安全性・信頼性の確保を目的に国が進めている伝道師の派遣など、さまざまな取り組みを活用することとし、さらに国のガイドラインに則って自主的ルールを定めるシェリングエコノミー協会やプラットフォーム事業者との連携を基本として、シェリングエコノミーが本市にとっても、地方創生、地域共助のしくみの充実として発展するよう、努めてまいります。

 

    シェアリングエコノミーの市場規模は急速に拡大しており、サービス利用者とサービス提供者を結ぶプラットフォーム運営企業がしのぎを削っています。その一方で、市内で営業しているサービス提供事業者の仕事を奪うことにもなりかねません。予算案は、特定の民間事業者に対し便宜を図るものとなっており、税金の使い道としてふさわしい公平で公正なものであるとは考えられません。見解を伺います。

  部長答弁【所属:行政改革推進課】

 次に、予算案についてでありますが、シェアリングエコノミーの経済活動は、議員ご指摘のとおり急速に拡大してきており、今後、人口減少が進む中、地域や市民が日常生活において抱える様々な課題は、既存のサービスだけでは解決するに至っていないのが現状です。

 シェアリングエコノミーでは、ICTを活用し、モノや時間などの遊休資産を活かしながら、様々なシェアサービスにより、地域経済の活性化、地域課題の解決につながるものと認識しています。

 身近な地域社会においては、課題を抱えている人と支援できる人の出会い、頼りあえる仕組みを構築することで、既存の行政が提供する公共サービスを補完するサービスの提供、高齢者、障害のある人等の支援や新たな就業機会の創出等、地域における共助の仕組みの充実につながるものと認識しております。

 また、シェアリングエコノミーは、既存サービスを補完するとともに、これまで時間的な制約などから働く機会がなかった人に働く場を提供できるものと考えております。

 なお、シェアリングエコノミーに関する来年度予算については、新年度予算説明の中でも申し上げておりますとおり、子育てをはじめとした本市が抱える様々な課題解決やテクノロジーとまちづくりを考える手法の一つとして取り組むべきものとして、予算計上したものであります。

 

※時間調整しながら3つの項目を質問していたのですが、考えていたよりも長い答弁で、再質問できなかったことが心残りでした。

 

大津駅ビルのバリアフリー化を求めて

  • 2018.03.19 Monday
  • 12:56

 2016年4月1日、障害者差別解消法が施行され間もなく2年を迎えます。これを受け、大津市では昨年末に、障害を理由とした差別に関する相談事例の共有や情報交換を行うとともに、差別の解消についての様々な課題を協議するため、「大津市障害者差別解消支援地域協議会」が設置され、今年1月31日に第1回会議が開催されたところです。

 また、2月3日には、「障害者差別のない『おおつ』を目指して」のシンポジウムが開催され、主催団体でもある大津市からも、大津市の障害者差別解消に向けた取り組みの報告がありました。参加された障害者団体からは、2016年にリニューアルされた大津駅ビルがバリアフリー化されていないことへの発言が相次ぎました。階上の施設を利用したくても、2階に上がる設備が階段しかないためです。

私も1年前、公費を投入しながら、バリアフリー化されていないことについて、この場で質問いたしましたが、いっこうに改善されていません。そこで改めて質問いたします。

まず、大津駅ビルの位置づけについて、お尋ねします。

    

 これは大津駅ビルがリニューアルオープンした月の、2016年10月15日号の広報おおつです。「特集 世界から人の集まる駅とまちを目指して」として、見開き2ページを割き、半分をリニューアルした駅ビルの紹介に充てています。式典に参加した越市長は「大津駅がリニュ−アルされたことで、市民の皆さまはもちろんのこと、世界から人が集まる駅に、そして駅だけでなく世界から人の集まるまちにできる仕組みを皆さまとともにつくっていきたいと思います」とあいさつされたことが、市長の市政日記にも記載されています。

 市民は、リニューアルを大変楽しみにされていました。障害のある方ももちろんです。私は、大津駅ビルがバリアフリーでないことの根本には、市長の言われる「皆さま」の中に、高齢者や障害者、ベビーカー利用者など移動に配慮が必要な市民が想定されていなかったことが問題なのではないかと考えます。

