東部学校給食共同調理場整備・運営事業について

  • 2017.09.24 Sunday
  • 11:07

(※写真は、千葉県八千代市学校給食センター西八千代調理場視察時のものですが、議場では投影していません)

 

 現在、本市において小・中学校の児童生徒に17,000食を提供できる東部学校給食共同調理場整備事業が進んでいることを踏まえて、この夏、日本共産党市議団は、大津市と同様のPFI手法のBTO方式で2013年4月から供用を開始した、千葉県八千代市の学校給食センター西八千代調理場を視察してきました。八千代市内の小・中学校18校に、1日当たり最大11,000食を提供し、供用開始の半年後から、卵と乳除去の食物アレルギー対応食を提供されています。

 衛生的な配慮や、熱いものも冷たいものも二重保温食缶によって提供されるなど、最新の設備に目を奪われる施設でした。しかし、工夫はされているものの食育も、地産地消についても、巨大な工場での限界が目につきました。

 PFIアドバイザリー業務委託先も大津市と同じで、運営事業期間15年も同じです。国による民間活用という旗振りの下、一部の企業によって、全国自治体の事業が独占的に運営されていき、ノウハウを持った大手コンサルタントによって、小手先だけを変えた全国画一的な給食が提供されてしまうのではないかといった懸念がぬぐえません。果たしてこれが子どもたちの心と体を育む給食と言えるのか疑問を覚えます。

 一昨年に我が会派が視察した、奈良市の自校給食との隔たりは大きいと思いました。昼前には美味しそうな匂いが給食室から漂い、調理員の方たちとの「ごちそうさま」や「ありがとう」のやり取りができる顔の見える関係、地産地消食材の調達のしやすさ、また防災時には、学校ごとに防災の拠点として炊き出しができる施設となるなど、地域住民の安全安心にも貢献できる自校給食を大津市にも、という思いを強くして帰りました。

 しかし、一昨日13日には、東部学校給食共同調理場の設計から施工、15年にわたる事業の落札者が決定し公表されたところです。大津市で動き出した巨大給食調理場事業について、安全で安心はもちろんのこと、成長期の9年間、子どもたちの心と体を育む美味しい給食を求め、疑問点を質問させていただきます。

  1. 運営業務に関わって

 運営業務のうち、市が実施するものに、食品検収業務、献立作成業務、栄養管理業務、食に関する指導業務などがあり、事業者は、あくまでそれを支援する立場です。

 そこでお尋ねします。

 落札者選定にあたり、審査項目の評価ポイントに、市の食育教育促進につながる提案や、献立作成支援について提案を求めていますが、市は、大津の児童生徒にどのような食育を進めようとしているのか。その理念を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 学校における食育の推進は、学童期、青少年期の子どもたちにとって、基本的な食習慣を身につける大切な時期であるため、重要な役割を担っていると考えております。

 子どもたち自らが「食」について考え、将来にわたって「食」への理解を深め、感謝の心を育み、「食」に関する知識と「食」を選択する力を身につけ、健全な食生活を実践するという、本市の基本理念を達成するためにも、今後、更に、学校給食を活用した食育や、栄養教諭等による食育推進を積極的に推進してまいりたいと考えております。

 

 次の質問に移ります。

 食材を提供するのは市の業務となっています。今年2月通常会議の私の一般質問に、教育委員会では、学校給食での大津産農産物を積極的に使用するため、より少ない量でも対応できるよう調理場ごとに食材の調達を行い、納入業者に対し大津産野菜の確保を周知するなどの取組を検討していく。

 また、産業観光部では、給食で使用できる規格、種類や時期、使用量について、農協などを通して生産者や農業関係者に情報提供を行い、大津市産農産物の作付面積拡大を図り、学校給食への供給可能量の目標達成につなげていくと答弁をされました。

 そこでお尋ねします。

 今後、学校給食における地場産物を使用する割合の目標達成に向けて、具体的に進める施策を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 大津産の野菜などを少しでも確保できるよう、各調理場の1日単位で使用する量ごとに分散して食材を調達することやメニューの工夫により、地場産物を積極的に取り入れるなど、今後とも、地場産物食材数の使用割合の増加に取り組んでまいります。

