「大津市農業振興ビジョン(案)」の実効的な施策を求めて

  • 2017.03.04 Saturday
  • 16:59

 歴代政権の輸入自由化一辺倒の農業政策のもとで、コメをはじめとする農産物の価格が下落し、農業生産が減り、それを上回る規模で農業所得が減っています。地域経済を支えている中小企業や農林水産業の衰退は、地方の衰退を深刻化させています。今こそ、農産物の価格保障・所得補償を抜本的に強化し、安心して再生産できる土台をつくり、食料自給率向上を国の産業政策の重要な柱にすえることが重要だと考えます。

 大津市では、来年度からの12年を計画期間とする農業のあり方を描いた「大津市農業振興ビジョン」の策定を進めています。策定の経緯には、農業を取り巻く環境の厳しさ、地球温暖化といった自然環境の変化、農家のみなさんの高齢化や引退、耕作放棄地の拡大などの問題が指摘されています。

 本年1月14日からの大雪で農業被害のあった市北部の現場にもまさしく、この問題点が凝縮されていました。

《投影開始写真 

 これは、日本共産党大津市会議員団で、被害状況を調べに行った時の様子です。仰木では、長さ40m幅6.5mものビニールハウスが雪の重みで大きくつぶれていました。たわんだパイプの下の畝には、手をかけたキャベツやブロッコリーなどが収穫を待っていましたが、ゆがんで壊れた戸口は閉まらなくなり、

《写真◆

鹿が柔らかくておいしい先の方だけを次々とかじっています。80歳を超えるNさんは、妻が3年前に脳梗塞で倒れてからは、ひとりで農作業を続けてきたとおっしゃいます。

《写真》

滋賀県のブランド米である「みずかがみ」の苗を作るために、3月末までに直さなければならないとのことですが、手間賃はタダだからと、ひとりでぼちぼち直すと言われました。気が遠くなる作業です。日に焼けた顔が、曲がった背中が、しわを刻んだ手が、休むことなく黙々と働き続けてこられたことを物語っています。こうやって、私たちの口に入る安全な食べ物を手間暇かけ作っていただいていることに頭が下がります。

《写真ぁ

大物 ( だいもつ ) では、獣害柵が鳥除けのネットに雪が積もって重みで大きく倒壊し、

《写真ァ

隣の家にもたれかかっていました。8年前に20年はもつと言われて115万円をかけて作った柵だとのことで、県にも市にも連絡したが、雪害対策はなく、何にもしてもらえへん。道の駅に持って行っても売れ残るし、市場はアンテナショップの半値で、規格外のものは持ってもいけない。学校給食の買い取り価格も安くて採算が取れないし、近くに加工場でもあればとの希望も伺いました。経営の難しさから新規参入した志のある若者もすぐに辞めていき、高齢化と後継者難に加え、世界的な気候変動によって、作付の計画も立ちにくくなっていることや、そもそも大津市は農業予算が少なすぎると訴えられました。

《グラフ》

 続いて市の一般会計総額と農林水産業費の推移をごらんください。一般会計総額は、1990年度と昨年度2015年度では、1.6倍を超える伸びを示しています。それに比べ農林水産業費は、25年前よりも少なく、一般会計総額に占める割合は、二分の一以下にまで減っています。

《投影終了》そこでお尋ねします。

  1. 農業関連予算の大幅な減額が、「大津市農業振興ビジョン(案)」でも指摘されている、農業を取り巻く環境の厳しさを招いたのではありませんか。予算の増額が必要だと考えますが、見解を伺います。

 

 2020年から予定されている中学校給食を控えて、食育の観点からも安全で安心な大津市産農産物の供給量を増やすことが課題であり、ビジョンにも位置づけられています。学校給食における大津市産農産物の供給可能量が、2015年14.6tであったものを2021年には39t、2025年には67t、2029年には90tと、大きく目標が掲げられています。

 国の農林漁業者等及び関連事業の総合化並びに地域の農林水産物の利用の促進に関する基本方針(H23年3月)には、学校給食における地場産物を使用する割合について、食育推進基本計画に定める目標を達成することを目指すとしています。そこでお尋ねします。

  1. 学校給食における大津市産農産物の供給可能量の目標達成のための具体的な施策を伺います。

 