 そこでお尋ねします。

    大津駅ビル「ビエラ大津」は民間施設ではありますが、オープニングや1周年記念イベントには市長が公務で出席されています。また、整備にあたっては、JR大津駅利用等に関するニーズ調査に365万4千円、外観の改修に、6,666万6千円、あわせて7,032万円の大切な税金が投入されました。大津市にとって、大津駅ビルはどのような位置づけであるのか、見解を伺います。

部長答弁【所属:市街地整備課】

 大津駅ビルのバリアフリー化を求めてのうち、1項目めの、大津駅ビルの位置づけについてでありますが、平成29年2月通常会議で林議員にご答弁申し上げたとおり、JR大津駅は県都大津の玄関口として、また中心市街地活性化事業の重要な拠点であると考えております。

 

 次に、これまでの経緯について、お尋ねします。

 リニューアルオープン1周年が祝われた昨年10月、「障害者差別のない「おおつ」をめざす会」が、大津駅ビルを誰もが利用しやすくなるようバリアフリー化を進めることを求めて、越市長、三日月県知事、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)及びJR西日本不動産開発株式会社あてに、要望書を提出されました。

 それを受け、今年1月、JR西日本とJR西日本不動産開発株式会社の担当者3名と「障害者差別のない「おおつ」をめざす会」の交渉が行われました。その中で、JR担当者から、「当初は行政に協力を得て設置も検討しようとしたが、大津市の公費が美装にしかつかなかった」との経緯説明があったとお聞きしました。

 また先日、私は、大津駅ビルの改修計画を進めるために行われた協議内容の、情報公開を求めました。開示された記録には、エレベーターを設置する場合の計画案、そのための費用も示されていました。エレベーター設置工事一式4097万円で、市は3分の1の1,360万円を負担するという案です。2013年11月に大津市が実施したニーズ調査では、エレベーターの設置などバリアフリーを求める回答が40%を超え、当時の都市再生課が示した調査結果に基づく取り組みの方向性には、具体化を検討する項目に、エレベーターなどのバリアフリー対応も含まれていました。

 そこでお尋ねします。

    1年前の私の質問に対し、当時の副市長は、「外観改修の協議時点においては、JRに対しバリアフリー化を条件として求めることはできなかった」と答弁されました。しかし、JR担当者の説明ではエレベーターの設置は、市の協力さえあれば可能だったことを示唆しています。また、情報公開資料からも具体化が可能であったことがうかがえます。どのような検討を経て、エレベーター設置に至らなかったのか、説明を求めます。

部長答弁【所属:市街地整備課】

 2項目めの、これまでの経緯についてどのような検討を経て、エレベーター設置に至らなかったのかについてでありますが、平成25年11月に実施いたしましたJR大津駅利用者等に対するニーズ調査の結果に基づき、西日本旅客鉄道株式会社と、駅ビル改修に伴う本市の支援について協議を行いました。また、市内部においても、駅ビル2階部分に、観光案内所などの公共施設を配置した場合のエレベーター等の整備について、その必要性と費用面から検討を行いました。

 その後、西日本旅客鉄道株式会社が、大津駅ビルの2階は民間事業者1社の商業施設として活用すると決められたため、エレベーターの設置には至らなかったものであります。

 なお、議員お述べの、エレベーター設置は市の協力さえあれば可能だったとするJR担当者の説明について、西日本旅客鉄道株式会社に照会いたしましたが、そのような発言はしていないとのことでありました。

 

 続いて、バリアフリー化を実現するために、お尋ねします。

    昨年末に設置された「大津市障害者差別解消支援地域協議会」の協議対象には、 単一の機関による対応では紛争の防止や解決に至らなくなった事案や、複数の機関等にまたがると考えられる事案があります。大津駅ビルのバリアフリー化は、まさしく協議対象事案であると考えられますが、見解を伺います。

部長答弁【所属:障害福祉課】

 「バリアフリー化を実現するために」のうち、1点目の大津駅ビルのバリアフリー化が大津市障害者差別解消支援地域協議会の協議対象事案であるかについてでありますが、「大津市障害者差別解消支援地域協議会」における協議事項につきましては、差別解消に関する実務者会議である「大津市障害者自立支援協議会・差別解消部会」において事前に協議することになっており、バリアフリー化の事案についても、差別解消部会において協議をしてまいります。

 

