舞鶴湾に沈んだ浮島丸を知っていますか?

  • 2015.08.25 Tuesday
  • 18:28
 

昨日8月24日、舞鶴湾での悲劇から70年を迎えました。やっと祖国に帰れると浮島丸に乗り込んだ多くの朝鮮の人々を乗せたまま、爆発沈没しました。いまだに事件の真相は解明されていません。
 

戦後50年記念映画「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」の制作に携わり、下北半島の斎藤作治さんから伺ったお話が今も忘れられません。
大間鉄道の建設に駆り出された朝鮮人が、真冬なのにほとんど半裸で働かされ、倒れたところを五寸釘を打ち付けた角材で殴られていたのを見たと。そして、母親から見てはいけないと言われたと。
あった歴史をなかったこととして生きてしまえば、また同じ過ちを繰り返す。私は、そう考えます。
 

また、舞鶴湾で沈没する船から逃げる多くの朝鮮の人たちを、地元の漁師さんたちが舟を出し助けたことも事実です。
舞鶴市佐波賀の「浮島丸殉難の碑」の前で今年も追悼集会が開かれました。

戦後50年の追悼集会時に、朝鮮からの遺族の女性が、浮島丸に乗り舞鶴湾に沈んで帰らなかった父親に、舟から花をたむけるのに同船しました。彼女の「アイゴー!」の叫びが今も耳に残っています。
 

画像があまりよくありませんが、映画「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」の予告編を、下記アドレスから見ることができます。
www.youtube.com/watch?v=RzNPrim0RC4

戦後70年にあたって――「安倍談話」と日本共産党の立場

  • 2015.08.15 Saturday
  • 17:11

2015年8月14日 日本共産党幹部会委員長 志位和夫

    

 日本共産党の志位和夫委員長は14日、党本部で記者会見し、戦後70年にあたって次のような談話を発表しました。


(1)

写真

 戦後70年の終戦記念日にあたって、日本共産党は、日本軍国主義の引き起こした侵略戦争と植民地支配の犠牲となった内外の人びとに、深い哀悼の意を表明します。

 いま、日本の政治は、戦争か平和かの歴史的岐路に立っています。戦争の惨禍と反省を踏まえて日本国民が得た世界に誇る宝――憲法9条を守り抜き、この条項を生かした平和日本を築くために、思想・信条の違い、政治的立場の違いを超えて、平和を願うすべての国民が力をあわせることを、心から呼びかけるものです。

(2)

 本日、発表された「安倍談話」は、「侵略」「植民地支配」「反省」「お詫(わ)び」などの文言がちりばめられていますが、日本が「国策を誤り」、「植民地支配と侵略」を行ったという「村山談話」に示された歴史認識はまったく語られず、「反省」と「お詫び」も過去の歴代政権が表明したという事実に言及しただけで、首相自らの言葉としては語らないという欺瞞(ぎまん)に満ちたものとなりました。

 暴力と強圧をもって韓国の植民地化をすすめた日露戦争を、「植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけた」とのべていることは、乱暴きわまりない歴史の歪曲(わいきょく)にほかなりません。

 全体として「安倍談話」は、戦後50年にあたって「村山談話」が表明した立場を、事実上、投げ捨てるにひとしいものであり、国内外のきびしい批判を招くことは避けられません。

 戦後70年の首相談話が、このような有害な内容となった根底には、安倍政権が、侵略戦争を肯定・美化し、歴史を偽造する極右勢力によって構成され、支えられているという問題があります。

 戦後の世界秩序は、日独伊3国による戦争は侵略戦争だったという判定の上に成り立っており、それを否定するものは国際政治に参加する資格がないことを、きびしく指摘しなくてはなりません。

(3)

 日本共産党は、戦後70年という節目の年が、日本とアジア諸国との「和解と友好」に向かう年となることを強く願い、そのために、日本の政治がとるべき次の五つの基本姿勢を提唱しています。

 第一は、「村山談話」「河野談話」の核心的内容を継承し、談話の精神にふさわしい行動をとり、談話を否定する動きに対してきっぱりと反論することです。

 第二は、日本軍「慰安婦」問題について、被害者への謝罪と賠償など、人間としての尊厳が回復される解決に踏み出すことです。

 第三に、国政の場にある政治家が靖国神社を参拝することは、侵略戦争肯定の意思表示を意味するものであり、少なくとも首相や閣僚による靖国参拝はおこなわないことを日本の政治のルールとして確立することです。