 大津市では山間部に農地が多いことから鳥獣による被害も深刻です。2013年度の市の被害額は、年間2950万円に及びました。防護柵の設置補助金は県費の300万円のみで上限二分の一補助ですが、一軒当たりの補助額は分母の大きさによって減っていきます。今年は希望者が多く、約36%の補助率だと伺っています。これでは自己負担分が高くてとても設置できないと悲鳴があがっています。また、天候異変の災害にも迅速に対応できる補助金の設置も望まれています。そこでお尋ねします。

  1. 防護柵設置や、被災時にも迅速に対応できる市単独の補助金を検討すべきではありませんか。

 

 1月の農業委員と農業者等との意見交換会においても、多くの方が指摘されたのが、後継者難と、固定資産税の高さです。農業だけでは暮らしていけず、他の仕事の収入から高い固定資産税を払っているが、いつまで農地を守っていけるか不安だと語られています。

 昨年5月に決定された都市農業振興基本計画は、市街化区域内の農地を「宅地化すべきもの」から都市に「あるべきもの」と位置付けを変え、必要な施策を求めています。そこでお尋ねします。

  1. 市街化区域農地の宅地並み課税の固定資産税軽減措置が必要だと考えますが、見解を伺います。

 

 国では、大規模農家に農地を集積し、経営規模拡大による効率化が進められています。そもそも日本の農業は大小多様な農家や組織によって担われていて、中小農家の切捨てで食料自給率の向上や農業の発展は見込めません。しかも大津市は、中山間地域の勾配が急な農地や、市街化区域に点在する農地等、効率的な作業ができない農地が多く、小規模農家が多いことから容易に経営規模拡大を推進できる状況にないことは、ビジョンでも指摘されています。

 一方で、近年、若者や定年退職者、都市住民の間で就農や農山村への移住希望者がふえ、農業への関心が高まっています。それを就農に結び付ける「半農半X(エックス)」という京都府綾部市に在住の塩見直紀さんが提唱された新しいライフスタイルが注目されています。「半農半X」のきちんとした定義はありませんが、農業収入の他に、兼業収入を加えて生計をたてるライフスタイル(いわゆる兼業就農)のことで、「半X」にあたる兼業部分には、限定がありません。

 大津市では、2016年現在約3,000戸が農業を営んでいますが、兼業農家が9割です。後継者の育成には、兼業農家の強みを活かし、自給的生産者を守り育てるための支援が有効ではないかと考えます。

 島根県では「農業+α(アルファ)」に着目し、2010年度に「UIターン就農者定住定着支援事業」を開始しました。2012年度から「半農半X支援事業」と名称を変更してU・Iターン者の支援を行い、過疎・高齢化で農業の担い手が減る中、移住者が増加しています。これまでに県外から44人が移住し、島根県内の8 市町で「半農半X」の生活に取り組んでいます。家族を含めるとその数は倍以上になります。県の制度に市町が支援する独自制度に加え、住まい、子育てなどの一体的な環境整備に力を入れていることも大きな要因です。実践者には、より農業に特化し、認定新規就農者へ移行し実績をあげている方もいらっしゃいます。

 本市でも2015年1月に環境政策課が提唱者の塩見さんを招いて『半農半Xという生き方〜自然に調和した暮らしを求めて〜』と題した講座を開催しています。40名の市民が参加し、好評であったと伺っていますが、農林水産課と連携して、市民へ具体的な提案があればもっと効果があったのではないかと思われます。(※下線部分については手持ち時間が無くなったため読み上げずに、質問に移りました。)

 そこでお尋ねします。

  1. 「半農半X支援事業」は、環境保全型農業を進める大津市においても、新規就農者を増やし、定住を促進する取り組みとして、有効な事業ではないかと考えますが、見解を伺います。

 

➡部長答弁(所属名:農林水産課)

 大津市農業振興ビジョンの実効的な施策を求めてのうち、農業予算についてですが、農業を取り巻く現状は、外国産の安い農産物の輸入、人口減少社会の到来による食料需要の減少、あるいは消費者の食の多様化など25年前と一概に比較できるものではないと考えております。

 なお、農業関連予算につきましては、各年度で主要な施策を実施し、直面する課題に対する適切な予算措置となっております。平成29年度についても地産地消の推進や鳥獣害対策などの課題に取り組んでまいります。

 