    今年度中の策定をめざしている「おおつ障害者プラン」案には、障害を理由とする差別の解消と理解の促進を掲げています。障害の有無によって分け隔てられることなく、互いに人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現や、市民の「合理的配慮」の実践を促進するためにも、大津駅ビルのバリアフリー化が必要と考えます。越市長が今回の事案をどう受け止め、「合理的配慮」を求める市民の声にどのように応えていかれるのか、お聞かせください。

部長答弁【所属:市街地整備課】

 バリアフリー化を実現するためにの2点め、合理的配慮を求める市民の声にどのように応えていかれるのかについてでありますが、大津駅ビルのバリアフリー化は議員お述べのとおり重要であることから、平成29年4月19日に市長が自ら、西日本旅客鉄道株式会社及びJR西日本不動産開発株式会社に対し、エレベーター等昇降設備設置の要望を行いました。今後も引き続き機会あるごとに、要望してまいります。

 

【再問】林議員

 一点目、重要な拠点であるというお話でありました。私が情報公開で求めました資料でも、当事の部長が、何度も公共的な施設であるということを発言されておられます。その場に、当事、政策監であった玉井さんもいらっしゃられ、記憶されていらっしゃると思うんですけれども、この公共的な重要な、大津市にとって重要な拠点である公共的な場所であるますこのJR大津駅ビル。民間ではありますけれども、非常に市民にとって重要な場所であるということは、認識をしていただいているんだろうと思います。私が一番、問題であると思いますのは、JR担当者も、それから大津市側も、協議をする中で、最初はEVの設置を、ニーズ調査でも40%超えておりましたが、最初、話にも協議の中にも出てくるんですけれども、途中から今、おっしゃったみたいに、二階に何も入らないというようなことが、中々二階の検討が進まない中で、もう時間もない、費用もない、というような、段々、費用とスケジュールだけの話になっていって、利用がどんな人が使うのかという視点が、本当に抜け落ちてしまった。これが一番、問題であると考えます。改めて、この県都大津の玄関口であります大津駅ビル、これからの時代、二年後には東京オリンピック・パラリンピックもございます。世界から観光客が来ていただくのであれば、そこにEVがないということが、どういうことを意味するのか、特に障害者団体からは、そこにリニューアルされた大津駅ビルにEVが設置されていないということが、私たちに来ないでほしいというメッセージを発信しているんだと、それが排除の象徴の施設になっているということをおっしゃってます。私たちはそれを重く受け止めなければならないのではないかと思います。この外装に7000万のお金を使っております。7千万近くのお金を。このときに、何としてもこれからの時代、EVが必要だということで、交渉されたのかどうか、そのときに市長はどのように指示をされたのかというのを一点目、経緯のところで、お伺いします。

 それから、最後の質問ですね、JR側も一月に交渉に来られた際に、もっと早くに当事者の話を聞けばよかったとおっしゃったそうです。であるならば、これからどうするかだと思います。真剣に当事者の立場に立って、協議・交渉する。そして解決をする意思があるのかどうか、市長にぜひ、お答えいただきたいと思います。

 

 A 越市長(市街地整備課) 

 まず一点目に、私が当事どのような指示をしたのかということでありますけれども、そちらについては今、詳細な記録がありませんけれども、逐次逐次指示をしていたということではありません。私が記憶をしておりますのは、先程、部長がお答えしましたとおり、観光案内所を2階に持ってきて、EVの設置について検討したということがありました。しかし、JRの検討の経緯としては、二階にテナントが誘致出来ないということがありましたので、二階にテナントが入らないのであれば、EVを設置しないということがあり、その後、二階に一社、テナントが誘致をするということで、そしてJRとしては、JRで決定をするということでした。その時点で大津市としては、民間一社しか入らないという中で、先程、公共的な施設という、以前の部長の言葉もあるということでしたけれども、民間一社しか入らない中で、そこを公共的施設として捉えることは難しいというふうに考えていましたし、またJRからも、もうJRで決定をするということのお話もありました。

 二点目の当事者の立場に立って、今後どのように協議を進めていくのかいうことについては、私もJRに対して直接、要望してまいりました。今後もそのように当事者の立場にたって、要望を続けていきたいと思っています。

 

