ジェンダー平等の誰もが自分らしく生きることのできる大津市を求めて

  • 2020.03.08 Sunday
  • 14:32

 ジェンダーとは、社会が構成員に対して押し付ける「女らしさ、男らしさ」、「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」などの性別による行動規範や役割分担などを指し、一般には「社会的・文化的につくられた性差」と定義されています。

 世界各国の男女格差の度合いを示す「グローバル・ジェンダーギャップ指数」は、経済・教育・健康・政治の各分野の男女格差を指数化し順位を付けています。最新の2019年では、調査対象153カ国中日本の順位は121位と過去最低となりました。世界経済フォーラムが統計を取り始めた2006年の日本の指数は115カ国中順位は80位でしたから、順位を大きく下げています。

 一方、性暴力被害を語ることは長くタブー視され、多くの被害者が誰にも打ち明けられないまま、胸に秘めてきました。しかし、ようやく今、フラワーデモという性暴力被害当事者の声を受けとめる場がつくりだされたことで、「自分の住む地域で声を上げたい」と立ち上がる人が次々に生まれています。性暴力を許さない#MeTooや#WithYou、女性のみにヒールやパンプスを義務づけることに異を唱える#KuTooが世界規模で拡散され、日本でも全国各地で性暴力やハラスメントを許さない運動や、性的マイノリティへの差別をなくし尊厳をもって生きることを求めるジェンダー平等社会を求める運動が広がっています。もうすぐ3月8日は国際女性デーです。今年のテーマは、「平等を目指す全ての世代:女性の権利を考えよう」です。

 ともに、考えていただきたいとの思いからお尋ねします。

  1. まず、ジェンダー平等社会について、お尋ねします。
  • ジェンダー平等社会とは、「男女平等」というだけでなく、男性も、女性も、多様な性をもつ人々も、誰もが差別なく、平等に、尊厳をもち、自らの力を存分に発揮できるようになる社会であると考えます。佐藤市長が目指しておられる「未来を担う『ひとづくり』」、「夢があふれる大津」も、こうした社会の実現と通じるものではないでしょうか。市長は、ジェンダー平等社会について、どのような見解をお持ちか伺います。
  1. 次に、ジェンダーギャップ解消について、お尋ねします。
  • 日本が「ジェンダー平等後進国」となっていることは、恥ずべきことと言えます。「市民が主役」の大津市の実現のためにも、格差の解消が求められています。男女間格差の大きな原因として、日本は賃金格差が大きいことや、方針決定に関わるポジションに占める女性の割合が著しく低いということが指摘されています。本市においても、同様です。まず市役所で範を示すことが、市内企業、団体においても変化をつくることができるのではないでしょうか。男女間格差をどのように解消していく考えか、佐藤市長の見解を伺います。
  1. 最後に、パートナーシップ制度について、お尋ねします。
  • 佐藤市長は、先の市長選挙において朝日新聞が行ったアンケートで、「性的少数者や事実婚のカップルを夫婦として認定するパートナーシップ制度をつくる」ことに、どちらかといえば賛成と答えておられます。全ての人が、性自認や性的指向にかかわらず、差別や偏見等にさらされることなく自分らしく生きて意思表示をし、尊重される大津市に向け、パートナーシップ制度導入に前向きに取り組むことが必要と考えますが、市長の見解をお聞かせください。

 

◆木村政策調整部長答弁 所属名:人権・男女共同参画課

 始めに、ジェンダー平等社会について、どのような見解を持つのかについてでありますが、「ジェンダー平等の実現」は、持続可能な開発のための2030アジェンダに掲げられた17の持続可能な開発目標(SDGs)のゴールの1つであり、「政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参加および平等なリーダーシップの機会を確保する」などをターゲットとしています。

 また、SDGsの理念に共感し、持続可能なまちづくりに取り組んでいる本市においては、男女が互いにその人権を尊重し、性別に関係なく個性と能力を発揮できる男女共同参画社会の実現を目指すために、「大津市男女共同参画推進条例」を定めており、今後とも、同条例に基づき策定した「おおつかがやきプラン」に掲げる各種の取組を推進してまいります。