また、今回整備する新東部学校給食共同調理場では、17,000食規模となり、地場産物の大量入荷が難しくなることから、3献立に分け、食材ごとの調達量を少なくすることで、地場産物の使用拡大につなげていきたいと考えております。

 

 次の質問に移ります。

  1. アレルギー対応食について

市は、事業者に対し、食物アレルギーを持つ生徒のアレルギー対応食(除去食)を調理する専用調理室等を設置する必要はないが、アレルギー対応食を提供する場合に備えて、専用調理室等が増築可能なスペースを確保することや、夏休み中に容易に工事ができる等の配慮をすることを条件としています。なお、アレルギー対応食は1日当たり 200 食程度としています。

そこでお尋ねします。

 学校給食における食物アレルギー対策には、情報の把握と共有、事故予防、緊急時の対応が欠かせません。市は、大津市の児童生徒のアレルギーの現状を把握されているのでしょうか。お答えください。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 本市における小中学校の食物アレルギーの状況ですが、学校給食実施校39校19,326人においては、食物アレルギーの児童生徒数1,396人、うち、学校給食において配慮や制限を必要とする人数 1,104人であり、給食を食べない(毎日弁当を持参している)児童生徒数が30人、原因食物として一番多かったのが卵で652人という状況であります。

 

 次の質問に移ります。

 2014年3月文部科学省は、今後の学校給食における食物アレルギー対応についての最終報告で、「学校給食における食物アレルギー対応の基本的な考え方は、アナフィラキシーを起こす可能性のある児童生徒を含め、食物アレルギーの児童生徒が他の児童生徒と同じように給食を楽しめることを目指すことが重要であり、各学校、各調理場の能力や環境に応じて食物アレルギーの児童生徒の視点に立ったアレルギー対応給食の提供を目指すことである」と指摘しています。

 そこでお尋ねします。

 アレルギー対応食を開業当初は提供できないとしても、一定の時期からの提供をめざし、専用調理室は当初から整備すべきと考えますが、見解を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 アレルギーへの対応については、北部及び南部学校給食共同調理場においてアレルギー食専用調理室の確保が難しい状況であり、安全性を考慮しますと、全市的に統一した対応が必要であることから、今回整備することは考えておりません。

 

 次の質問に移ります。

  1. 供用開始時の課題につい

 本市の事業計画では、2019年12月に竣工し、2020年1月の供用開始遵守が前提となっています。視察した西八千代調理場では、1月竣工・引き渡しで2月、3月の2か月をかけ開業準備をし、4月から供用開始されました。

 そこでお尋ねします。

 開業準備を1か月としていますが、年末年始を挟んでおり、初めての給食となる中学校の充分なリハーサルが出来るのか危惧されます。学校現場に混乱を招かぬよう念入りな準備が必要です。安全で安心できる協力体制の下で始められるよう、各学校現場への給食実施に向けた説明や協議が尽くされているのか伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 中学校給食の導入にあたっては校長会などを通して説明、協議を行ってきたところであり、今年度、小・中学校校長会の代表者、教育委員会事務局関係課で構成する学校給食検討連携会議を立ち上げ、導入に伴う想定できる様々な課題を洗い出し、整理する作業に取組んでいるところです。今後とも、学校現場と充分協議を行い、研修やリハーサルを交え、安心・安全な給食が円滑に導入できるよう努めてまいります。

 

 次の質問に移ります。

  1. 災害時等における利用について

 非常変災時等における市との協力体制として、事業者は、非常変災等が発生した場合には、施設設備の使用及び調理人員の提供等について、市に協力するものとするとしています。また、災害発生時に炊き出しを実施するため、500 食程度が供給可能な移動式回転釜 1 台を調達し、当該釜を保管する室を設けることとしています。

 現実的に利用が可能なのか、どのような想定をしておられるのか伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 災害発生時に、東部学校給食共同調理場において調理が可能な場合に、当該調理場の施設、人員により炊き出し等ができるよう協力することとしております。具体的な内容については、今後、事業者と協議してまいります。また、当該調理場の設備が使えない場合には、プロパンガス等を使用して炊き出しができるよう移動式回転釜を調達しておくこととしております。

 