 次に、学校給食利用促進に向けた施策についてでありますが、産業観光部では、今年度に創設したジャガイモ、ニンジン、タマネギ、キャベツ、ブロッコリーを重点的に生産拡大するための「華麗なる大津野菜」生産拡大推進事業において、種子、肥料、薬剤、生産資材、販路開拓、共同利用機械などに対する助成制度があり、農事組合法人に対しては生産拡大の取組を依頼しております。

 また、教育委員会では、学校給食で大津産農産物を積極的に使用するため、野菜については現在も大津産を優先的に使用していますが、今後は、より少ない量でも対応できるよう調理場ごとに食材の調達を行い、学校給食用物資納入業者全てに対し大津産野菜の確保を周知するなど、大津産の使用拡大に向けた取組を検討していきます。

 今後とも産業観光部と教育委員会が連携し、給食で使用できる規格、使用する野菜の種類や時期、使用量について、農業協同組合などを通して生産者や農業関係者に対し情報提供を行っていくことにより、大津市産農産物の作付面積拡大を図り、学校給食への供給可能量の目標達成につなげてまいります。

 

 次に、市単独補助金についてでありますが、防護柵設置への支援につきましては、大津市が防護柵などの設置にかかる補助金交付要綱を定め、滋賀県自治振興交付金と共に補助金を支出しており、平成28年度には8集落に支援を行っております。

 また、災害等緊急に対応する必要があるものにつきましても、現在の大津市補助金交付要綱において、集落が既設の防護柵を補強する事業の中で、条件を満たす場合には補助を行っております。

  

 次に、新規就農者対策についてですが、大津市農業振興ビジョンでは「農ある暮らしがつなぐ湖都のきずな」をコンセプトに、地域で支える多様な農業、地域でつくる豊かな食を目指しています。その中でも、議員お述べの半農半Xは、農業を営みながら他の仕事にも携わり、生活に必要な食料、所得を確保するという、多様な担い手の一つであると考えています。

 このように、新しいライフスタイルによる半農半Xを実践される方などが現れ定住されれば、「住み続けたいまち・大津」の実現につながると考えております。

 

➡部長答弁(所属名:資産税課)

 市街化区域農地の宅地並み課税の固定資産税軽減措置についてでありますが、当該農地は宅地化を促進する地域にあり、税制上、農地としてではなく「宅地としての潜在的価値を有する」土地として取り扱われています。

 一方、税の負担面においては、宅地に比べ、評価額に対して課税標準額が、固定資産税では3分の1、都市計画税では3分の2を限度として低く抑えられております。

 また、固定資産税の減免は、地方税法及び市税条例において、災害などによる納税者の担税力の喪失や公益上必要なものに限られており、従いまして、市街化区域農地の固定資産税を、さらに軽減する考えはございません。

 なお、平成27年4月に施行された都市農業振興基本法において、都市農業のための利用が継続される土地について必要な税制上の措置を講じるものとされ、昨年の同基本計画に基づき、課税の公平性の観点から、国において固定資産税等の税負担のあり方を検討されているところであり、その動向を注視してまいります。

医療的ケアが必要な児童生徒の教育の保障について

  • 2017.03.04 Saturday
  • 16:44

 

 まず、通学保障についてお尋ねします

 特別支援学校に通う児童生徒は、多くはスクールバスで通学しています。しかし、スクールバスにも乗れない子どもたちがいることをご存知でしょうか。

 特別支援学校に在籍する医療的ケアを必要とする児童生徒の内、人工呼吸器の管理や痰の吸引など、登下校中に医療的な処置を必要とする児童生徒の多くは、スクールバスに乗ることができず保護者が送迎しています。また、てんかん発作があるために乗れない子どももいます。

大津市内在住で特別支援学校に通う児童生徒の内、医療的ケアの対応が必要な児童生徒は、北大津養護学校に13名、その内保護者による送迎は7名です。また、草津養護学校に通う10名の内3名が保護者による送迎を余儀なくされています。

毎日の通学を支えるために、人工呼吸器が車の振動ではずれないか気にしながら、途中で何度も車を止め安全を確認しつつ、祈るような気持ちで日々運転する保護者の心情をご想像いただきたいと思います。

 滋賀県は、保護者の負担軽減をしようと「医療的ケア児童生徒保護者支援研究事業」の実証研究を、2014年度より行っています。福祉車両に訪問看護師が同乗するもので、近江八幡市、守山市、湖南市の3市に加え、今年度は、栗東市、甲賀市、豊郷町の6市町で12名を対象にそれぞれ2回〜10回実施されました。

