誰もが安心して学ぶための就学援助について

  • 2016.12.11 Sunday
  • 00:26

 誰もが安心して学ぶための就学援助について、一問一答にてお尋ねします。

 貧困の連鎖による子どもたちの格差と貧困が社会問題となっています。長引く不況下で格差は拡がり生活に困窮する家庭は増えていますが、貧困は見えにくくなったと言われています。次代を担う大切な子ども達を貧困の連鎖から救い、就学する機会をなくさないための手立てを充実させることが求められています。

 そもそも日本国憲法第26条において「義務教育は、これを無償とする」と定めています。しかし実際には、教育を受けるために高額な負担が保護者に重くのしかかっています。経済協力開発機構(OECD)が9月に発表した2013年の国内総生産(GDP)に占める学校など教育機関に対する国や地方自治体からの公的支出の割合は、比較できる33カ国中、32位となりました。7年連続最下位という事態は免れたとはいえ、最低水準であることは変わりません。日本の教育への公的支出の少なさは、世界でも異常な高学費と劣悪な教育・研究条件の根源となっており、教育予算の抜本的増額が求められます。

 文部科学省が昨年12月24日に公表した2014(平成26)年度「子供の学習費調査」結果によりますと、学校教育費、学校給食費及び学校外活動費の合計の「学習費総額」は、公立では、幼稚園を除いた小学校・中学校・高等学校で増加し、私立ではすべてで増加しています。幼稚園3歳から高校までの15年間をすべて私立に通った場合は約1,770万円、すべて公立に通った場合でも約523万円がかかるという結果です。

格差と貧困が拡がる中で、家計に占める教育費の増加は、子育て世帯、とりわけ低所得世帯には深刻な重荷です。経済的な事情で子どもの学びと成長が奪われることがあってはなりません。子どもと家計を応援する、市の積極的な姿勢が問われています。

 学校教育法第19条において、「経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。」とされています。就学援助は、経済的に苦しい家庭の小中学生の学用品や給食費などを補助する仕組みとして、生活保護世帯の子どもと生活保護と同じように困窮した世帯の子ども約150万人が利用し、大津市では昨年度5,247人が受給しています。

 まず、就学援助の周知についてお尋ねします。行政用語で書かれた学校からの配布物を読んだり理解することは、なかなか骨の折れる作業です。大津市でも改善に向けて努力を重ねていただいているところですが、それでも就学援助が何なのか、基準に該当するのか、とてもわかりにくいものです。つながるべき制度につながるよう申請漏れを防ぐための配慮として、まず情報が確実に届く必要があります。

 東京都板橋区では、就学援助事務改善検討委員会を発足させ、長年にわたり事務の改善を進めておられます。板橋区で最初に取り組まれたことは、制度の「お知らせ」を保護者の誰にでも理解されるやさしい言葉と少ない文字数にすることでした。また、すべての学校の入学準備説明会で就学援助制度の説明がされるようになりました。他にも、川崎市では、フリガナを振ったやさしい日本語の案内文を作成され、多言語化や就学援助の申請サポートにも取り組まれています。

 そこでお尋ねします。

  1. 就学援助制度の情報が漏れなく誰もに届き理解できるよう、わかりやすい「お知らせ」や丁寧な説明、手続きの簡素化、申請のサポートを行うなどの配慮や改善が必要だと考えますが、見解を伺います。
  • 教育長答弁【所属名:学校教育課】

就学援助制度は、該当する保護者に対し、確実に周知を図ることが必要なため、広報おおつやホームページはもとより、新入児童生徒を含む全児童生徒に対してチラシを配布し、周知に努めているところであります。また、その周知文は文字数を減らし、申請に必要な情報の記載を最小限に抑えることで、読みやすく分かりやすい表現とするよう心掛けており、毎年、改善を図って参りました。さらに昨年度より、申請者の負担軽減を図るため、源泉徴収票等の添付書類の省略を行ったところであります。加えて、前年度に認定されていた家庭や援助が必要と思われる家庭から申請が無かった場合は、学校から個別に声をかけ、申請漏れがないように努めているところです。今後も援助が必要な家庭に情報が届くよう改善を図って参りたいと考えております。

 

次の質問に移ります。

 就学援助を受給できるかどうかの準要保護認定基準は、市町村によって異なりますが、文科省が公表した2014(平成26)年度時点の就学援助制度の準要保護認定基準の概要においても、149の自治体が生活保護基準額の1.5倍以上としています。大津市は1.2倍を基準としていますが、今年9月には、越市長・桶谷教育長宛に、3つの市民団体より1.7倍を求める要望書も提出されています。

 そこでお尋ねします。

  1. 学習費の総額が増える中で、教育格差は広がっています。貧困の連鎖を許さず、子どもたちの学びを保障するために、就学援助の準要保護認定基準を最低でも1.5倍に引き上げるべきではありませんか。見解を伺います。
  • 教育長答弁【所属名:学校教育課】

平成28年8月通常会議において岸本議員の質問に対し、ご答弁したとおり、平成25年8月から平成27年4月にかけて生活保護基準の引き下げが段階的に行われましたが、本市の就学援助費の認定基準につきましては、これまで受給されていた世帯に影響が及ばないよう、引き下げ前の生活保護基準をベースに算定しております。今後も限られた予算の中で、現行制度の維持確保に最優先で取り組むことを考えておりますので、認定基準を引き上げることは考えておりません。

 