 次の質問に移ります。

  1. 地域経済への貢献について

 市は、事業者に対し、市内企業への発注割合や障がい者の雇用など市民の暮らしに配慮した提案、地域活動との協力等、地域に貢献する具体的な提案も求めています。

地域経済への貢献だけではありませんが、PFIの手法導入により、民間活力を引き出すことを理由にして、何もかもが事業者の提案に委ねる形となっています。

 そこでお尋ねします。

 市は、住民福祉の向上という観点で、主導権をもって、市内障がい者団体等への聞き取りや地域との協議の場を持つことなどが必要ではないでしょうか。見解を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 地域経済への貢献については、地域住民や障がい者の雇用、地域活動への協力、市内企業への発注など、様々なことが考えられますが、要求水準書において、その基準を示すことは難しいことから、落札者選定基準において、加点項目として審査することとし、事業者から積極的な提案を求めたものでございます。

 

※初問のみ記載

精神保健福祉対策の充実について

  • 2017.09.24 Sunday
  • 10:35

 政府のカジノ推進本部の有識者会議が、カジノ施設の運営基準の報告書をまとめ、これをふまえてカジノ解禁実施法案を、秋の臨時国会にも提出すると言われています。

 ギャンブルが引き起こす問題は、ギャンブル依存症だけでなく、多重債務やアルコール依存、薬物依存、配偶者・子どもへの暴力などが引き起こす深刻な家庭問題や重大な社会問題を生じさせることにあります。

 国家によるギャンブル推進は、市民の健康被害防止のための保健予防対策の強化を地方自治体に押し付けることにもなります。

 2年前の8月通常会議において、アルコールによる健康障害についての対策を質問いたしました。健康保険部長は、不適切な飲酒は本人の健康障害だけでなく、深刻な家庭問題や重大な社会問題を生じさせるおそれがあるとの認識を示され、適正飲酒の啓発や、保健予防課や、すこやか相談所での相談を行っているとの答弁でした。

 そこで、大津市の5年間の相談件数を調べてみました。(※資料:グラフ投影)

 

 2012年と2016年を比較すると、相談件数も訪問指導件数も3倍近くに、電話やメールでの相談は、3.5倍に、その上に警察などからの緊急対応も1週間に1〜2件はある計算です。このうち、高齢者への対応やアルコールに起因した対応もそれぞれ増え続けています。

 この間も、夫からの暴力によって、深刻なPTSDを発症し、アルコール依存症と診断された市民の方の相談を受けています。ご本人は、なかなか声を挙げられず、判断できないのが実情です。特に女性の場合、世間体を気にしてご本人もご家族も隠すことが多く、相談機関、医療機関になかなかつながらず、子どもへの虐待通報から、依存症であることがわかるケースも少なくありません。アルコール、薬物、ギャンブルなどの依存症は、交通事故、DV、犯罪、多重債務、精神疾患、自殺などと密接に複雑に絡み合っています。また、見過ごされがちな高齢者のアルコール問題も、深刻化かつ増加しています。

 本人のためだけでなく、家族など周りの人を救うためにも早期発見、早期治療につなぐことが必要です。社会復帰の支援、就労支援等、自立に向けた取り組みも不足しています。

 2016年度から 5 年を期間とする国の「アルコール健康障害対策推進基本計画」では、アルコール依存症の回復に、当事者による自助グループが重要な役割を果たしているが、 行政機関や専門医療機関との連携や交流が近年減少しているとの指摘があります。また、自助グループや民間団体と連携し、その機能を活用するとともに、必要な支援を行っていくことや、回復支援にあたっては女性や高齢者の問題に配慮した対応が必要であることも掲げられています。

 まだまだどこに相談に行けば良いか分からず、また相談窓口によっては 治療や回復支援を行う医療機関、回復施設等の情報を把握していなかったこと等により、必要な支援につながらなかったケースも指摘されています。このため、地域において、相談から治療、回復に至るまで、切れ目なく支援を受けられる体制を構築することが求められています。今年度中には、滋賀県の「アルコール健康障害対策推進基本計画」も策定される予定であり、連携のための協議も必要です。

 そこでお尋ねします。

  1. 相談体制について

 相談体制の増強が急務であると考えますが、増え続ける相談に対応する保健師の体制の課題をどのように認識されているのか、お聞かせください。

 