【再問】林議員

 市長にご答弁いただきましたが、再度、お尋ねしたいと思います。当時の経緯の中で、民間の一社しか入らないから、もう必要ないのではないかということで、というふうに言われましたけれども、その大津駅というのが、どういう位置づけかというのは、もうみなさん、よく分かっていらっしゃますよね。たとえ民間一社しか入らなくても、JRともっと真剣にEV設置は必要なんだと、市としてこれからの時代、ユニバーサルデザインの時代に必要なんだということを意思表示をされたのか、それがね、私が求めました情報公開請求しました資料の中に一切ないんです。そういった協議は。もう費用とスケジュールの話だけになっていくんですね、途中から。市として、市民の立場、また来られる観光客の立場に立って、交渉する必要があったんではないかと思うんですよね、そしてその時、この年、外装に予算がつきましたこの年ですね、コールセンター事業が翌年から始まりましたから、コールセンターの事業に6880万がついた年でもありました。何を優先するのかだと思うんです。EVは一回、つけたらあとは管理費はかかりますけれども、多額なそんな費用はかからないと思います。その時に、選択を見誤っては、のちのちこのような事態を招くのではないかと思いますので、再度、そのときにJRに対して、真剣に協議をされたのかどうかということを伺います。それと、今後、真剣に協議をしていくということをおっしゃっていただいたと思うんですが、市長も一周年の記念のイベントの際に、二階で催しをされておられます。あの階段をあがるときに、あの階段を使用されない、出来ない方がいるということに思いを巡らせたのかどうか、その当たりも踏まえて、今後の意気込みを聞かせて頂きたいと思います。

 

 A 越市長(市街地整備課) 

 まず一点目のこれまでどのように交渉してきたか、特にJRに対してどの程度、強く求めてきたかということですけれども、まず最初に申し上げたいのは、費用とスケジュールの問題ではないということであります。これについては大津市としては例えばJR膳所駅など、費用がかかっても、公共の空間であると認められるものについては、お金をかけてでもバリアフリー化をしてきました。ですので大津駅についても決して費用とスケジュールの問題ではなくて、詳細な交渉経緯については、私自身も存じ上げていない部分がありますけれども、JRとは真剣にいろんな話をしてまいりました。その中で、先程申し上げたとおり、当初は二階にテナントが入らない、その後は、大津市としては様々な話をしましたけれども、JRの判断で行うというのが、JRの答えであります。

 二点目の今後、交渉に対する意気込み、今後の交渉ということですけれども、これについては先程も申し上げたとおり、これまでも私自身も交渉してまいりましたし、今後も当事者の立場にたって交渉・協議をしてまいりたいと思っております。

 

災害時要支援者の避難への課題について

  • 2018.03.18 Sunday
  • 20:49

 日本は、世界の中でも自然災害が発生しやすく、毎年、各地でその被害により多くの人命や財産等が失われています。本市においても例外ではありません。近年でも、2012(平成24)年の南部地域の集中豪雨、2013(平成25)年の台風18号、昨年の台風21号による災害が発生しています。

 政府の地震調査委員会は2月9日、南海トラフ沿いで、マグニチュード8〜9級の大地震が30年以内に起こる確率が「70〜80%」に高まったと発表しました。大津市も「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定され、予想される震度は、6弱から6強とされています。

 発生からもうすぐ7年となる東日本大震災では、犠牲者の7割以上が高齢者でした。また、障害のある人の死亡率は、全住民死亡率の2倍に及んでいます。ここでいう障害者とは、各種福祉手帳の所持者であり、手帳を所持していない障害者は含まれていません。精神障害や難病による障害、発達障害のある人など、手帳を所持していなくても支援が必要な人は少なくありません。

 昨年11月、市議会の危機管理研修会でびわこ学院大学の烏野猛教授にご講演いただきました。2016年の熊本地震では、熊本市や市社会福祉協議会などが、2013年に「福祉避難所等の設置運営マニュアル」を完成させていたにもかかわらず、人手不足や水道等のインフラが使えない、施設の環境が整っていない等の理由で、発災から1週間たっても、福祉避難所は2割も開設できず、実質機能しなかったことを伺いました。

 また、12月の市議会防災対策特別委員会では、「近年の災害における要配慮者の避難実態と課題及び福祉避難所について」、龍谷大学筒井のり子教授にご講演いただき、後に「熊本学園モデル」として全国的に知られることとなった、熊本地震の際の、熊本学園大学の取り組みを伺いました。障害特性による課題や、福祉避難所の課題について深める中で、そもそもの避難所のあり方を改めて見直すべきであることを、参加した議員一同共通の認識としたと考えています。