 今年2月8日、県庁で開かれた研究会議において報告があり、委託事業に参加された訪問看護師や移動支援事業所からは、事業所の負担などの課題も指摘されましたが、ひとりで送迎する保護者がどれだけ大変かがわかり、できるだけ協力したいという気持ちも語られました。来年度からは、実務者会議で制度化に向けた条件整備の検討が始まります。県は、事業名称を「医療的ケア児童生徒の通学に係る保護者支援研究事業」に変更し、来年度の実証研究事業を早期に開始できるよう、未実施の市町を中心に市町との調整を進めるとしています。

 昨年、気管切開をして呼吸器管理となり、常時医療ケアを必要とする状態になりスクールバス乗車不可となった、草津養護学校の中等部に通う生徒さんがこの大津市内にいらっしゃいます。母子家庭で、自家用車もありません。移動支援事業は通学には認められていないため、呼吸器を乗せたバギーを積める福祉タクシーで、母親の同行で登校していますが、往復6000円かかるため、経済的に週1回しか通えていない現状です。通院も月2回必要なため、福祉タクシー代は合わせて月3万円ほど、かかっています。これに対し、市からの補助は、年間14000円のタクシー券のみです。

 ご本人は外出が好きで、学校が大好きです。できることなら、もっと学校に通いたいとおっしゃっています。登校さえ出来れば、看護師配置などの特別な配慮のある教育環境が整えられています。子どもに行きたい気持ちがあるのに、成長できる機会があるのに、通学させてやれない切ない親の気持ちもお聞きしました。

 預け先もなく、お子さんの体調も不安定ですから、短期のバイトでつなぐこととなりフルタイムで働くことなど到底無理な状況です。医療ケア児対象の県の通学保障モデル事業があることを知り、申し込みたい気持ちはあるけれど、大津市が手を挙げていない状況で、どこに言えばよいのかわからず困っていたとおっしゃっています。

 スクールバス乗車が叶わない子どもたちの通学保障は、長年にわたって訴え続けてこられた課題です。残念ながら在学中に亡くなられたり、叶わないまま卒業されたりという現実を保護者は目の当たりにされておられます。医療的ケアが必要な児童生徒が増加する中で、一日も早い早急な体制作りが求められます。そこでお尋ねします。

  1. 「おおつ障害者プラン」には、「特別支援を要する子どもが生活する地域において、必要とする教育内容と支援方法を把握し、その内容に沿った包括的な教育を行う」とあります。また、基本的な施策として、「一人ひとりのニーズに応じた教育の実施」とありますが、保護者任せにされ、通学を保障されるべき児童生徒が放置されている現状をどのようにとらえていますか、見解を伺います。
  2. 医療的ケアが必要な児童生徒の保護者は、安全な体制で安心して預けられる通学保障の設立を切実に願っておられます。市内の保護者からは、大津市も県の実証研究事業に手を挙げてほしいと要望をいただいています。来年度事業への参加を検討すべきと考えますが、見解を伺います。

 

 次に看護師配置について、お尋ねします。

 大津市では、現在地域の小学校1校に医療的ケアを必要とする児童が通学されています。日常的に気管切開による痰吸引や、胃ろうからの水分またはミキサー食の注入などが必要です。学校での昼食は、給食メニューに併せて自宅で保護者が調理し、登校時に持参しています。発熱もしやすいため、ちょっとした気温差にも配慮が必要です。看護師配置が1人のため、看護師さんが休みの時には保護者が登校中ずっと付き添うことになるという課題もあります。ご本人は、お友達と手をつないで登校されることを楽しみにされ、最近縄跳びが出来るようになったことを大変喜ばれています。保護者も学校での大きな成長を感じておられますが、来年度からの看護師が確保できるのか、学校側も保護者も不安を感じておられます。

 来年度から、医療的ケアを必要とする児童が2つの小学校に通われることとなり、それぞれに看護師配置が必要です。昨年も看護師の確保に相当苦労されたと伺っています。新学期はもう目の前です。そこでお尋ねします。

  1. 専門の資格を持った看護師時給単価が、本市では県の特別支援学校の1560円と比べて、1150円という低さですが、この根拠についてお答えください。
  2. 新学期までに看護師が配置できなかった場合、医療的ケアを必要とする児童の教育はどのように保障されるのでしょうか。
  3. 来年度は2校で看護師配置が必要ですが、市では看護師確保のためにどのような対策をとられているのか、時給単価の引き上げの検討も含めて伺います。