部長答弁 所属: 保健予防課

 1点目の相談体制についてでありますが、精神保健福祉相談は、すこやか相談所の保健師及び保健予防課の保健師・看護師・精神保健福祉士、事務職により対応をしております。議員のお示しされましたアルコール依存症を含む相談件数は、保健予防課での対応件数であります。相談内容といたしましては、「うつに関する相談」が最も多く、続いて、「診断のついていない心の健康についての相談」、「思春期関係の心の相談」が相談件数としては多くなっております。

 平成25年度から相談件数が伸びておりますのは、自殺未遂者支援として、専門スタッフの「いのちをつなぐ相談員」を配置し、相談・支援を開始したことによるものであります。

 精神福祉相談の現状と課題といたしましては、緊急対応時は、必ず二人体制で出動し、その対応には長時間を要するものも多く、対応する職員の確保に苦慮している現状でありますことから、緊急時の対応職員の充足については課題であると認識しております。

 

  1. 今後の対策について

 相談から治療、回復に至るまでの切れ目のない支援を受けられる体制を構築するために、医療機関や各相談機関、自助グループなどとの連携をどのように進めていくのか。課題と対策をお答えください。

 

 自助グループの活動に対する必要な支援の推進について、どのようなことを検討されているのかお答えください。

 

 アルコール依存症は、飲酒をしていれば誰でもなる可能性があること、飲酒をコントロールできなくなる精神疾患であること、治療や断酒に向けた支援を行うことによって回復を維持できることがまだまだ知られていません。啓発をどのように進めていくのかお答えください。

 

⇒部長答弁 所属: 保健予防課

 2点目の今後の対策についてでありますが、相談から治療、回復に至るまでの切れ目のない支援における課題と対策については、市内に入院できる専門医療機関がないこと、及び回復に向けての広域的なサービス拠点が少ないこと、在宅支援の充実を図ることが課題と考えております。これらの課題への対応としては、滋賀県、関係機関及び自助グループ団体と、まずは情報を共有し、それぞれの役割を整理しながら課題解決に向けての取り組みが必要と考えており、今後、関係機関との協議を進めて参ります。

 次に、自助グループの活動に対する必要な支援の推進についてでありますが、アルコール依存症に関係する自助グループは、現在市内に、2つの団体があり、各団体とも断酒が継続できるために定期的に集まりアルコール依存症から回復に向けた活動に取り組んでおられます。

そのうち1つの団体は、今年で37年目と長きに渡り自主的な活動を地道に続けておられ、近年は本人や家族が体験談としてアルコール依存症と診断されるまでの経過や、断酒会につながり回復を迎えられたことを講演もされております。アルコール依存症からの回復に向けて、断酒を継続するために自助グループの活動が大変重要であることから、市といたしましても自助グループの活動紹介や啓発事業をとおして連携を深めて参ります。

 次に、啓発についてでありますが、健康おおつ21第2次計画に位置づけておりますように、アルコール依存症に対する正しい知識の普及や理解促進のため、体験談の発表や、自助グループとの連携によるアルコール講座の開催や出前講座のメニューを設けるなど、引き続き啓発に努めて参ります。また、アルコールが健康に及ぼす影響など、健康づくりの視点からの啓発についても進めて参ります。

 

※初問のみ記載

 

国保の都道府県単位化に向けた、市民の暮らしを守るための取り組みについて

  • 2017.06.18 Sunday
  • 00:52

 来年2018年4月から、国民健康保険の都道府県単位化が実施されます。国保の都道府県化で高すぎる保険料は安くなるのか、高くなるのかが、被保険者の市民にとって関心事であり大きな問題です。都道府県化の議論にあたり全国知事会の問題意識も、高すぎる保険料でした。知事会からは「少なくとも協会けんぽ並みの保険料とするための1兆円の投入を」との要望が出されましたが、結局は3,400億円のみとなりました。

 厚生労働省は3,400億円の投入で1人1万円の財政効果を強調しますが、3,400億円は、現在の全国市町村による一般会計からの法定外繰入の合計3,900億円よりも少ないのです。これで、果たして安心できる保険制度の運営ができるのでしょうか。

滋賀県では、「持続可能な国民健康保険の運営」という基本理念のもと、「県民が健康な暮らしを送れる、いざという時に安心して医療を受けられる国保制度」をあるべき姿とした「滋賀県国民健康保険運営方針」が、8月中には正式決定される予定です。