 次の質問に移ります。

  1. 2010年度から生活保護費の補助費目に追加されたクラブ活動費、生徒会費、PTA会費が、就学援助の新たな給付対象となりました。子どもたちの夢や才能を奪わないために、大津市でも、直ちに支給する必要があると考えます。市の見解を伺います。
  • 教育長答弁【所属名:学校教育課】

本市の財政状況は依然として大変厳しく、また、他市と比較して認定率も高い水準にあることから、先ほどもご答弁申し上げたとおり、現行制度の維持確保に最優先に取り組む考えでおります。よって、新たな品目の追加は考えておりません。

 

次の質問に移ります。

 入学、進学、進級シーズンの春は、子どもの成長が嬉しい季節です。しかし、子育て世帯には出費が続く気の重い季節でもあります。授業料のない公立小中学校でも、学用品や制服代など支出はかさむばかりです。

今年5月24日の参議院文教科学委員会において、我が党の田村智子議員が「生活困窮世帯が入学準備金の立て替えをしなくて済むよう、就学援助を入学前の2〜3月に支給するよう要求」したことに対して、文科省の初等中等教育局長が「児童生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給できるよう十分配慮するよう通知している」と答弁しました。それが2015年8月24日付「平成27年度要保護児童生徒援助費補助金の事務処理について(通知)」です。

 新たな財源を必要としない制度改善の取り組みとして、他都市でも実施され、県内では、湖南市でも実現へ向け検討が進んでいます。例えば、福岡市では1月中に申請された方には3月に支給しています。3月末までに転出された場合は返納することになりますが、今まで、返納されなかったことは1件もないとのことです。また、新潟市では、中学校への準備金を2月に認定されている6年生に支給することとしています。八王子市では、来年から2月1日に市内に居住している方を対象に、3月1日に支給するよう改善されました。それぞれ工夫しながら、成長に必要な援助ができるよう努力されています。

 そこでお尋ねします。

  1. 大津市では、新入学学用品費は、入学後の7月末に支給されていますが、3月には支給できるよう改善すべきと考えます。見解を伺います。
  • 教育長答弁【所属名:学校教育課】

本市では、前年の所得が確定する6月下旬に課税情報を確認し、7月中旬に新入学学用品費を支給しています。支給時期を3月に早めた場合、支給時点での前年の課税データーが確認できないため、収入ベースを前々年で判定することとなり、その時点で一定の収入があった場合、非認定になることも考えられます。このため、本市では、直近の経済状態を審査して支給する必要があると考えており、支給時期を早めることは考えておりません。

 

 次の質問に移ります。

 今春、「制服を買えずに入学式を欠席した生徒がいた」という西日本新聞の記事が反響を呼びました。高すぎる制服代は、生活困窮のご家庭だけでなく、多くのご家庭で負担となっています。福岡県古賀市では、様々な保護者費用負担軽減事業を実施されています。そのうちの一つに「制服リユース」があります。不用になった中学校や高校の制服等をクリーニングまたは洗濯後にお預かりし、必要な方へお譲りするものです。新入生だけでなく、転校生やサイズが合わなくなった2、3年生にも大変喜ばれているそうです。

 大津市ではPTAのバザーなどの取り組みや、新入学時にリユース品の提供もできる旨の説明をされている学校もありますが、個々に任されているのが現状です。

 そこでお尋ねします。

  1. 物を大切にする心を育て、保護者の負担を軽減し就学を援助する取り組みとして、「制服リユース」は大変意義のある事業であり、大津市でも検討すべきと考えます。見解を伺います。
  • 教育長答弁【所属名:学校教育課】

「制服リユース」については物を大切にする心を育て、保護者の負担を軽減するという点において、大変意義のある取組であると考えます。本市においては、すでに多くの学校において、卒業後に不要となる制服等の提供依頼や、PTA事業としてバザー等を行う取組を実施しており、これら学校での取組が最適な方法であると考えております。

 

※初問とその答弁のみ記載しています。

「制服リユース」の答弁に対しては、忙しく働きバザーに行く時間など無いご家庭の窮状を訴えました。財政難と学校任せの答弁に終始して、市として、困っている生徒やご家庭にどこまで寄り添う気持ちがあるのかと感じました。入学時の学用品費も早期に必要な時期にお渡しできるよう、検討を重ねていただくためにこれからも追求していきます。

災害に備えたペット同行避難・救護対策について

  • 2016.12.10 Saturday
  • 23:48

 

 発言通告に基づきまして、まず1項目目の災害に備えたペット同行避難・救護対策について、分割にて質問いたします。

 近年、犬や猫を代表とするペットは、大津市におきましても家族の一員として室内で暮らすことが当たり前となって参りました。日本でも動物介在教育、動物介在療法、アニマルセラピー、触法青少年のための動物プログラムも始まり、また動物福祉といった考え方も紹介されるようになりました。少子高齢化が進む中、高齢者にとっても話し相手、散歩の同伴者として良き伴侶となり、健康維持にも一役買っているところですが、ひとたび災害が起きた時の対応や、日頃からの準備など、まだまだ人と動物の豊かな共生社会に向けた理解は、進んでいない現状があります。(※表投影開始)

 