 第四は、民族差別をあおるヘイトスピーチを根絶するために、立法措置を含めて、政治が断固たる立場にたつことです。

 第五は、「村山談話」「河野談話」で政府が表明してきた過去の誤りへの反省の立場を、学校の教科書に誠実かつ真剣に反映させる努力をつくすことです。

 北東アジアの平和と安定を築く基礎となるのは信頼です。そして信頼は、歴史の真実に正面から向き合い、誠実かつ真摯(しんし)に誤りを認め、未来への教訓とする態度をとってこそ、得ることができる――これが私たちの確信です。

 日本共産党は、侵略戦争と植民地支配に命がけで反対を貫いた党として、歴史を偽造する逆流を大本から断ち切り、日本とアジア諸国との「和解と友好」を実現するために全力をつくします。

(4)

 日本は、戦後70年間、他国と直接の戦火を交えることはなく、自衛隊は、半世紀余にわたって、一人の外国人も殺さず、一人の戦死者も出していません。

 こうした平和の歩みを支えてきたのは、何よりも、憲法9条が存在し、平和を希求する国民の世論と運動が脈々と続いてきたことによるものです。この力が、歴代内閣をも縛り、「自衛隊は軍隊ではない」「海外での武力行使は許されない」「集団的自衛権行使は許されない」という憲法解釈をとらせてきたのです。

 いま、安倍政権は、戦後70年の平和の歩みを断ち切り、歴代内閣の憲法解釈を根底から覆して、戦争法案を強行し、日本をアメリカとともに「海外で戦争をする国」につくりかえようとしています。しかし、この憲法破壊の暴走に対して、これまでにない広大な人々が抗議の声をあげ、立ち上がっています。いま発揮されている国民のたたかいのエネルギーは、その広がりにおいても、その深さにおいても、空前のものとなっています。それは、戦後70年を経てつくりだされた日本国民の平和と民主主義を希求するエネルギーがいかに巨大なものであるかを示しています。

 「殺し、殺される」日本への逆行を絶対に許してはなりません。

 日本共産党は、「戦争法案を許さない」という一点で、国会内外の共同を広げに広げ、圧倒的な国民世論で安倍政権を包囲し、戦争法案を必ず廃案に追い込むために、全力をあげて奮闘するものです。

 わが党は、北東アジアに平和と安定を築くために、「北東アジア平和協力構想」を提唱し、その実現のために関係各国との対話を続けてきました。この「構想」こそ、安倍政権の戦争法案に対する真の平和的対案であると確信しています。その実現のために、引き続き知恵と力をつくす決意です。


↑写真は、今日8月15日の大津パルコ前。弁士は麦わら帽子姿が珍しい穀田衆議院議員と節木県議会議員。司会は大津市議会杉浦議員!暑い日差しのなか、昨日発表された安倍談話の欺瞞、謙虚さのかけらもない安倍内閣の横暴を訴えました(^O^)/

総社市新生活交通「雪舟くん」って?

  • 2015.08.02 Sunday
  • 14:25
 7月23日、岡山県総社市へお邪魔した。総社市は、人口67,820人と大津市の五分の一だが、面積は二分の一ある。地域を4つのエリアに分け、市民がよく使う共通エリアと結ぶ、総社市新生活交通システム「雪舟くん」は、議会に特別委員会を設置してから1年後に本格運行を開始している。あくまでも、現在の地域公共交通対策にかかっている予算の範囲内での見直しとの方針通り、今年度予算も導入前のH22年度予算を超えていない。
 当初、バス・タクシー会社から猛反対の声が上がったが、「雪舟くん」の運行を委託することで乗り切っている。(タクシー事業者5社・バス事業者2社/委託料1台1時間2,200円)現行、8人乗り4台、5人乗り5台であるが、ドア・トゥ・ドアの原則を考えると小型車の導入を検討する可能性もあるとの話であった。
 運行は、平日のみで、運賃は1回乗車毎に300円(障がい者・介助者は200円)で、1週間から1時間前までに予約をする。庁舎内にオペレーター室があり、5人の地元を熟知した女性オペレーターが丁寧に応対し、また、市長・担当課からも「彼女たちのおかげ」と評価されているのが印象的であった。山間の自宅まで向かう途中の山道で、キャンセルもあるとの事例もお話しいただいたが、特に高齢の利用者にとってはありがたい生活の足であると認識した。