 方針案では、県内19市町間の医療費水準格差がほとんどないため、医療費水準は加味せず統一保険料率にすることが明記されています。

滋賀県の試算ベースは、一般会計からの法定外繰入等がないものとして計算し、今年2月に試算を示しましたが、多くの自治体が値下げとなる一方で、大津市は値上げとなる予想となりました。県は、国庫の拠出額が最終的にどうなるかで保険料は大きく変わるため、今の段階で現行よりも高くなるか低くなるかは予測できないとしています。

 来年度の保険料は、今年11月に試算が出て、その後12月の診療報酬改定などを加味し、来年1月に最終案が示される予定です。その後、各市町で保険料を決める作業となります。

 そこでお伺いします。

  1. 滋賀県が示した運営方針案では、あるべき姿を「県民が健康な暮らしを送れる、いざという時に安心して医療を受けられる国保制度」としていますが、同時に「持続可能な国民健康保険の運営」という基本理念も示しています。現在の国民健康保険料が限界を超える高さであるという実態をしっかり認識いただき、「持続可能」ということが優先され、保険料の引き上げとならないよう、被保険者が払える保険料を念頭にした丁寧な議論と、国・県に負担を求めることが重要だと考えます。見解をお伺いします。

 

 

 次に

  1. 県の運営方針案では、法定外の一般会計繰入を2023年度末までに段階的に解消することを基本的な考え方としていますが、最終的には国のガイドラインにもある通り、あくまでも技術的助言であって、保険料賦課決定権限及び予算決定権は、市町にあります。県単位化後も法定外繰入を行うかどうかは、大津市の権限で決められることに変わりはありません。今後も市民の生活実態に合わせて一般会計からの法定外繰入を行い、市民の暮らしを守っていただけるのかお答えください。

 

 これは、決算資料から作成した大津市の過去5年間の国保料の滞納件数と差押件数の推移です。滞納件数が減る一方で、差押件数は増えています。2月議会の我が会派立道議員の質問に対し、健康保険部長からは「保険料が未納となっている世帯については、納付相談により、十分に状況を聞き、生活実態を把握した上で、経済状況にあわせた納付計画により納付をいただいており、強引で機械的な対応はしていない。今後も、生活実態の把握に努め、柔軟で、きめ細かな納付相談などの対応を行っていく」とご答弁いただきました。しかし、格差社会が広がり暮らしに余裕のない市民が増える中で、払いたくても払えない高すぎる保険料だから滞納が起こり、余裕のない職員配置に伴い取り立てのみが強化され、無理やり徴収しようと差押が増えてきたのではないかと大変危惧いたします。

 そこで、お尋ねします。

  1. 滋賀県の運営方針案では、各自治体独自で予防活動に力を入れている事業について、特定検診受診率などの成績に応じてインセンティブが働く仕組みが導入される一方で、人口ごとに保険料の目標収納率が示されています。収納率強化のための無理な取り立てや差し押さえが行われることのないよう、市民の暮らしに寄り添った一層丁寧な対応が必要になると考えますが、見解をお伺いします。

 

 

部長答弁【所属名:保険年金課】

始めに、「国保の県単位化に向けた認識と取り組みについて」でありますが、国民健康保険は国民皆保険制度を支える最後の砦であることから、必要な支出を保険料や国庫負担金等で賄うことにより国保会計の収支を均衡させ、給付と負担のバランスを図ることが持続可能な保険制度であるという認識のもとに今般の国保改革が進められております。また、県の国保運営方針案では制度改革に伴う保険料の急激な上昇が見込まれる場合には、県の財政安定化基金を活用した激変緩和措置等も検討されています。そのことから、持続可能な保険制度であるためには現行の保険制度と同様に国・県の負担が不可欠であり、より一層の公費負担の拡充について引き続き要望を行ってまいります。

次に、「県単位後の法定外繰入」についてでありますが、滋賀県の国保運営方針案では、県内のどこに住んでいても、同じ所得、同じ世帯構成であれば同じ保険料となる保険料率の統一を目指しており、また国民健康保険給付費等交付金の仕組みの導入や財政安定化基金の設置により、国保財政の安定化が図られることから、その必要性は大幅に減少するものと考えています。