 熊本学園大学は、指定避難所ではありませんでしたが、学内に障害のある学生や教職員が常におられ、バリアフリーの施設で、障害のあるなしにかかわらず学ぶことのできる場所でした。発災直後から近隣住民だけでなく、災害弱者といわれる高齢者や障害者、ペット同伴者などを断ることなく受け入れて支援されました。

 この写真は、熊本学園大学から公開の許可を得てご提供いただいたものです。避難所となった552名を収容できる14号館のホールは、障害者や高齢者など、介助が必要な方のスペースとなりました。照明設備を降ろしてシーツをかけ、男女の間仕切りとしました。

   

 次は、ホールも含めた見取り図です。情報の保障はもちろんのこと、女子更衣室や乳幼児室、犬や猫と避難された方の部屋など、様々に工夫し配慮されました。

 一時は、一般の避難者700名、障害者60名、車中泊者100名を受け入れ、この方々を24時間態勢で支えたのは、社会福祉学部を中心とする教職員と450人を超える学生ボランティア、医師、看護師、介護職の専門家たちでした。さらに、障害者団体や福祉機関から応援を得て、24時間態勢を維持しました。運営にあたっては「管理はしないが、配慮はする」をモットーに、大学の授業再開時にも「避難所は大学の都合で閉じない」という方針が出され、最後のひとりまですべての避難者の行き先が決まるまで寄り添い支援し、45日間に及ぶ避難所は閉じられました。

 熊本学園大学震災避難所運営の記録には、「震災が起きてから奇跡が起きることはない。震災前、どういう大学だったか、どういう学校だったか、どういう公民館だったか、災害が起きた時に見えてくる。」と、記されています。

 さて、ひるがえって大津市の現状はどうでしょうか。行政の最大の使命は、「住民の生命と財産を守ること」にあります。いつ起きるかわからない自然災害に備えて、それに耐えられるしなやかな社会をつくること、すなわち、誰もが被災者になるという前提で、日頃から地域福祉を充実させ、ゆとりある寛容な社会を築くことが最大の防災であると考え、以下順次質問いたします。

 まず、福祉避難所の課題について、お尋ねします。

 「福祉避難所」は、一次避難所である「指定避難所」とは違い、発災直後には開設されません。本市においても、災害が発生して、避難が必要な場合は、とりあえずあらかじめ決められた「指定避難所」に避難し、介護の必要な高齢者や障害者など一般の避難所では生活に支障を来す人に対してケアを行うため、必要と判断された場合に、二次的な避難所として開設するということです。

 災害時の電源喪失は、人工呼吸器や痰の吸引、在宅酸素などの医療的ケアが必要な人たちにとって、命にかかわる問題です。

    医療的ケアが必要な人への対応は、緊急を要するため、福祉避難所の開設を待つことができません。どのような対策がとられているのか伺います。

部長答弁【所属:長寿政策課】

 福祉避難所の課題についてのうち、1点目の医療的ケアが必要な人への対応についてでありますが、在宅で人工呼吸器・酸素ボンベ・たん吸引器等を使用されている方につきましては、平時から災害時の停電等への備えとして、予備のバッテリーやボンベを準備しておいていただくように、また、指定難病医療受給者や要介護認定者等には個別サービス調整会議の際に、また、小児慢性特定疾病医療受給者の方には保健師が自宅訪問した際に、ご本人・ご家族に災害時の備えについてお知らせしております。

 また、医療的ケアを受けておられる方の災害時の備えについての災害対策従事者研修会をケアマネジャー、訪問看護師、ヘルパー等を対象に開催しております。

 

    本市では、福祉避難所に指定された施設の多くが児童クラブや保育園です。保護者からは就労や生活再建のために、発災後できるだけ早く保育の再開を求められることが考えられます。一定期間が必要とされる福祉避難所として、指定された経緯を伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】 

 2点目の福祉避難所として指定された経緯についてでありますが、平成28年内閣府作成の福祉避難所の確保・運営ガイドラインに基づき、「バリアフリーであり、支援者をより確保しやすい施設」に合致しており、さらに指定避難所からの利便性を考慮した、身近にある児童クラブ・保育園・その他福祉施設を福祉避難所として市内の30箇所を指定しております。これらの施設については、施設管理者や施設利用者の理解が得られ、平時からの災害対応についても連携を図っております。

 