 2点目のジェンダーギャップの解消のうち、男女間格差をどのように解消していくのかについてでありますが、2019年の世界経済フォーラムの統計結果によると、日本のジェンダーギャップ指数の順位は、依然として低い順位にあります。男女間の賃金格差や、リーダーシップを発揮する分野での女性が少ないことなどが要因とされています。

 また、本市では、今年度、男女共同参画及び女性活躍推進に関する調査を実施し、女性の就業の中断などにより、男女間の収入格差が生じていること、女性がリーダーシップを発揮できない背景などについて分析を行いました。

 これらの結果を踏まえ、男女ともに個性や能力を発揮できる社会を目指し、市民や事業所に向けた意識啓発や子育てができる環境の整備など、仕事と家庭の両立を可能とする施策等に取り組んでまいります。

 3点目のパートナーシップ制度について、制度導入に取り組むことの必要性についてでありますが、地方自治体での性的少数者に関する取組といたしましては、多様な性自認、性的指向の人々に対する理解促進にはじまり、当事者の日常生活や社会生活における不便を解消する制度が整備されるなど、より当事者に寄り添うことが重要視されています。

 本市といたしましても、去る2月19日に、性的少数者の方々に対する正しい知識を持ち、適切な窓口対応ができるよう、課長補佐級を対象とした職員研修会を実施しており、今後とも、職員の一人ひとりが、全ての市民の人権を尊重し、配慮のある対応に努めてまいります。

 また、一部の地方公共団体で導入されているパートナーシップ制度は、法律婚と違い、法的な効果はないものの、行政が同性カップルを一つの“家族”として認識し、受け入れる取組であります。

 この取組は、一人ひとりの多様性を受容する環境があって、はじめて活かされるものと考えており、まずは、当事者に対する取組、多様な性に理解がある社会を創る取組を進めていくことが必要であると考えております。

 

林:再問要約

 市長の考えを聴けなかったのが大変残念。私は、男らしさ、女らしさの中に閉じ込めないということが、とても大切だと思っており、大津の人づくり、そして可能性を伸ばすことに、繋がると思う。まだまだ、男らしさ、女らしさの枠組みを社会が作っている。

 収入格差があるということを認めて、いろんな事業を展開していくということだったが・・・。収入格差は、女性が担っている、担わされてきた育児とか家事とか介護とかのケア労働、これが公的な価値が低いんじゃないか。これは、たまたま先週末、同志社大学の岡野八代教授から伺った話であるが、ケア労働の公的な価値を高めることが、重要だとお話をされた。

 本市でも保育士、児童クラブの指導員、それから図書館司書、また消費生活相談員などは女性が多い職場であるが、そういった専門職の価値を高めること、正規職員化することが大事だと思うのだが、そこを改革いただけないか。ぜひ市長の口からお伺いしたい。

 またパートナーシップ制度については、理解ある社会にするということはわかるが、ただそれを待っていてはいつになるのかと思う。このパートナーシップ制度導入というのは、市民に向けたメッセージ。年齢や性別に関係なく能力が発揮できる。誰もが平等に機会が与えられる。そういう大津市を目指していくんだというメッセージとして、前向きに取り組むべきと考えるが、市長のお考えもお聞かせいただきたい。

 

佐藤市長答弁

 再問いただいた2点目について、私から申し上げたいと思います。

今、林議員、パートナーシップ制度の導入が市民へのメッセージだとおっしゃいました。さりとて、やはりパートナーシップ制度の導入で、当事者の皆さんのこの日常生活や社会生活の不利益がすべて減じられるわけではないと思っています。

 昨日も代表質問で障害者福祉の議論をさせていただきましたけれども、やはり、まずこういった多様な性に理解がある社会をつくる、そのことをしっかりとあらゆる機会を通じて取り組んでいきたいと思っています。その先に、必要であればパートナーシップ制度というものがあるんだろうと思います。

 ですから市民へのメッセージという観点で言えば、やはりあらゆる機会で、こういったことの啓発を進めていく。以前であれば、職員研修会でこのことを取り上げることも多分なかったであろうと思っています。一つ一つ積み重ねることによって、こういった社会ができれば、私も望ましいなと思っております。

 

木村政策調整部長答弁

 1点目の市の正規職員化っていうことにつきましては、なかなか私の方からお答えしにくい部分もございますけれども、まずですね、先ほど答弁の初問でもお答えいたしましたように、今年度ですね、男女共同参画及び女性活用に関する調査というのを実施をいたしました。

