東部学校給食共同調理場整備・運営事業について

  • 2017.09.24 Sunday
  • 11:07

(※写真は、千葉県八千代市学校給食センター西八千代調理場視察時のものですが、議場では投影していません)

 

 現在、本市において小・中学校の児童生徒に17,000食を提供できる東部学校給食共同調理場整備事業が進んでいることを踏まえて、この夏、日本共産党市議団は、大津市と同様のPFI手法のBTO方式で2013年4月から供用を開始した、千葉県八千代市の学校給食センター西八千代調理場を視察してきました。八千代市内の小・中学校18校に、1日当たり最大11,000食を提供し、供用開始の半年後から、卵と乳除去の食物アレルギー対応食を提供されています。

 衛生的な配慮や、熱いものも冷たいものも二重保温食缶によって提供されるなど、最新の設備に目を奪われる施設でした。しかし、工夫はされているものの食育も、地産地消についても、巨大な工場での限界が目につきました。

 PFIアドバイザリー業務委託先も大津市と同じで、運営事業期間15年も同じです。国による民間活用という旗振りの下、一部の企業によって、全国自治体の事業が独占的に運営されていき、ノウハウを持った大手コンサルタントによって、小手先だけを変えた全国画一的な給食が提供されてしまうのではないかといった懸念がぬぐえません。果たしてこれが子どもたちの心と体を育む給食と言えるのか疑問を覚えます。

 一昨年に我が会派が視察した、奈良市の自校給食との隔たりは大きいと思いました。昼前には美味しそうな匂いが給食室から漂い、調理員の方たちとの「ごちそうさま」や「ありがとう」のやり取りができる顔の見える関係、地産地消食材の調達のしやすさ、また防災時には、学校ごとに防災の拠点として炊き出しができる施設となるなど、地域住民の安全安心にも貢献できる自校給食を大津市にも、という思いを強くして帰りました。

 しかし、一昨日13日には、東部学校給食共同調理場の設計から施工、15年にわたる事業の落札者が決定し公表されたところです。大津市で動き出した巨大給食調理場事業について、安全で安心はもちろんのこと、成長期の9年間、子どもたちの心と体を育む美味しい給食を求め、疑問点を質問させていただきます。

  1. 運営業務に関わって

 運営業務のうち、市が実施するものに、食品検収業務、献立作成業務、栄養管理業務、食に関する指導業務などがあり、事業者は、あくまでそれを支援する立場です。

 そこでお尋ねします。

 落札者選定にあたり、審査項目の評価ポイントに、市の食育教育促進につながる提案や、献立作成支援について提案を求めていますが、市は、大津の児童生徒にどのような食育を進めようとしているのか。その理念を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 学校における食育の推進は、学童期、青少年期の子どもたちにとって、基本的な食習慣を身につける大切な時期であるため、重要な役割を担っていると考えております。

 子どもたち自らが「食」について考え、将来にわたって「食」への理解を深め、感謝の心を育み、「食」に関する知識と「食」を選択する力を身につけ、健全な食生活を実践するという、本市の基本理念を達成するためにも、今後、更に、学校給食を活用した食育や、栄養教諭等による食育推進を積極的に推進してまいりたいと考えております。

 

 次の質問に移ります。

 食材を提供するのは市の業務となっています。今年2月通常会議の私の一般質問に、教育委員会では、学校給食での大津産農産物を積極的に使用するため、より少ない量でも対応できるよう調理場ごとに食材の調達を行い、納入業者に対し大津産野菜の確保を周知するなどの取組を検討していく。

 また、産業観光部では、給食で使用できる規格、種類や時期、使用量について、農協などを通して生産者や農業関係者に情報提供を行い、大津市産農産物の作付面積拡大を図り、学校給食への供給可能量の目標達成につなげていくと答弁をされました。

 そこでお尋ねします。

 今後、学校給食における地場産物を使用する割合の目標達成に向けて、具体的に進める施策を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 大津産の野菜などを少しでも確保できるよう、各調理場の1日単位で使用する量ごとに分散して食材を調達することやメニューの工夫により、地場産物を積極的に取り入れるなど、今後とも、地場産物食材数の使用割合の増加に取り組んでまいります。

また、今回整備する新東部学校給食共同調理場では、17,000食規模となり、地場産物の大量入荷が難しくなることから、3献立に分け、食材ごとの調達量を少なくすることで、地場産物の使用拡大につなげていきたいと考えております。

 