 

➡部長答弁 所属名:障害福祉課

 医療的ケアが必要な児童生徒の教育の保障についてのうち、1点目の通学を保障されるべき児童生徒の現状についてでありますが、スクールバスが利用できていない状況を深刻に受け止めておりますが、県立特別支援学校における通学保障であり、県教育委員会の責任で対応されるべきものであると考えております。

 2点目の県教育委員会の実証研究事業への参加についてでありますが、対象が県立特別支援学校の児童生徒であり、県教育委員会が取り組むべき課題でありながら、市町の事業であり、実質的に市単独事業となる可能性が高い移動支援事業を利用した実証研究事業であることなどから、実証研究事業に参加する考えはございません。

 

➡教育長答弁 所属名:学校教育課

 看護師配置についての1点目の看護師時給単価の根拠についてでありますが、看護師資格を有する特別支援教育支援員は、大津市立小学校において医療的ケアを必要とする児童が入学されることを受けまして、臨時的任用職員の給与等に関する条例に職として位置づけ、平成28年度から配置したものであります。
 条例において賃金を定めるにあたっては、本市の他部局で複数設けられている看護師資格を有する臨時職員に適用される賃金との整合を図る必要があったことから、同じ待遇とした結果、1時間につき1,150円としたものであります。

 

 2点目、新学期までに看護師が配置できなかった場合、医療的ケアを必要とする児童の教育の保障についてでありますが、医療的ケアを行えるのは看護師と保護者であります。看護師が配置できなかった場合、保護者のご協力をいただくことが必要となることもあるかと考えています。医療的ケアが必要な児童の教育を保障するためにも、看護師の配置に努めてまいります。

 

 3点目、看護師確保のための対策と、時給単価の引き上げの検討についてでありますが、2名の看護師配置に向けて、公共職業安定所で求人をしているところに加えて、滋賀県看護師協会へも依頼し、人材確保に努めているところであります。

また、待遇面につきましては、先の改田議員からのご質問にお答えしたとおり、人材の安定的確保が図れるよう、その改善を検討していく必要があると考えております。

 

※初問及びその答弁のみ記載しています。

大津市の障がい者雇用の実態と対策及び雇用を支援する市の施策について

  • 2017.03.04 Saturday
  • 16:20

 厚労省は昨年12月、2016(平成28)年障害者雇用状況の集計結果を公表しました。障害者雇用促進法は、事業主に対し、常時雇用する従業員の一定割合以上の障がい者を雇うことを義務付けています。民間企業の法定雇用率は2.0%、公的機関は2.3%です。全国の市町村の実雇用率は2.41%で、達成割合は88.0%です。全国の9割に近い公的機関が達成しているにも関わらず、県内では、大津市、高島市、竜王町の3市町が未達成で、大きく報じられることとなりました。

 大津市の法定雇用率は、1.7%と民間企業の雇用率よりも低く、13人も不足しています。本来ならば、市内企業の模範となるべく積極的な雇用が行われていなければならないところです。最終年度を迎える「おおつ障害者プラン」には、障がいのある人の雇用の促進として、「法定雇用率未達成企業に対して、ハローワーク、経済団体や労働組合などと連携し、雇用促進の啓発などを行うことにより雇用率アップを図ります」としています。しかし、実態はどうでしょうか。市の障がい者雇用に対する姿勢そのものが問われる事態です。

 例えば、先日委託先が決定した2つの新しいごみ焼却施設においても、障がい者の雇用がどのようにされるのかは、業務委託したSPC(特別目的会社)に期待するしかない現状です。市ではこれから、東部学校給食調理場などPFIでの長期委託事業を推進するとしています。公共事業で、地元雇用だけでなく障がい者雇用をどのように保障するのか、大事な問題です。

 そこでお尋ねします。

  1. 市役所において最低条件である法定雇用率達成のための対策をお答えください。
  2. 公共事業における障がい者雇用をどのように考えているのか、明確な指針と目標となる指標は示しているのかお答えください。
  3. 市の発注する指定管理やPFI事業において、障がい者雇用についての規定を委託内容に盛り込むべきであると考えますが、見解を伺います。

 

➡部長答弁(所属名:人事課)