 その中で、女性の就業の中断によってですね、やっぱり1回辞められる、育児等で辞められるという中断によって、正規職員の女性と、1回止められてパートになった女性との収入格差っていうのは、約250万円あるというようなことも出てきております。まずは、こういうところですね、市として、取り組まなければならないのではないかということでございます。

 やはり、休業をしなくてはいけない、辞めなくてはいけないという女性の働き方についてのですね、子育て支援という中での支援の取り組みが必要でないかということで、先ほども申し上げましたように、男女ともにですね、個性や能力が発揮できる社会を目指してですね、まずは、意識啓発を行うということとあわせて、子育てできる環境の整備などを進めていく必要があるというふうに考えております。

 

※女性の労働の価値を高めていくことが大切だと思っています。そのためには、家事・育児は無報酬で当たり前、養ってやっているんだから文句を言うな、養ってもらっているんだから文句を言えない、という家庭内の価値観を変える必要があります。私は専業主婦を経た後に、再就職して経済的な自立はとても重要だと実感しました。言いたいことを言えるということは、自身の人生を歩むうえでとても大切です。依存する関係は、虐待につながります。そういう意味からも、育児や介護で辞めなくてもよい働き方と、収入格差の是正を今後も求めていきます。

 

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“負”動産にしないための空き家対策を求めて

  • 2020.03.08 Sunday
  • 11:00

 全国的に空き家が増加の一途をたどり、社会問題となっています。私のもとにも、市民からの相談が相次いでいますが、所有者が不明であったり、所有者に連絡をとれても根本的な解決には至らず、毎回申し訳ない思いをしています。

 空き家は、放置すればするほど問題が深刻化します。建物の損傷や倒壊だけでなく、庭木が生い茂り、ゴミの放置や不法投棄、悪臭、害虫の発生や動物の住処となったり、不審者の侵入や、放火による火災の危険性など、衛生、治安あらゆる面で住環境の悪化につながる恐れがあります。また、相続人をたどることは容易ではなく、本市では、2017年に誤って、相続権の無い親族に空家の適正管理を求める通知を送ってしまい、要した解体準備費用をめぐっては、未だ解決には至っていません。

 空き家をこれ以上増やさず、どう活用するかは、街づくりにとって大きな課題です。本市の2017(平成29)年度空き家等実態調査によると、建物の状態が、「そのまま住める」は44.4%、「多少の修繕を行えば住める」35%と、ほぼ8割が状態の悪くない、まだ居住が可能な空き家となっています。

 一方で、「そのまま空き家として所有し続けたい」と答えた所有者が25.7%、実に4分の1以上もあり注意が必要だと考えます。所有者が明らかでもこのまま推移すれば、管理不全となる可能性があり、負の不動産となる前に手を入れていくことが所有者にとっても、本市にとっても肝心です。

 昨年11月の「立地適正化計画基礎調査結果報告会」で、日吉台学区の空き家対策の地道な取り組みを拝聴いたしましたが、市の支援なしには限界があると感じました。

 2018(平成30)年3月に策定された「大津市空家等対策計画」においても、「予防」の視点から見た課題として、「空き家の発生・管理不全の予防策」を強化していく必要性を挙げています。自治体の責任として取り組みを強めるために、他市の積極的な事例も参考にして政策立案に活かしていただきたく、ご紹介します。

※資料投影開始

´これは、福岡県宗像市が2017(平成29)年度に作成したパンフレットです。4万部印刷され、全ての自治会等の会合に出向いて、空き家対策の内容を説明する際に利用するとともに、回覧や引っ越しする方へ配るよう協力を依頼し、空き家化を予防するために早めの準備を呼びかけるものとして活用されています。また、空き家・空き地バンクに登録した人への奨励金制度、さらに中古住宅購入補助や解体建て替えの補助制度も行っています。

 

さらに、一般社団法人「住マイむなかた」と連携して「空き家等に関する総合的な相談窓口」を開設。管理だけでなく空き家活用促進のためのメニューを提示しています。市担当課から、市内の関係業者が登録しているため助かっており、また事業者の仕事につながっていると伺いました。その他にも、市内の葬儀業者が実施している終活イベントで、空き家の相続に関する説明会や相談会も実施しています。