 滋賀県の犬の登録頭数は、今年3月末時点で8万1045頭、その内大津市の登録数は1万8825頭ですが、未登録の犬や猫については把握すら出来ていない現状があります。そこで、ペットフードの事業者を中心に組織された一般社団法人ペットフード協会が毎年実施している、全国犬猫飼育実態調査の直近の数字を元に推計したのがこの表です。調査によると飼育世帯率は、犬が14.42%、猫が10.09%で、平均飼育頭数は、犬が1.24頭、猫は1.77頭となっています。これを大津市の同時期の世帯数にあてはめると、犬猫の合計は5万頭を超えることになります。大津市の同時期の年少人口(0〜14歳)は 48,366人ですから、およそ2割から3割のご家庭で、子どもの数よりも多い犬や猫が共に地域で暮らしている実態をご理解いただけるかと思います。(※投影終了)

 

 このことを踏まえて、災害時の対策も考える必要があります。

東日本大震災では、事前にペット対策を講じていた自治体があったものの、災害規模が大きく地域が広範にわたったことや、原子力災害が発生したこと等により、自治体も避難者も対応に苦慮しました。このことから、環境省自然環境局は、自治体等が災害の種類や地域の状況に応じた独自の災害対策マニュアルなどを作成する際に、ペット対策の検討の参考となるよう、2013年6月「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を策定し、災害時の愛玩動物の保護等に関して地域防災計画に記載することを求めています。

しかし、今年4月発生した熊本地震でも、ペット連れ避難者の受入体制が整っていない避難所が数多くあり、多くのペット連れの被災者が車中や損壊した自宅での避難生活を余儀なくされました。

 人命尊重の意味においても、家庭動物との同行避難は今や必要不可欠であり、避難所では飼育する場合の他者への配慮も必要になります。また、同行避難先である一時避難場所から、動物と一緒に安心して過ごせる二次避難場所の確保といった課題も挙げられます。

 滋賀県では、2013年9月の台風18号において、全国初の大雨特別警報が発表され、飼い主とともに動物が避難した事例がありました。地震だけでなく、台風や豪雨など災害はいつ起きるかわからないことを踏まえて、ペットが家族の一員として位置づけられ、生活の中で重要な部分を占めるようになってきている現在、犬や猫などのペットとどのように避難するかを考えることは、被災した飼育者を支援するばかりでなく、避難所等での人への危害防止につながります。今年9月、県で作成した「滋賀県災害時ペット同行避難ガイドライン」には、平常時や災害発生時の注意点がわかりやすく記載されています。

 市の防災計画では、動物愛護及び危害防止の観点から、応急対策として、動物収容保護活動を記載し、市の避難所運営マニュアルにも避難所のペット対策が記載され、避難訓練での同行避難の紹介など、愛護センターにおいても努力を重ねていただいているところです。しかし、避難所運営のHUG(ハグ)訓練では、リーダーによって扱いが違うなどトラブルになっていると伺っています。

 これまでの現状を踏まえ、以下3点質問いたします。

  1. 動物愛護管理行政を所管する中核市として、特定動物の逸走対策、家庭動物との同行避難、避難所での家庭動物の受け入れ等、災害時の愛玩動物の保護等に関して、具体的かつ実効性のあるものへ地域防災計画や避難所運営マニュアルを見直しする必要があると考えますが、見解を伺います。

 次に、環境省のガイドラインでは、動物愛護だけでなく、放浪動物による人への危害防止の観点等から、同行避難の実施が飼い主の役割として求められています。日頃からの備えとして、クレートトレーニングなどのしつけや避難用品の準備、寄生虫の予防や駆除、不妊・去勢手術、必要なワクチン接種等を行っておく必要があります。また、所有者を明らかにするためのマイクロチップの装着も含め、飼い主としての普段からの適正飼養や終生飼養の姿勢が災害時に問われることとなります。

  1. 本市においても「災害時ペット同行避難ガイドライン」を作成し、平常時から飼い主が取っておくべき備え等の普及啓発について、獣医師会や関連事業者、地域や自治会などを通じ、積極的に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

 また、滋賀県と滋賀県獣医師会は、大規模な災害発生時には放浪犬猫の保護・収容の急増、負傷動物の治療や飼養管理業務が急増し、行政だけで対応することは困難であると想定されることから、2015年3月「災害時における被災動物救護活動に関する協定」を締結しました。

  1. 本市においても大津開業獣医師会との協定締結に向け、協議を進めるべきではないでしょうか。見解を伺います。

 

  • 部長答弁【所属名:危機・防災対策課】

     災害に備えたペット同行避難・救護対策についてのうち地域防災計画や避難所運営マニュアルの見直しについてでありますが、災害時の動物保護及び動物による危害防止については地域防災計画に、避難所のペット対策については避難所運営マニュアルにそれぞれ明記しております。また、それらの実効性向上の必要性についても認識しているところでありますが、とりわけペットと安心して同行避難できる避難所の体制整備を課題と考えており、今年度の大津市総合防災訓練において、避難所運営マニュアルに基づいた訓練を実施したところであります。

     今後も訓練を積み重ねるとともに、必要に応じてその中で得た知見や気づきをマニュアルに反映してまいります。

 

  • 部長答弁【所属名:動物愛護センター】

     災害時ペット同行避難ガイドラインの作成についてでありますが、滋賀県では平成28年9月に作成され、その中に飼い主の役割、市町の役割、県の役割が記載されているところですが、議員お尋ねのように、本市は中核市として動物愛護管理行政を所管しておりますことから、本市の地域性に合ったガイドラインの作成について検討して参ります。

     次に、大津開業獣医師会との協定締結についてでありますが、平成27年3月に、滋賀県と公益社団法人滋賀県獣医師会の間で結ばれました災害時における被災動物救護活動に関する協定については、大津市域も含めた滋賀県全域が対象とされているところでありますが、市内の構成団体として大津開業獣医師会と協定を結ぶことについて協議をすすめて参ります。