 大津市の障がい者雇用の実態と対策及び雇用を支援する市の施策についてのうち、障がい者雇用についてでありますが、本市では、障害者の雇用の促進を図るため、従来から障害者を対象とした採用試験を実施しており、昨年度までは法定雇用率を満たしておりました。しかし、その後、計画通りに採用ができなかったこと等から、今回、障害者法定雇用率を下回る結果となっております。

 今後は、常に法定雇用率を上回るように、障害者雇用の採用試験の見直し等を行うなど、障害者雇用の促進に努めてまいりたいと考えております。

 

➡部長答弁(所属名:行政改革推進課・公共施設マネジメント推進課)

 次に、指定管理やPFI事業において、障がい者雇用についての規定を委託内容に盛り込むことについてでありますが、まず、指定管理については、障害者の雇用を促進するため、指定管理者との基本協定書において、「障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき、国及び地方公共団体に義務付けられている雇用率と同等の雇用率を達成できるよう努めること」と定めています。

 なお、指定管理者の候補者の選定にあたり、障害者雇用を審査の基準として、すべての施設に一律に義務付けることは困難でありますが、障害者雇用を含む社会的な貢献に努める事業者を支援していくことは有意義であることから、可能な施設では、来年度からの指定管理者の募集において、その項目を審査項目に加えることといたします。

 PFI事業については、議員お述べのとおり、SPC(特別目的会社)と事業契約を締結し、SPCの構成企業や協力企業等の民間事業者がSPCからの発注により、公共事業を実施していくものでございます。

 現在、本市では、PPP/PFIの優先検討規程を含むガイドラインの作成を進めているところであり、障害者雇用の促進の観点についても、先進都市のガイドライン等の内容を踏まえながら、検討していきたいと考えております。

 

➡部長答弁 所属名:障害福祉課

 障害者雇用についての2点目、公共事業における障害者雇用に係る方針等についてでありますが、本市では、障害者の雇用の促進を図るための基本的な政策を、「おおつ障害者プラン」の中で定めております。

 障害者雇用の促進につきましては、「障害者雇用促進法」で法定雇用率が定めていることから、プランの中では、数的な指針や目標について定めておりませんが、今後も、障害者の就労支援を行う、働き・暮らし応援センターやハローワーク等と連携しながら、障害者雇用の推進に努めてまいります。

 

※初問及びその答弁のみ記載しています。

誰もが排除されない共生のまちづくりの視点から、JR大津駅ビルのバリアフリー化を求めて

  • 2017.03.04 Saturday
  • 16:03

 昨年4月1日障害者差別解消法が施行され、間もなく1年を迎えます。昨年2月議会の私の質問に対し、市長からは、「この法律が実効性があるものとして大津市民のみなさんの中でも浸透していくことが一番重要だと思っている。そのように法律の施行、そしてそれを徹底させることについてまずしっかりやる」と、力強いご答弁をいただいたわけですが、昨年10月にリニューアルオープンした、JR大津駅ビルにエレベーターが無いことが新聞各紙でも大きく取り上げられ問題となっています。

 そもそもJR大津駅周辺は、2011年3月に示された「大津市バリアフリー基本構想」の重点整備地区に設定されています。また、2013年度から5カ年計画の「おおつ障害者プラン」にも、歩行空間等の整備として、重点整備地区内における旅客施設、駅前広場等の整備を行っていくことが示されています。これから高齢化社会を迎え、今後のまちづくりにおいて物理的障壁を取り除くことは、地域における自立した生活と社会参加を促進するための基本的な条件でもあります。

 実際に、車いすで入店を断られた市民にお話を伺いました。「友人たちときれいになったと話題のビエラ大津を楽しみに行ったところ、電動車いすの自分だけ2階に上がることができないという大変屈辱的な思いをした。まさか県都大津の新しい駅ビルにエレベーターも無いなんて思わなかった」と言われました。おっしゃる通りです。私も申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。これは、障がいのある方だけの問題ではありません。海外客をターゲットにしたカプセルホテルも備えている施設です。大きなスーツケースを持ったお客さまはどうされているのでしょうか。また、ベビーカーに赤ちゃんを乗せたご家族、妊婦や高齢者にも配慮が必要であることは言うまでもありません。