したがって、大津市独自で法定外繰入を行って保険料の緩和を図るということは、滋賀県の国保運営方針の方向性と異なるものであり、一般会計からの法定外繰入を過度に行うことには、被保険者以外の納税者に負担を求めることになり、公平性を損なうものであると考えております。

次に、「差押件数増加の対応について」でありますが、保険料の収納対策については保険財政の安定運営や被保険者の公平性の観点から大変重要なものであると考えております。収納率ありきで差し押さえを行っているものではありません。従来から申し上げておりますとおり、今後とも事前調査を十分に行って生活実態の把握に努めるとともに、柔軟できめ細やかな対応を行ってまいります。

 

※最後の項目となったこの質問は、答弁と併せて1人60分の持ち時間の時間切れで、再質問できませんでした。

過密化が進む児童クラブの環境整備と人員体制について

  • 2017.06.18 Sunday
  • 00:37

 大津市では、児童クラブのニーズの高まりから施設整備が追い付かず過密化の状況が続いています。

夏休みを目前に控えて、今年度も多くの児童クラブから、場所の確保、指導員の確保の不安を伺っています。今年5月1日現在のデータで、一番児童数の多い平野の160人を筆頭に、100人を超えているクラブは12か所に上っています。加えて、夏休み入所が30〜40人、多いところは50〜60人の増員になるのではないかと予想されています。待ち望まれていた瀬田東・青山の増築工事も進めていただいていますが、一番大変な夏休み当初の10日〜2週間には間に合いそうにないと伺っています。今でさえ基準となる児童1人当たりの専用面積1.65屬隆霆爐蓮37か所のうち、15か所が満たしていない状況です。

 過密化、指導員不足から、重篤な事故がいつ起きてもおかしくない状況であると、その責任の重さも、指導員は感じておられます。ましてや夏休みには子どもたちが一気に増え過密さが増します。エアコンを稼働しても29℃、30℃を下らず、多数の子が鼻血を出すなど劣悪な環境が続き、その上に指導員は、慣れない状況の子どもたちへの対応、特別な支援が必要な気になる子どもへの対応など、先延ばしにできない対応に一日中追われます。そのうえ、7月中は学生バイトも見つかりにくく、指導員不足のまま夏休み保育が始まることになります。

ここで、計画的に整備されている東近江市の施設の一部を見ていただきたいと思います。

新築された八日市こどもの家のヽ梓僉↓∧欅藜次↓ユニバーサルトイレです。増築された八日市南こどもの家のヽ梓僉↓∧欅藜次↓D翰室です。移転した図書館を改修した、五個荘こどもの家のヽ梓僉↓∋務室兼静養室、J欅藜爾任后整備計画に沿って計画的に新設、増築、改修がされ、男女別のトイレはもちろんのこと、新設や改修に合わせて可能な限りユニバーサルデザインのトイレも設置され、具合が悪くなった時の静養室も同様に整備されています。

 児童クラブは生活の場です。男女別のトイレの整備も、会話も聞き取れないほどの音の反響についても、まだまだ整備が必要だと伺っています。「ただいま!」と帰ってきたくなる、雨の日でも安心して過ごせる施設整備は、子どもたちの健やかな成長に必要かつ当然ではありませんか。他市と比べても狭隘で遅れた施設整備に「建物が子どもを育むんです!」と言われた指導員の言葉が印象的でした。

 そこでお尋ねします。

  1. 目前の夏休み保育の受け入れについて、子どもたちの安全はもちろん保育の質を保障するために、昨年の課題をどのように認識され改善をされたのか、指導員の体制も含めて、対策を伺います。

 

次に

  1. 地元自治会のご厚意により借用している瀬田第二児童クラブについての一年前の私の質問に対し、当時福祉子ども部の部長であった鷲見副市長は「小学校施設に余裕ができるまでの当面の対策と考えている」と答えられました。しかし、瀬田小学校は大津市一のマンモス化が問題となっており、空き教室を期待できる状態ではありません。早急に大津市が責任をもって開設すべきであり、児童クラブの過密化の解消に向けた年次的な施設整備の計画が必要です。見解を伺います。

 

 次に

  1. 子どもたちの健やかな成長には、懸案である指導員不足の解消が急務です。国は、昨年度末に放課後児童クラブに従事する放課後児童支援員について、勤続年数や研修実績等に応じた賃金改善に要する費用を補助する、放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善の新規事業を導入しました。大津市においても、指導員不足解消のための処遇改善に向けて、積極的に活用すべきではありませんか。見解を伺います。