 

安全・安心で持続可能な「消費者市民社会」の実現に向けて

  • 2016.09.19 Monday
  • 13:29
  1.  学校教育における消費者教育について

 2012年に施行された「消費者教育の推進に関する法律(消費者教育推進法)」は、消費者教育のあり方に大きな変化をもたらす画期的なものとなりました。‐暖饉垓軌蕕肋暖饉圓主体的に「消費者市民社会」の形成に参画できるよう行われるものとされたこと、国、地方公共団体の責務を明示したこと、 消費者団体、事業者及び事業者団体の努力規定を明示したこと、こ惺察大学、地域における消費者教育のあり方を具体化したことがあげられます。

 今年3月9日市長は、安全、安心な消費生活の推進と消費者市民社会の構築に向けて、声明を発表されました。「消費者市民社会」とは、消費者一人ひとりが、自分だけでなく周りの人々や、将来生まれる人々の状況、内外の社会経済情勢や地球環境にまで思いを馳せて生活し、社会の発展と改善に積極的に参加する社会を意味しています。

 声明では、消費者を取り巻く生活環境の変化に起因する消費者と事業者のトラブルも複雑・多様化し、また、近年の不安定な経済情勢は消費者間に生活格差を生み、特に高齢者や障がい者、非正規雇用などにより厳しい生活を余儀なくされている若者などの社会的弱者は、常にその将来に不安を抱き、そうした消費者の不安心理を巧みに利用した悪質商法や特殊詐欺などが横行していることは深刻な社会問題となっていると、指摘されています。

 市の消費生活センターの昨年度の消費生活相談の概要によると、寄せられた相談件数は、年間で2,795件と近年の高止まり傾向が続いています。相談内容から、インターネットや電子決済などの普及により、消費行動がさらに複雑多様化しているとその背景を分析されています。また、消費者が消費や契約に係る正しい知識を持っていれば、自己解決や自ら消費トラブルを回避することが可能であると、さらなる消費者教育の必要性をあげておられます。

 先日、現在大津市で使われている教科書を拝見しました。小学校5・6年生の家庭科で「じょうずに使おうお金と物」を、中学校の家庭分野で「身近な消費生活と環境」を、公民で「消費生活と経済」を学ぶこととなっています。大人が見ても、大変勉強になる素晴らしい内容です。ぜひ、保護者も一緒に参観授業などで学べる機会を広げていただきたいところです。

そこで、お尋ねします。

  • 複雑多様化する現代社会において、消費者教育は、益々重要となっていると考えますが、学校教育における消費者教育の重要性や必要性をどのように認識し、取り組んでおられるのかお答えください。

 

【教育長答弁 所属名:学校教育課】

 消費者教育は、消費者生活に関する知識を修得し、これを適切な行動に結び付けることができる実践的な能力を育むものであることから、子どもたちの「生きる力」を育てる重要な教育であると認識しております。このため、小学校・中学校において、消費者教育を行うことは必要であると考えております。

 現行の学習指導要領には、小学校社会科と家庭科、中学校社会科と技術・家庭科において消費者教育に関する内容が明記されており、具体的には、小学校家庭科で物や金銭の大切さと計画的なお金の使い方について学び、中学校技術・家庭科の家庭分野では、消費生活のしくみやトラブルへの予防法や対処法について学びます。また、社会科の公民では、消費者の権利を知り、責任をもった消費者として知識を身に付けるよう学習しております。

 教育委員会といたしましては、大津市消費生活センターとも連携をしながら、教員の研修や教材教具の研究・開発に取り組むなど消費者教育の推進に努めて参りたいと考えております。

 

  1. 消費者市民社会に向けたフェアトレードの活用について

 「消費者市民社会」の構築に向けて、消費行動が、環境への影響も含め、児童労働など社会形成に深く関与していることを意識してもらうためには、あらゆる年齢、あらゆる場面に働きかける工夫が必要となります。そこで、中学校の教科書にも掲載されています「フェアトレードタウン」について、検討してはいかがかと考えます。

 「フェアトレードタウン」とは、市民、行政、企業、小売店、学校など街全体でフェアトレード、すなわち公正な取引を応援する市町村、郡、県などの自治体のことです。

 2000年にイギリスで誕生して以来、急速な広がりをみせ、現在では世界26カ国、1,700以上の自治体がフェアトレードタウンとして認証されています。日本では、2011年6月に、熊本市が日本初、アジア初のフェアトレードタウンとして認定され、次いで2015年9月には名古屋市、今年になって、逗子市が認定を受けています。

 フェアトレードタウンになるには、日本フェアトレード・フォーラムの認定が必要です。基準は6つあり、企業や団体の賛同、人口1万人に1店の認証産品を扱う店舗、自治体の支持決議などが条件となりますが、日本独自の基準として、地域活性化への貢献も掲げ、地域の経済や社会の活力が増し、絆が強まるよう、地産地消やまちづくり、環境活動、障がい者支援等のコミュニティ活動と連携していることを求めています。

 自分たちで出来る社会貢献を考えて、フェアトレードの商品を材料として積極的に使用し、販売を行っておられる社会福祉事業所がんばカンパニ―や、その他、フェアトレード製品の取扱店舗は市内でも増えています。