 来年度予算で、大津駅から湖岸を核とした、ジュネーブ構想の検討に向けた予算が提案されていますが、その出発点となるのがJR大津駅です。

 そこでお尋ねします。

  1. インクルーシブ社会の実現には、物理的障壁を取り除く生活環境の整備が欠かせません。ジュネーブ構想以前に、「大津市バリアフリー基本構想」が守られていなければならなかったはずですが、見解を伺います。
  2. リニューアルした大津駅ビルは、外装工事などに多額の市民の税金を投じた施設です。バリアフリー化を建設時の最低条件として求めることができたのではありませんか、お答えください。
  3. 県都大津の玄関口にふさわしい施設として、エレベーターを含めバリアフリー化することが急ぎ求められていますが、市の今後の対応を伺います。

 

➡副市長答弁(所属名:市街地整備課)

 誰もが排除されない共生のまちづくりの視点から、JR大津駅ビルのバリアフリー化を求めてのうち、1点目JR大津駅のバリアフリー化の、2項目の、バリアフリー化を最低条件として求めることができたのでは、についてですが、JR大津駅は県都大津の玄関口として、また中心市街地活性化事業の重要な拠点であると考えております。

 そのような中、駅ビルにつきましては、築後40年が経過し、耐震化と設備の老朽化対策が必要となり、改修されることとなりました。本市としては、県都大津市の玄関口としての重要性等に鑑み、西日本旅客鉄道株式会社に対し本市が協力できる事項について協議をしてまいりました。

 その過程において、JR単独の駅ビル改修計画では、外観については現状維持となることが判明したため、平成25年11月に実施したJR大津駅利用等に対するニーズ調査において駅ビル外観の改修について強い要望が寄せられたことなどを勘案し、西日本旅客鉄道株式会社と本市との役割分担について明確に区分し、国の交付金を活用しながら本市が経費の一部を負担し、駅舎外観の改修のみに限って支援したものです。従いまして、外観改修の協議時点においては、議員お述べの西日本旅客鉄道株式会社に対しバリアフリー化を条件として求めることはできなかったものでございます。

 3項目めの、市の今後の対応についてでありますが、現在のところ、当該施設は民間施設であることから、バリアフリー化については事業者が主体的に対応すべきことと認識しており、一方で、法律や条例で強制的にエレベーターの設置等を求めることは困難であります。

 しかしながら、大津駅周辺の賑わいや駅利用者の利便性の向上が必要であることから、だれもが利用できる大津駅を目指し、施設のバリアフリー化について、関係部局が協力し、事業者と継続して協議してまいります。

 

➡部長答弁(所属名:交通・建設監理課)

 大津市バリアフリー基本構想が守られていなければならなかったことについてでありますが、大津市バリアフリー基本構想においては、大津駅周辺地区と膳所駅周辺地区を重点整備地区に指定しております。

 一方、バリアフリー新法においては、一定規模以上の特別特定建築物について、バリアフリー化が義務付けられておりますが、JR大津駅ビルの店舗につきましては、この要件に該当せず、バリアフリー化は努力義務となっております。重点整備地区内であっても、この取扱いは同様であることから、施設のバリアフリー化については、それぞれの事業者により努力をしていただいているところであります。

 

※初問及びその答弁のみ記載しています。

はり・きゅう・マッサージ施術費助成事業の存続について

  • 2016.12.11 Sunday
  • 01:20

 はり・きゅう・マッサージ施術費助成事業の存続について、一問一答にてお尋ねします。

 はり・きゅう・マッサージ施術費助成事業は、1974年1月から、市の単独事業として、高齢者の健康増進とともに施術者の経済的支援や社会的地位の向上を目的として実施され、利用者が施術者に助成申請書を提出することで、自己負担なしに月2回の施術を受けることができるという利便性と、施術者や本人にとっても請求や支払いの事務が円滑に進められる大津方式として運用をされてきました。しかし、2002年10月から対象年齢が65歳から70歳に引き上げられ、昨年2015年4月より利用回数が月1回に縮小されました。その決定に対しても、多くの市民・団体から月2回の利用継続を願う署名や請願、要望書が提出されました。当該事業の有効性については、我が日本共産党議員団のみならず、会派を超えて度々議論が行われています。ところが、現在市は、この事業を2017年度末で終了する方針を示しています。