「雪舟くん」パンフレットとオペレーター室。右端が、突如駆けつけてくださった片岡市長。


 
 

総社市「障がい者千人雇用」について

  • 2015.08.02 Sunday
  • 14:00
 7月23日続いて、総社市にて「障がい者千人雇用」についてお話を伺った。
 事業のきっかけは、H20年のリーマンショックで市内において2,000人以上が職を失うという大打撃があり、有効求人倍率は過去最低の0.29倍に落ち込む中、こんなときこそ支援すべきは「障がい者」!という市長の肝いりで、就労可能な障がい者1,200人の就労を目指しスタートした。リーマンショック後、いわゆる健常者の就職もままならないのに、市長を指し「殿、ご乱心!」の発言もあったとのこと。
 翌々年、新設される県立支援学校の設立を誘致したが叶わず、お隣の倉敷市に決定したことを受け、支援学校卒業後の働く場所は総社市が担うという強い決意により、「障がい者千人雇用」が今年度末までの5カ年計画で始まった。千人雇用体制を支える三本の矢として、市役所とハローワーク、そして庁舎内に新たに障がい者千人雇用センターが設置され、連携して、障がい者の雇用を支える体制がとられている。工賃アップのためのアイディアも市が提供できるよう奔走しているとのことである。
 効果はてきめんで、就労者数は、一般・福祉的就労合計で、4年前180人であったものが、現在865人である。それに伴い、市負担の経費も8千万円から3億を超すまでに膨らんだが、市長によればそれは織り込み済みとのこと。
 今後、障がい者一人ひとりが安心して人生を幸せに生きることができる社会づくりのために、0歳児から高齢期の共住支援までのライフステージの一貫した支援を目指すとしている。障がいのある子どもが生まれたとき、地域で支えてくれる安心感がある。不安な卒業後の進路にも多様な選択肢が用意されている。高齢になれば誰しも、何らかの障がいと無縁ではない。障がいのある人が暮らしやすい社会は、地域で暮らす住民にとっても安心できる優しい暮らしやすい社会である。


 

 雪舟くん、障がい者千人雇用、他にも地産池消に力を注ぐ給食を実施している総社市。少しの時間であったが、橋本龍太郎の元秘書だったという片岡市長にもお会いした。フットワークの軽さと熱意あふれる首長との印象だったが、当日も平和行進を出迎えるだけではなく横断幕を持って歩いてこられたと、同じく行進してきた共産党市議から後で聞いた。日本で二番目に利用者が多いという丹頂鶴が見えることで有名な国民宿舎横の青果物売店で、減農薬有機栽培の白桃4個を650円で購入し帰途に就いた。今度は家族で、ジューシーな白桃を買いに行きたい!
 

高松市に行政視察へ行ってきました!

  • 2015.08.01 Saturday
  • 14:00

遅くなりましたが、7月22日に共産党大津市議団で行った「高松市地域行政組織再編計画」視察の所感を以下にまとめました!

 高松市は、大津市より人口が8万人多い中核市である。今年2月に取りまとめられた再編計画の背景は、人口減少・超高齢化社会の到来と、大津市と変わらない。しかし目的を、市民に近いところで、幅広い行政サービスが提供できるよう、本庁に集約されている機能を分散するとして、原則的に現在ある出張所は名称を地域センターに改め、数は減らさない。新たに市内を7つの地域に分け、本庁と新たに6つの総合センターを置くこととしている。ただし、総合センターの開設に合わせて、現在の10か所ある地域包括支援センターと保健センターは総合センター6か所に統廃合される。
 市民からは、現在ある出張所がほぼ残ることと、新たに市民に身近なライフサイクルイベント(結婚・出産・引っ越しなど)にかかる手続きや、地域の道路・公共施設などの簡易な修繕や現地調査などの維持管理なども行う総合センターが新たに身近にできることで、反対の声はほとんどなかったという。「サービスは減らさない!」という担当者の力強い言葉が印象的だった。
 しかし一方、高松市の共産党市議からは、地域包括支援センターと保健センターが統廃合されたことや、今ある出張所の数もこれから減らされる可能性はあり、住民サービスが維持されるか課題があるとの指摘もあった。
 これから大津市でも進められようとしているコンパクトシティ化が、住民不在のサービスの切り捨てに終わらぬよう、高松市に学ぶ部分も大きい。






 

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