 越市長は先の声明で、消費者市民社会構築の重要性を述べておられます。「フェアトレードタウン」認定基準には、自治体の首長がフェアトレードを支持することも条件の一つとなっています。

 そこで、お尋ねします。

  • 大津市がフェアトレードタウン認定を目指すことは、消費者市民社会の構築に向けた有効な施策と考えますが、市長がフェアトレードを支持されておられるのかも含めて見解をお伺いします。

 

【部長答弁   所属名:消費生活センター】

 「消費者教育推進法」では、消費者は、自らの消費行動が社会経済や地球環境に影響を及ぼすという自覚を持って公正かつ持続可能な社会の形成に向けて積極的に参画する旨定められており、その観点から、フェアトレード商品の積極的な購入は、消費者が日常の消費行動を通じてできる社会貢献であると考えます。

 現在、フェアトレードをはじめとして、エコ購入(グリーン購入)や地産地消、コーズマーケティングなど、様々な消費者の消費行動を通じてできる社会貢献の取り組みがまちのあちこちで始まっております。

 つきましては、まずは市民の皆さんに身近な消費行動において社会貢献ができるということを知っていただくことが重要であると考えますので、消費生活センターが実施する消費生活講座などで周知啓発を図ったり、NPO団体や関係事業者の皆さんとも連携しながら、情報発信をしていければと考えております。

 

  1. 正しい廃棄物処分の広報について

 「消費者市民社会」の実現には不公正な事業者と取引しないことも重要です。環境面からも気になるのが無許可の回収業者です。

 よく見かける軽トラックを使った巡回型の回収、空き地に無料回収ののぼりなどを立てた持ち込み型の回収や、ポスト投函されるチラシなどで一般家庭や事業所等から廃家電や粗大ごみなどを収集する不用品回収業者のほとんどは、一般廃棄物又は産業廃棄物収集運搬業の許可等を受けておらず、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に抵触すると考えられます。違法回収業者への引き渡しは、適正な処理が確認できないことから、不法投棄や国内外の環境汚染に繋がります。リユース目的の海外輸出も不法投棄や環境汚染、健康被害などの問題を引き起こしています。環境省も廃棄物の処分に、無許可の回収業者を利用しないで下さいと呼びかけていますが、問題があるとは知らずに、便利であることや無料であることから、利用する市民は多いのではないかと考えます。

 また、先日開催された、大津市消費者問題啓発協力員レベルアップ研修では、「消費者市民社会」の実現に向けて、家電リサイクルプラントの見学に行かれました。参加された方によると、素材ごとに細かく分別し、高度リサイクルが可能となったため、今や、品質を維持したまま再資源化し、家電から家電への100%リサイクルができるとのことで大変驚いています。家電リサイクル品については、本来企業の責任において処理するべきと考えますが、現在の処理の仕組みを広く市民に知らせる必要も改めて感じました。

 そこでお尋ねします。

  • 環境を守るためには、正しく廃棄物を処分する必要があります。「消費者市民社会」の構築のためにも、無許可の回収業者の実態や家電リサイクルの仕組みなどを市民に広く知らせる対策についてお答えください。

 

【部長答弁   所属名:消費生活センター】

 国際的な消費者団体である「国際消費者機構」が、消費者の8つの権利と5つの責務を提唱しておりますが、その責務の一つに「環境への自覚」があり、消費者は自らの消費行動が環境に影響を及ぼすことを理解する責任があるとしています。

 また、「消費者教育推進法」では、消費者は自らの消費行動が現在及び将来にわたって社会経済や地球環境に影響を及ぼすことを自覚し、公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画する様定めています。

 私たち消費者は、便利で豊かな生活を手に入れるために様々な家電製品をはじめとする消費財を購入し、その恩恵を受けながら日々暮らしております。しかし、それらはいつか使えなくなり、消費者は最終使用者として正しい廃棄処分の責任を負わなければなりません。

 その際には、消費者の行動が地球環境や資源問題に影響を及ぼすことを自覚し、適正な処分方法を選択しなければならず、事前に正しい知識や情報を身に付けておく必要があります。

 いま求められている「消費者教育」には、こうした消費者のリサイクル推進や廃棄物の適正処理などに関する知識や情報の提供も含まれており、今後、本市において積極的に消費者教育を推進していくにあたっては、消費生活センターや環境部、関係事業者がより一層連携を深め、消費生活講座や環境イベント等の学習機会、市が発行する広報誌等、あるいは市のホームページやメール配信サービス、SNS等の電子媒体も活用しながら、消費者に対する情報提供と普及啓発を行っていかなければならないと考えております。

 

※以上、初問のみ記載。

 

 

フェアトレードタウンの詳細はこちらからご覧いただけます↓

http://www.fairtrade-forum-japan.com/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%B3/

新しいごみ焼却施設のあり方について

  • 2016.09.19 Monday
  • 12:31

  1. ごみ行政に対する姿勢について

 環境美化センターと北部クリーンセンター2つの焼却施設の建て替えの事業が進められています。PFIの手法であるDBO方式により、施設の設計から施工、20年にわたる運営が一括して、民間の新たなグループ会社に委ねられることになり、今年度中の契約締結に向け、作業が進められているところです。