    福祉避難所として指定されている市内30カ所のどの施設にも、日常的に障害者や要介護高齢者の対応を行っているスタッフはいません。福祉避難所の開設には、支援者の確保が不可欠です。支援者の確保も含め、避難所の開設にどの程度の日数がかかると見込んでいるのか伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】

 3点目の避難所の開設にどの程度の日数がかかると見込んでいるのかについてでありますが、発災後は市職員も被災者になることが考えられ、平成28年に策定しました大津市業務継続計画では、発災当初は約半数の職員しか確保することが出来ないと想定しております。また、福祉避難所を運営するには一般的な避難所よりさらに、保健師等の専門的な人材が必要で、市職員のみならず、民生委員や福祉関係者の協力が必要であり、さらには全国からの支援スタッフやボランティアの受け入れ体制が整った後に福祉避難所を開設することから、概ね3日程度はかかると考えております。

 

    熊本地震の際も、福祉避難所はほとんど機能しませんでした。これからさらに進む超高齢化社会を踏まえて、課題をどのように認識されているか伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】

 4点目の福祉避難所において、超高齢化社会を踏まえて、課題をどのように認識しているかについてでありますが、議員お述べのとおり、熊本地震でも福祉避難所が上手く機能しなかった事例は把握しており、福祉避難所施設の倒壊や、協定を締結している福祉施設においても受け入れ体制が早期に整わず176施設のうち34施設のみの受け入れとなり、北九州市に福祉避難所の設置を要請したことを確認しております。

 当市においても市町村域を超えた区域での対応について検討していくことが必要と考えており、超高齢化社会により今後ますます要配慮者が増えていくことで避難所の受け入れスペースの確保が課題となると考えております。そういったことから、福祉避難所の運営や避難のあり方については、特に福祉事業所との連携とともに地域の防災力の向上が重要と考えております。

 

 次に、指定避難所に関わる課題について、お尋ねします。

本市の指定避難所は、災害の危険性があり避難した住民等や、災害により家に戻れなくなった住民等が滞在するための施設として、市内214カ所の学校や園、市民センターなどの施設を指定しています。

 一次避難所である指定避難所は、基本的な考え方として、地域の人たちをそのまま受け入れなければなりません。「障害があるから」「介助が必要だから」「ペットがいるから」ということを理由にして断れば、その人たちはたちまち行き場所がなくなってしまいます。障害者差別解消法でいう「合理的配慮」で、指定避難所に「居場所をつくる」ことが大切です。

    一次避難所である指定避難所が、地域の誰も排除しない避難所であるためには、指定されたすべての施設のバリアフリー化が喫緊の課題です。バリアフリー化の現状を伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】

 1点目の指定避難所のバリアフリー化の現状についてでありますが、現在大津市の指定避難所181箇所のうち、多目的トイレやスロープが設置されている施設は127箇所あり、中でも災害時主に避難所として開設する市立小中学校では55校中41校に多目的トイレやスロープが設置されており、残りの14校中スロープのみの設置が11校で、多目的トイレ及びスロープの設置が出来ていないのが3校となっております。

 

    181カ所の指定避難所の内、中心になると考えられるのが55カ所の小・中学校です。今年度中の策定が予定されている「おおつ障害者プラン」案においても、建築物の整備の主な事業に、小・中学校のバリアフリー化を掲げています。どのように進めていかれる予定か、伺います。

教育長答弁【所属:教育総務課】

指定避難所に関わる課題についてのうち、2点目の小・中学校のバリアフリー化をどのように進めていくかについてでありますが、現在、小・中学校においては、移動に支援を要する児童・生徒が入学される場合に、各学校と相談したうえで、エレベータの設置や、多目的トイレの整備、段差の解消等の整備を行っております。さらに、大規模改修の機会に、学校施設の状況に応じて、必要なバリアフリー化を進めており、今後も同様に対応してまいりたいと考えております。

 

    京都府では、障害者や難病者など要配慮者の当事者団体からの意見を反映し、誰もが安心して過ごせる避難所をめざして「福祉避難コーナー設置ガイドライン」を作成され、総合防災訓練での活用など、周知に取り組んでおられます。本市では、「大津市防災計画」の下位計画として、避難支援に関する事項を具体化した「大津市避難行動要支援者避難支援プラン」が策定されていますが、支援を必要とする人たちの意見はどのように反映し、実行されているのか伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】