 次の質問に移ります。

  1. アレルギー対応食について

市は、事業者に対し、食物アレルギーを持つ生徒のアレルギー対応食(除去食)を調理する専用調理室等を設置する必要はないが、アレルギー対応食を提供する場合に備えて、専用調理室等が増築可能なスペースを確保することや、夏休み中に容易に工事ができる等の配慮をすることを条件としています。なお、アレルギー対応食は1日当たり 200 食程度としています。

そこでお尋ねします。

 学校給食における食物アレルギー対策には、情報の把握と共有、事故予防、緊急時の対応が欠かせません。市は、大津市の児童生徒のアレルギーの現状を把握されているのでしょうか。お答えください。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 本市における小中学校の食物アレルギーの状況ですが、学校給食実施校39校19,326人においては、食物アレルギーの児童生徒数1,396人、うち、学校給食において配慮や制限を必要とする人数 1,104人であり、給食を食べない(毎日弁当を持参している)児童生徒数が30人、原因食物として一番多かったのが卵で652人という状況であります。

 

 次の質問に移ります。

 2014年3月文部科学省は、今後の学校給食における食物アレルギー対応についての最終報告で、「学校給食における食物アレルギー対応の基本的な考え方は、アナフィラキシーを起こす可能性のある児童生徒を含め、食物アレルギーの児童生徒が他の児童生徒と同じように給食を楽しめることを目指すことが重要であり、各学校、各調理場の能力や環境に応じて食物アレルギーの児童生徒の視点に立ったアレルギー対応給食の提供を目指すことである」と指摘しています。

 そこでお尋ねします。

 アレルギー対応食を開業当初は提供できないとしても、一定の時期からの提供をめざし、専用調理室は当初から整備すべきと考えますが、見解を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 アレルギーへの対応については、北部及び南部学校給食共同調理場においてアレルギー食専用調理室の確保が難しい状況であり、安全性を考慮しますと、全市的に統一した対応が必要であることから、今回整備することは考えておりません。

 

 次の質問に移ります。

  1. 供用開始時の課題につい

 本市の事業計画では、2019年12月に竣工し、2020年1月の供用開始遵守が前提となっています。視察した西八千代調理場では、1月竣工・引き渡しで2月、3月の2か月をかけ開業準備をし、4月から供用開始されました。

 そこでお尋ねします。

 開業準備を1か月としていますが、年末年始を挟んでおり、初めての給食となる中学校の充分なリハーサルが出来るのか危惧されます。学校現場に混乱を招かぬよう念入りな準備が必要です。安全で安心できる協力体制の下で始められるよう、各学校現場への給食実施に向けた説明や協議が尽くされているのか伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 中学校給食の導入にあたっては校長会などを通して説明、協議を行ってきたところであり、今年度、小・中学校校長会の代表者、教育委員会事務局関係課で構成する学校給食検討連携会議を立ち上げ、導入に伴う想定できる様々な課題を洗い出し、整理する作業に取組んでいるところです。今後とも、学校現場と充分協議を行い、研修やリハーサルを交え、安心・安全な給食が円滑に導入できるよう努めてまいります。

 

 次の質問に移ります。

  1. 災害時等における利用について

 非常変災時等における市との協力体制として、事業者は、非常変災等が発生した場合には、施設設備の使用及び調理人員の提供等について、市に協力するものとするとしています。また、災害発生時に炊き出しを実施するため、500 食程度が供給可能な移動式回転釜 1 台を調達し、当該釜を保管する室を設けることとしています。

 現実的に利用が可能なのか、どのような想定をしておられるのか伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 災害発生時に、東部学校給食共同調理場において調理が可能な場合に、当該調理場の施設、人員により炊き出し等ができるよう協力することとしております。具体的な内容については、今後、事業者と協議してまいります。また、当該調理場の設備が使えない場合には、プロパンガス等を使用して炊き出しができるよう移動式回転釜を調達しておくこととしております。

 

 次の質問に移ります。

  1. 地域経済への貢献について

 市は、事業者に対し、市内企業への発注割合や障がい者の雇用など市民の暮らしに配慮した提案、地域活動との協力等、地域に貢献する具体的な提案も求めています。

地域経済への貢献だけではありませんが、PFIの手法導入により、民間活力を引き出すことを理由にして、何もかもが事業者の提案に委ねる形となっています。

 そこでお尋ねします。

 市は、住民福祉の向上という観点で、主導権をもって、市内障がい者団体等への聞き取りや地域との協議の場を持つことなどが必要ではないでしょうか。見解を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 地域経済への貢献については、地域住民や障がい者の雇用、地域活動への協力、市内企業への発注など、様々なことが考えられますが、要求水準書において、その基準を示すことは難しいことから、落札者選定基準において、加点項目として審査することとし、事業者から積極的な提案を求めたものでございます。

 

※初問のみ記載

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