 日本共産党大津市会議員団は、この夏、DBO方式でストーカ炉を採用しているごみ焼却施設を視察しました。

 三鷹市・調布市の住民40万人分の焼却ごみを共同処理するふじみ衛生組合のグリーンプラザふじみは3年前から稼働しています。三鷹市役所の真横にあり、閑静な住宅街に隣接し、その名の通り花壇やグリーンも多く、良く手入れがされています。施設の処理能力は、1日288tと、大津市が建て替えを予定している2つの施設の合計350tよりも小さく、住民との協議を丁寧に行い煙突の形や高さまで、住民の合意の下で決められたと伺い驚きました。また、高効率発電施設も備えていますが、ごみ処理の基本はリデュース、リユース、リサイクルの3Rであることが徹底され、市民からも発電のためにプラスチックごみの焼却を進める意見は無く、資源化できないもののみ熱回収されています。

 大津市の新しいごみ処理施設も、建設から運営まで長期にわたり、民間事業者に委ねる計画です。PFI事業で契約が解除した事例や、代表企業の破たんにより閉鎖に追い込まれた事例もあります。リスク管理や市民の安全を守る事業実態の監視といった責任も問われます。また、契約期間を終えた後の、大規模改修や設備更新のための事前準備も必要となります。

日本共産党市会議員団は、PFI手法であるDBO方式で行うことそのものに反対する立場ではありますが、DBO方式であっても、市の姿勢、進め方によって、循環型社会の推進に寄与することが出来るものと考えます。

 市の計画では、新施設で高効率発電を行うことによって、プラスチックごみの分別を止め、全て焼却してしまうことが検討されています。しかし、びわ湖を守る石鹸運動から培われた環境意識の高さから、大津市民は今も積極的にプラスチックごみの分別を続けており、限りある資源を有効に活用するためには、ごみにしない取り組みが一層必要であると考えます。

 そこでお尋ねします。

  • プラスチックごみの今後の検討方法も含め、市としてのごみ行政に対する姿勢を改めて伺います。

 

【部長答弁 所属名:廃棄物減量推進課】

 本市においては、ごみ減量と資源化を推進しつつ、ごみの合理的かつ適正な処理を行うことをごみ処理基本計画に位置づけており、プラスチック製容器包装の処理については、現行の分別方法や資源化方式を継続しつつ、国で行われている容器包装リサイクル制度の見直し状況をふまえ、将来の処理方法について検討するものです。

 

  1. 安全・安心のための対策について
  • 安全・安心のためのチェック体制をどのように担保するのか、契約期間後の対策も含めてお答えください。

 

【部長答弁 所属名:施設整備課】

 新施設の維持・管理・運営事業に関しましては、市の要求水準書に基づいた、安全で安心な安定稼動を、民間事業者が実施することとしており、更に、市が、当該事業のモニタリングを行うことで、そのチェック体制を確保することとしております。

 また、20年後の委託契約期間後の対応につきましては、委託契約期間が終了する5年前において、その時点でのごみ量予測や社会情勢等を考慮した上で、円滑な継続稼動を行なうための修繕計画を策定し、対応することとしております。

 

  1. 地元企業・雇用を守る対策について

 先日の市主催の公共施設あり方研修会においても、PFI手法は、地元企業の参入が不利であるとのお話がありました。実際に、PFIで事業が進んでいる兵庫県では、地元業者が締め出されていると聞いております。今年8月1日から稼働を始めた、近江八幡市では、一定の地元雇用を保証することを条件とし、従事する40人のうち9割の雇用を確保されています。

 そこでお尋ねします。

  • 市内事業者を守り、雇用を確保するための対策についてお答えください。

 

【部長答弁  所属名:施設整備課】

 新施設の建設、維持・管理・運営業務に係る業者選定において「地域貢献度」として、資機材調達や雇用などについて提案を求め、評価することとしております。

 

  1. 新施設の広報や活用について

 ごみの焼却施設は、私たちの生活にはなくてはならないものですが、地元住民以外の多くの市民にとっては、無関心な施設となっているのが現状ではないでしょうか。新しいごみ焼却施設が、市民にとって身近な施設となるよう、丁寧な働きかけをすることが市民の環境への意識を高め、一層のごみの減量につながるのではないかと考えます。

 先にご紹介しましたふじみ衛生組合では、施設周辺住民に加え、公募から選ばれた市民4名が参加した地元協議会を設置され、地域環境の保全、公害防止対策、交通安全対策、情報の公開などが協議されています。また、排ガス測定結果をリアルタイムにホームページ上で公開するなど情報公開に努め、更に、小学生などの校外学習はもちろん、地元ボランティアの協力のもと、まつりやウェルカムガーデンで市民に施設に足を運んでいただく取り組みを積極的に行われています。

(資料投影開始)

《資料説明》ふじみ衛生組合の広報です。模擬店やそば打ち体験なども行われています。

 

  

《写真説明》これは、グリーンプラザふじみで行われたまつりの様子です。三鷹市の事業として、粗大ごみを修理し、安価で販売されています。地元の和太鼓サークルの演奏を多くの観客の皆さんが、ご覧になっているのが見えます。

 

 

《写真説明》同じく、グリーンプラザふじみのウエルカムガーデンの様子です。門をはさんで、両側に美しい花壇が拡がっています。苗は衛生組合で購入し、手入れはボランティアの方々がされているそうです。

 

大津市でも市民参加による丁寧な協議と情報の公開に加え、開かれた施設にするための工夫が必要だと考えます。

 そこでお尋ねします。

  • DBO方式とした経緯も含め、新施設の計画を広く市民に知らせるシンポジウムや、公募による市民参加の協議会運営、新施設を活用した新たな環境教育やホームページの活用など、市民を呼び込むための事業が必要だと考えますが見解をお伺いします。