     

 

◆部長答弁【所属名:児童クラブ課】

 まず始めに、夏休み保育の受け入れ体制ですが、夏休みのみに児童クラブに入所してくる児童は、1000人を超え、そのニーズに応えるには、小学校等の活用が必要であると考えております。昨年度、小学校等の協力を得て、必要な箇所全てにおいて、施設をお借りすることができました。今年度も小学校をはじめ、幼稚園等に要請し、昨年度同様に、借用の了解を得ているところでございます。続いて夏休みの指導員の体制についてですが、昨年度76人の指導員と16人の用務員を確保し、さらに人材派遣にて2箇所の児童クラブに人材を派遣し、その体制の充実に努めたところでございます。今年度については、現在、人員の募集中ですが、万全な体制に向け最大限の努力をしてまいりたいと考えております。

 次に過密化の解消に向けた施設整備についてですが、第2瀬田児童クラブにつきましては、地元の子ども達のためにと自治連合会のご理解、ご協力のもと、大江会館別館を借用して、2年目となります。現状、地元の方々のご利用に一定の制限がかかっていることも認識しておりますが、現在の時点では、当面、お借りしたいと考えており、今後の瀬田小学校の児童数の推移を慎重に見極めながら、方策を検討してまいりたいと考えております。

 次に、指導員の処遇改善についてですが、嘱託指導員の報酬については、これまでの定期昇給のほか、3年連続でベースアップしておりますが、国の新しい処遇改善策の活用につきましては、他市の状況を見極めて、検討してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、児童の保育環境の充実のため、さらなる工夫を重ねて指導員の確保に努めてまいりたいと考えております。

 

※初問とその答弁のみ掲載しています。

 

瀬田地域で顕著な過大規模学校の対策について

  • 2017.06.17 Saturday
  • 15:37

 大津市は、学校の状況や課題と検討の方向性についてまとめた「大津市立小中学校規模等適正化ビジョン」を策定しました。教育的観点により、学校規模を全学年でクラス替えができない規模を小規模な学校、児童生徒数が1,200人以上の規模を大規模な学校、それ以外の規模の3つに分けて適正化を進めるとしています。本日は、特に学校の大規模化の問題に絞って質問いたします。

 国は、2015年1月27日付、公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引で、一般に大規模校には次のような課題が生じる可能性があるとし、7項目にわたってその問題点を指摘し、過大規模校については速やかにその解消を図るよう設置者に対して促しています。

ヽ惺珊垰等において、係や役割分担のない子供が現れる可能性があるなど、一人 一人が活躍する場や機会が少なくなる場合がある

⊇乎沈験茲砲いても同学年の結び付きが中心となり、異学年交流の機会が設定しにくくなる場合がある

F嘘愬でもお互いの顔や名前を知らないなど、児童生徒間の人間関係が希薄化する場合がある

ざ軌集団として、児童生徒一人一人の個性や行動を把握し、きめ細かな指導を行うことが困難であり、問題行動が発生しやすい場合がある

セ童生徒一人当たりの校舎面積、運動場面積等が著しく狭くなった場合、教育活動の展開に支障が生じる場合がある

ζ段牟擬爾簑琉藉曄▲廖璽訶の利用に当たって授業の割当てや調整が難しくなる場合がある

С惺傘娠珍竿未砲錣燭蝓校長が一体的なマネジメントを行ったり、教職員が十分な共通理解を図ったりする上で支障が生じる場合がある

以上が、国から指摘されている7項目です。

そこでお尋ねします。

  1. 教育長は、教育環境の保障という観点から、大規模校のリスクをどのように認識しておられるのか見解を伺います。

 

 この表は、今年5月1日現在の市内の小中学校の学級数及び人数について、学級が25以上の市内の小・中学校を学級数の多い順に並べたものです。国は、特別支援学級を含まない12〜18学級を標準とし、25学級を大規模校、31学級以上を過大規模校と分類しています。これを大津市にあてはめますと、8校が大規模校、4校が過大規模校となり、瀬田地域の4つの小学校、2つの中学校がすべて含まれます。最大の瀬田小学校は36学級で、1,185人に達しますが、大津市では、過大規模校でもなく、大規模校とも分類されていません。地域別適正化ビジョンにも「現在、東部地域には児童生徒数が1,200人を超える大規模な学校はありません」と明記されています。