 昨年2月の我が会派の石黒議員の質問に対し健康保険部長は、月2回の助成を継続させることについて、助成回数の月1回とする制度の見直しについては変わらないと答弁されています。また、今年10月14日の大津市母親大会連絡会と市長との100回ミーティングにおいて、大津市議会初の女性議員として25年を務められた高田敬子さんから、回数が月2回から月1回に減ったことについて「患者はもちろん、施術してくださる方も収入が減り困っている。月2回に戻してほしい。」との問いに対し、市長は「月2回だと7000万かかっていたのが、現在は3500万に抑えられている。大津市も65歳以上が25%を占めており、重要な課題に予算をつけているため、ご理解いただきたい。」と述べておられます。このように議会においても、市民に対しても、2回から1回になったことへの説明しかされておりません。

 そこでお尋ねします。

  1. 今年度事務事業評価シートでは、今後の方向性について、平成29年度末をもって当該事業を終了することとするとし、部局長コメントも同じく平成29年度終了とされています。終了という方針は、いつどこで協議され決定したのか、お答えください。
  • 部長答弁【所属名:保険年金課】

    当該事業については、本市の厳しい財政状況や平成24年度事務事業二次評価及び補助金制度の適正化方針に基づき、事業の廃止を含め見直しを検討してまいりました。これにより、平成27年度には、助成回数を月2回から1回としてきたところであります。これまでの利用状況を勘案した結果、本年度の主要事業および事務事業評価の協議の中で、平成29年度をもって当該事業を終了することとしたものであります。

 

 次の質問に移ります。

 第6期大津市高齢者福祉計画・介護保険事業計画(おおつゴールドプラン2015)では、地域の中で支えあい、安心して健やかに暮らせる医療と介護が充実したまち おおつをうたい、その施策推進の計画を策定したと記載されています。また、この計画は、これまでの計画の基本方針や目標を受け継ぎ、各種サービスの推進を図っていくとされています。

 多くの自治体が助成内容に違いはあるものの、はり、きゅう、マッサージ施術に対して、助成事業を続けています。彦根市では2006年度末いったん廃止したものの、高齢者人口の増加に伴い、介護予防の観点から有効であると判断して、昨年10月から復活させています。

医業類似行為のうち、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔道整復については、それぞれの免許を有する者でなければ、施術行為はできません。しかし、近年の「癒し」ブームで、国家資格を持たない紛らわしい民間業者が増えており、厚生労働省の「医業類似行為に対する取扱いについて」とする通知でも、その危険性が指摘されています。当該事業は、免許を有した人たちでなければ取り扱いができない事業であり、利用者の健康と安全を守るという役割を果たしています。

 そこでお尋ねします。

  1. 今議会には、市内の鍼灸師等の団体から事業の継続を願う請願も提出されており、市内の国家資格保持者を守る点からも、介護予防の観点からも、本事業の意義は大きいものがあります。はり、きゅう、マッサージ施術費助成事業は、継続すべきです。見解を伺います。
  • 部長答弁【所属名:保険年金課】

    当該事業は、昭和49年1月から市の単独事業として施術費の一部を助成いたしておりますが、当事業におけます対象者に占める利用者の割合は、この5年間を見ましても低い状況となっております。

    この状況を踏まえ、事業開始から約40年以上が経過いたしますことから、現在の市民ニーズと社会情勢に見合った事業内容となるよう検討した結果、先のご質問でもご答弁申し上げましたとおり、当該事業を終了することとしたものであります。

 

 次の質問に移ります。

  1. おおつゴールドプラン2015「第3章 高齢者が健やかに生活し、社会参加ができるまち」には、昨年度からの助成対象を2回から1回に見直すことと併せ、新たな支援策について検討することが明記されています。また、昨年2月会議の我が会派の石黒議員の質問に対し、健康保険部長は、介護予防だけではなく、家族介護者の介護負担の軽減、そして心身のリフレッシュを図るための新たな支援策を実施時期も含めて検討してまいりたいと、答えておられます。その後1年10カ月が経過しました。改めて伺います。どのような検討がされているのかお答えください。
  • 部長答弁【所属名:保険年金課】在宅で介護をしている介護者に対して、介護負担の軽減ならびに心身のリフレッシュを図っていいただくための新たな事業の検討を進めているところでございます。対象要件等、具体的な事業内容の詳細を精査し、平成29年度中に取りまとめていく予定でございます。

 

※初問のみ記載しています。

最後の再問前に時間切れとなりましたが、市民や団体の願いに背を向け事業終了だけを先行し、新たな事業についてはまだ何も決まっていないことがはっきりとしました。