 

【部長答弁  所属名:施設整備課】

 新施設の計画につきましては、当初から、地元学区自治連合会と協議を重ねて、進めてまいりました。

 啓発事業につきましては、新施設の稼動開始にあわせ、3R実現のための市民参加型リサイクル教室など、事業者から提案を求めており、その事業実施、更に、事業実施後の、市民ニーズにあわせた柔軟な事業展開により、施設のイメージアップが図れるものと考えております。

 

※以上、初問のみ記載。

一人ひとりが暮らしやすい社会に求められる女性活躍に向けて

  • 2016.09.19 Monday
  • 11:29

 

  1. 男女格差について 

 今年5月の召集会議にあたり、越市長は、女性活躍については、女性活躍推進重点事業であるOtsuプロジェクト−Wのさらなる充実に向けて、社会における女性の活躍の支援を充実し女性も男性もともに仕事と子育てが両立できるよう一層推進すると施策を述べられました。

 一方、世界に目を向けますと、今年2月16日、スイスのジュネーブ国連欧州本部で開催された、女性差別撤廃委員会で、日本の第7回及び8回女性差別撤廃条約実施報告書の審議が行われ、条約の実施状況を審査した委員会は今年3月7日、日本政府に対する勧告を含む「最終見解」を公表しています。

 日本政府が、「女性活躍推進法」や「子ども・子育て支援法」などの制定をもって「男女共同参画がすすんでいる」と事実を直視しない報告を繰り返すなかで、日本の女性の実情をしっかりと理解して、日本政府への厳しい総括所見をまとめました。日本政府は、総括所見に示された勧告を誠実に実施しなければなりません。

 勧告は14ページ、57項目に及び、昨年12月に最高裁が「合憲」とした「夫婦同姓」については、「実際には女性に夫の姓を強制している」と指摘し、改正を求めました。6カ月の「再婚禁止期間」について、最高裁が「100日を超える部分」を違憲とした判断についても、「女性に対してだけ、特定の期間の再婚を禁じている」として、更なる改善を求めました。また妊娠・出産に関わるハラスメント(マタハラ)を含む雇用差別や職場でのセクハラを禁じ、防止する法的措置を整えることとし、国会議員や企業の管理職など、指導的な地位を占める女性を2020年までに30%以上にすることも求めました。日本が1985年に締結した女性差別撤廃条約は、国際人権法であり、条約が保障しているのは、私たち一人ひとりの個人の人権です。締約国には、「条約の実施」「総括所見と勧告の履行」とともに「周知普及」が義務付けられています。

 女性の立場の低さが国際的に知られている日本ですが、世界各国の社会進出における男女格差を示す指標として世界経済フォーラムが毎年公表している最新の2015年版「ジェンダー・ギャップ指数」においても、調査対象145カ国のうち101位でした。

 安倍政権は女性活躍の推進を看板に掲げているものの、残念ながら日本への評価は依然低いままであるということがここでも証明されています。

 このジェンダー・ギャップは、大津市が2014年に実施した男女共同参画に関する市民意識調査報告書からも明らかであり、本市においても根深い固定的な性別役割分担意識があると認めています。

 世界から指摘されたこの差別的な状況のもとで、奮闘されている市長を始めとして、女性職員、まだまだ数少ない女性議員の方々に、まずエールを送り、最初の質問をいたします。

  • 世界から指摘を受けた日本の男女格差について、市長の見解をお伺いします。

 

【市長答弁 所属:人権・男女共同参画課】

 女子差別撤廃委員会が公表した最終見解においては、政治的及び公的活動への参画、教育、雇用などの項目において、懸念事項、要請事項、勧告事項が記載されており、一方、2015年世界経済フォーラムが発表したジェンダー・ギャップ指数では、日本の男女間格差の現状は145カ国中101位と評価されています。

 これらのことから、格差是正に向けた更なる取組の充実が求められていると認識しています。

 大津市においては、保育所の定員を増やすことや、病児保育、小規模保育などの多様な保育サービス、児童クラブの充実などの取組を通じ、女性が子育てと仕事を両立できる社会の実現に全力を尽くしています。また、女性力室を設置し、女性活躍推進アドバイザーによる企業訪問や相談活動、女性の起業など、女性の働きやすい職場づくりについても推進しており、今後も更なる取組を進めてまいります。

 

  1. 職場環境の改善について

 大津市では、昨年度実施した市民意識調査などを分析され、今年から第3次の男女共同参画推進計画の「おおつかがやきプラン掘廚スタートしました。基本方針として、職場における男女共同参画、政策や方針決定過程への女性参画など特に課題が残る事項について重点的に取り組むこと、男女共同参画を推進することの重要性が、具体的に実感できる取り組みを推進するとしています。

 課題とする、政策や方針決定過程への女性の参画促進の施策の一つとして、市役所職員の管理職に占める女性の割合を、昨年度調査16.1%から5年間で25%にするという数値目標も掲げています。そのために、女性の意識改革を図るセミナーや職員のキャリア研修に取り組むとしていますが、女性のみの意識改革や研修だけで解決できる問題ではないと考えます。

 そこでお尋ねします。

  • 女性が管理職で活躍するためには、働き方の見直しなど働きやすい職場環境への改善が必要だと考えますが、見解をお伺いします。

 

【部長答弁 所属:人事課】

 女性が働きやすい職場環境の改善については、本市では徹底した長時間勤務の削減を年次的に実施していることや、育児休暇中の研修を導入し円滑な職場復帰のサポートや、育児短時間勤務の取得などワークライフバランスを考えたキャリア研修の実施などの推進に、努めているところであります。