 ちなみに、瀬田と同じく人口増加の続く草津市に伺いましたところ、31学級にならないよう整備に努めてきたとのことで、今年度、志津小学校が草津市で最大の27学級、特別支援学級を含むと31学級になりましたが、5月1日現在の在籍数は856人です。草津市最大で晴嵐小学校よりも少ない人数です。隣接した地域でありながら、学習環境の差を感じざるを得ません。

そこでお尋ねします。

  1. 大津市は地域別適正化ビジョンで、児童生徒数1,200人以上を大規模な学校としています。1,200人未満は適正だと認識されているのであれば、現在市内には大規模な学校は1校も存在しないことになります。見解を伺います。

 

 市の適正化ビジョンには教育環境の充実に向けて、大規模な学校は分離新設の検討も上げています。この間、特に市東部地域では、人口の増加に伴い児童生徒数も増加を続けてきました。

これは、瀬田4学区の小学校児童数の2003年からの推移です。

 瀬田北小学校では、児童数の増加により2004年度から通学区域の一部を瀬田小学校と瀬田東小学校に変更し、児童保護者に負担を強いることとなり、地域に混乱をもたらしました。

そして、今度は瀬田小学校の児童生徒数の増加によって、今後1,300名から1,400名規模となることが予想されることから、瀬田北小学校の児童生徒の通学区域を本来の北学区に戻すことの説明会及び意向調査と、併せて、瀬田小学校の一部地域の保護者に対して、2019年度からの瀬田南小学校への通学区域の見直しの是非を問う説明会及び意向調査が行われました。

保護者や地元自治会からは、通学区域の見直しという子どもたちに負担を強いて、地域コミュニティの破壊につながる小手先だけの対応に、大変厳しい意見が寄せられています。

 瀬田小学校は、絶対的に教室数が不足し、2年後の2019年度には、もはや内部改修では対応できません。

 そこでお尋ねします。

  1. 児童生徒一人ひとりの教育を保障するために、大津市の適正化ビジョンで示されているように、大規模な学校は「学校の分離新設」「学校の増改築」の検討がされてきたのか、急がれる今後の対策と併せてお伺いします。

 

◆教育長答弁【所属名:学校教育課】

まず、始めに、瀬田地域で顕著な過大規模学校の対策についてのうち、大規模校のリスクについてでありますが、教育委員会といたしましては、小規模な学校、大規模な学校それぞれ利点や課題があると考えております。小・中学校の大規模校にあっては、議員お述べの通り、いくつかの課題が生じる可能性があると捉えております。

特に、全校の児童が一斉に教室を移動する時などには、物理的な余裕が少なく、安全に配慮するため時間を要することとなります。また、理科室や音楽室、図書室、そして体育館、プール等を授業で利用する場合には、調整が難しくなってくることも考えられます。

このように、教育環境の保障という観点において、課題が生じる場合もあると認識しております。

 

◆教育長答弁【所属名:教育総務課】

次に、大規模校の認識についてのうち、児童生徒数1,200人未満の学校規模が「適正」であるかの見解についてでありますが、大津市立小中学校規模等適正化ビジョンでは、学校規模を、全学年でクラス替えができない規模、児童生徒数が1,200人以上の規模、それ以外の規模の3つの区分に分けて適正化を進めています。

具体的には、全ての学校において、今後の児童生徒数の予測や地域の実情等を踏まえ、学校規模に応じたより良い教育環境の充実策を検討してまいります。

次に、大規模校の対策についてでありますが、大津市立小中学校規模等適正化ビジョンでは、大規模な学校における教育環境の充実策として、議員お述べの2項目に加え、「通学区域の見直し」「教職員の増加」を挙げております。大規模校については、学習環境の改善や児童生徒数の調整等を図るため、これらの充実策を参考とし、保護者や地域とともに実施に向けて検討を重ねていることとしており、教育委員会では、実現可能性を考慮に入れながら必要な検討を行ってきたところであります。

今後につきましても、同様の検討を行い、適時適切な対策を講じてまいります。

 

※初問とその答弁のみ掲載しています。