 3点目の支援を必要とする人たちの意見はどのように反映し、実行されているのかについてでありますが、「大津市避難行動要支援者避難支援プラン」につきましては、作成段階から各関係所属を通じて要配慮者の配慮事項を集約し、反映して作成しております。また、反映された意見につきましては、大津市総合防災訓練において、体育館での福祉スペースの設置、空き教室を利用しての福祉室の設置、多様な避難者に対応できる支援訓練を計画しており、さらには地域の老人福祉施設との連携、搬送訓練を実施しております。また、学区の避難所運営訓練の中で福祉スペースの設置や、避難行動要支援者に対する対応訓練などを実施し、プランの実効性を検証しております。

 

    避難訓練においても、多様な避難者を想定し福祉避難室や福祉避難コーナーなどの設置に加えて、要支援者とともに訓練を積み重ねることや周知が大切です。現状と課題を伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】

 4点目の避難訓練での要支援者対応と訓練における現状と課題についてでありますが、議員お述べのとおり、要配慮者の方々と共に訓練をしていくことは非常に重要と考えており、先の質問でもお答えしたとおり、防災訓練や各学区等で実施している訓練を積み重ねることが重要と考え、防災訓練を始め各学区の訓練で要配慮者に対する対応訓練を積極的に計画しております。

 課題については、大津市総合防災訓練や各学区の防災訓練等で、要配慮者の参加が少ないことと認識しており、今後は、より多くの要配慮者に訓練参加していただけるよう、災害時の対応について支援者、要配慮者ともに周知に努めてまいります。

 

 続いて、その他の防災に関わる課題についてお尋ねします。

 自治体には、避難行動要支援者名簿の作成・共有・政策実行の義務があります。高齢者・障害者・乳幼児、その他特に配慮を要する妊婦や外国人など、必要とされる方へ漏れのない支援が求められますが、変化する要支援対象者を正確につかむことは容易ではありません。

作成された個別支援計画も、マッチングされた支援者と要支援者がお互いに顔を知らなかったり、何年か前に一度会っただけという状況があることも伺っており、およそ現実的ではありません。地域の中で孤立させない様々な取り組みこそが、防災・減災にとっても重要です。

 筒井教授のご講演でも、地域住民の日頃のつながりや、地域活動のための小学校区単位でのネットワークが大切とのお話がありました。一方で、熊本学園大学の記録には、被災住民による自治的な運営が可能になるのは安定的な時期に入ってからで、住民主体の運営は、容易なことではないと記されています。

 この間、誰も排除しない避難所のあり方を学ぶ中で、改めて、各小学校区にある市民センターの防災拠点としての重要性と、本市の財産ともいうべき地域と行政をつなぐ支所職員の役割の大きさを認識したところです。

    避難行動要支援者名簿の適正管理も含め、高齢化に向かう地域社会において各小学校区の支所職員の役割をどのように認識されているのか伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】

 1点目の支所職員の役割をどのように認識されているのかについてでありますが、支所職員は、現時点の体制として災害時に、初動支所班の一員として、災害対策本部と地域とのパイプ役となり、災害対策本部に情報を受発信する等を行ないます。

 

     大津市は、総合計画の施策のひとつとして「大学を生かしたまちづくり」を掲げており、これまで近隣の大学と協力に関する協定を締結し、連携強化と協力体制の拡充を図っているところです。熊本学園大学の事例を教訓にして、平時から市内の大学と災害時における連携・協力体制を整えておくことが必要ではないかと考えますが、見解を伺います。

部長答弁【所属:危機・防災対策課】

 2点目の熊本学園大学の事例を教訓にして、平時から市内の大学と災害時における連携・協力体制を整えておくことが必要でないかについてでありますが、本市では、大津市地域防災計画に基づき、指定避難所として滋賀短期大学を、さらに、災害時の物資集積場所としてびわこ成蹊スポーツ大学、成安造形大学、滋賀大学を指定している他、大津市防災会議委員や大津市国民保護協議会委員としても、大学に意見やアドバイスをいただいており、大学との連携・協力体制を図っております。

 

※分割質問でまとめての答弁でしたが、分かりやすいように初問質問ごとに答弁を記載しました。録画中継は、下記からご覧いただけます。

http://www.kensakusystem.jp/otsu-vod/cgi-bin4/ResultFrame.exe?Code=nf8og6fxgd1mgw3j7u&fileName=H300306TEIREI