 更には、平成27年度より開始した「ハッピー“育Men”」の取組みにより、計画的な育児休暇及び育児休業の取得を促すとともに、併せて、平成28年度より子育て中の職員も、昇任試験が受験できるよう受験要件の緩和や、試験制度によらない選考昇任制度の導入を実施しております。

 本市としても、女性が活躍しやすい組織作りに努めて参ります。

 

  1. 休暇を取るための具体策について

 全労連女性部が1992年から5年ごとに実施している「女性労働者の健康・労働実態及び雇用における男女平等調査」そして「妊娠・出産・育児に関する実態調査」の2つの調査は、正規雇用も非正規雇用も、残業を前提にしたぎりぎりの人員配置の職場で、長時間働き休みも取れない中、踏ん張っている女性労働者の姿が見えてきたことを指摘しています。

調査では「月経時に鎮痛剤を服用している」と答えた人は49.6%にも上ります。にもかかわらず、生理休暇を取っていないと答えた人は86.4%であり、人員不足と多忙が、母性保護としての権利取得を阻害している実態がわかりました。また、妊娠中の負担軽減制度を取れない、知らされていない中で、4人に1人が流産を経験したと答えており、女性労働者の過酷な実態を示しています。

 加えて、自己責任が強調される職場の中で、マタニティハラスメントが横行している現状も報告されています。母性保護の立場から、一人ひとりの女性労働者の状況に応じた適切な健康管理が推進されなければなりません。

 そこでお尋ねします。

  • ワーク・ライフ・バランスで仕事・家庭・育児を両立させるためには、休暇の取りやすい職場環境が必要ですが、具体策についてお答えください。

 

【部長答弁 所属名:人権・男女共同参画課】

 休暇の取りやすい環境を如何に整備するかは、市外にお勤めの市民も多い中で、それぞれの事業者のご判断によるところであり、市として強制できるものではありませんが、今年度の本市の取り組みから関連するところを申し上げたいと思います。

 まず、女性社員によるホンネ座談会と称して開催しております、女性が働きやすい職場環境づくりの取り組みにおいて、「制度は充実していても休暇が取得しにくい職場風土にあること」「上司の理解不足」「同僚の理解・協力が少ない」「自分だけにしかできない仕事があると休みにくい」などの本音が出されております。市としては、今後の開催も含めまして、これらの女性社員のホンネ座談会の結果をとりまとめ、市内事業者をはじめとして広く公表することで、休暇のことも含めて企業風土の施策や職場環境づくりに活かしていただきたいと考えております。

 次に、女性活躍推進アドバイザーによる企業訪問を実施しており、その中でより働きやすい職場づくりへの支援や助言を行っております。こうした取組を通じて例えば、毎月昼休みに職場ぐるみでランチミーティングを実施し、その中でテーマとして必ず翌月の休暇取得予定を話題とされている企業や、学校行事などで積極的に休みが取れるような制度をつくり、経営者自ら休暇の取得を働きかけている会社があることも把握できております。

 また、今年度、職場単位で「女性が働きやすい職場環境」をつくるための具体的な取組を宣言していただく「Otsuスマート・オフィス宣言」の募集を計画しております。ただ今申し上げました「有休休暇をランチミーティングの議題とする取組」を始めとし、好事例を数多く宣言いただければと考えているところでありまして、今年度末に開設予定の女性活躍総合情報サイトにも掲載して、広く公開していくことで、多くの事業者が休暇の取得しやすい環境づくりについても、市民、事業者などすべての皆様に有用な情報としてお知り頂き、考え、取り組む契機になればと考えるものです。

 

  1. 非正規労働者の支援策について

 近年の女性の就業は、世帯の貧困化を防止するため、すなわち生活を支えるためという側面が強くなっています。社会全体として非正規化が進み、非正規雇用であっても仕事の責任が重くなっているにもかかわらず、家事分担は8割を超えて妻が担っている実態が大津市男女共同参画に関する市民意識調査報告書からもわかります。家事と仕事の2重の負担に多くの女性が苦しんでいます。

 女性の活躍のためには、女性労働者の6割近くを占めるパートや派遣労働者等の非正規女性労働者への支援が欠かせません。特に、市として取り組む事業は、一部の活躍できる女性に偏ることなく、全ての女性が希望を持てるものでなければならないと考えます

 そこでお尋ねします。

  • 大津市女性活躍推進重点事業であるOtsuプロジェクト−Wの、非正規労働者への支援策についてお答えください。

 

【部長答弁 所属名:人権・男女共同参画課】

 非正規労働者への支援策につきましては、厚生労働省において非正規労働者の正社員転換・待遇改善等の雇用対策を総合的に推進するため、平成27年9月に「正社員転換・待遇改善実現本部」が設置され、国の事業として取り組まれております。

 また、滋賀労働局においては、平成28年3月に「滋賀県正社員転換・待遇改善雇用実現プラン」を策定され、非正規労働者にかかる労働条件説明会、職業相談などに取り組まれています。

 一方、大津市におきましては、労働施策として、各市民センターに出向いて定期的な移動労働相談を行っており、更に今年度は、非正規雇用や仕事を持たない若年者等を対象とした若者就職面接会事業も計画しておりまして、男性女性を問わず、就労対策に努めて参ります。

 

※以上、初問のみ記載。