次は、新潟県柏崎市の空き家リフォーム費用の補助金をお知らせするチラシです。市単独の補助金で、人口8万人、世帯数3万5千の自治体ですが、昨年度は6件、内2件が市外転入、今年度は7件分の予算に補正予算を組んで対応し、9件、その内3件が市外転入だと伺いました。

次は、広島県呉市の空き家の家財道具等の処分を支援するための事業で、国庫2分の1、呉市は30件分の予算を組んで対応されています。同様の事業は、新潟県長岡市でも空き家バンク登録促進のため、補助率3分の2上限20万円で県費2分の1予算額は12件分240万円を確保するなど、他にも多くの自治体が取り組まれています。

 

次は、固定資産税の納税通知を利用した事例です。これは宮城県栗原市の納税通知書の封筒です。封筒の裏面を利用して空き家バンクへの登録を呼びかけています。QRコードを印刷している自治体もあります。

栗原市では、さらにこのチラシも同封しています。

リフォーム工事や家財道具等の処分にも費用助成を行っている茨城県常陸太田市は、空き家バンクへの登録を呼びかけるこのチラシを同封し、他にもお得な制度を利用できることを強調しています。

これは、お隣の京都市のチラシです。同じく納税通知53万通に適切な管理を呼びかけるチラシを同封しています。さらに、自治会や町内会等の地域の会合に司法書士等の専門家と市職員が出向く「おしかけ講座」も今年度は12月末までに22回実施し、意識啓発に努めています。

次が、愛知県豊橋市で、こちらのチラシを同封しています。郵送料に響かないようA4の3分の1程度に大きさを工夫していることが特徴です。市外在住者も含めて、昨年度の発送件数は約14万件で、固定資産の所有者に直接届くことがメリットだと伺いました。

最後に、米原市のエンディングノートを利用した啓発事例です。空き家になる前、所有者の方が元気な間に、自宅のあり方や引き継ぎ方を考えていただく一つのきっかけづくりとして、空家バンクに関する情報などを掲載しました。これは表紙と記載したページです。

※投影終了

 以上、これら他自治体の取り組みを踏まえてお尋ねします。

  1. 周知・啓発策として
  • 空き家の発生を未然に防ぎ、適正な管理を促すために、固定資産税の納税通知の機会を利用することは、大変有効であると考えます。封筒の余白利用や、チラシの封入で周知・啓発を行うことを早急に検討していただきたく、見解を伺います。
  • 人生の最期を迎えるにあたり、財産相続のことや家族のこと、身の回りを整理することを大切に考える方が増えています。大津市社会福祉協議会では、エンディングノートを作成し、活用を呼び掛けています。具体的に住まいの今後を考えていただける工夫ができるよう、市社協と協力・連携することについて、見解を伺います。
  1. 利活用を促すために
  • 本市では、状態の良い空き家が比較的多いとされていますが、対策を講じなければ管理不全の空き家は増加するばかりです。利活用の条件があるにもかかわらず、空き家バンクへの登録も進んでいません。空き家の流通を促すために、家財道具等の処分支援や、リフォーム費用に補助金を交付することは、大変有効であると考えますが、見解を伺います。
  1. 相談体制の強化について
  • 空き家に関する悩みはひとつではありません。様々な困りごとを気軽に相談でき、解決できる体制が求められています。市内事業者や地域のボランティア団体と連携した空き家に関する総合的な相談窓口の設置や、各学区の市民センターを利用した出張相談会や学習会の実施など、あらゆる取り組みを検討することが必要ではないでしょうか。見解を伺います。

 

◆遠藤未来まちづくり部長答弁 所属名:空家対策推進室

 2項目めの“負”動産にしないための空き家対策を求めてについてのうち、1点目の周知・啓発策についてでありますが、本市では平成29年4月に適正管理に関するチラシを発行し、各市民センターや公的機関等に配布し、周知・啓発に努めてまいりました。

 1つ目の固定資産税納税通知の機会を利用することにつきましては、有効な手段のひとつであると考えております。今後、税務部門と連携し、検討してまいります。

 2つ目のエンディングノートの活用につきましても、所有者自らの住まいのあり方について考えていただくきっかけとなることから、記載内容について大津市社会福祉協議会と協議をしてまいります。

 次に、2点目の利活用を促すための支援や補助についてでありますが、家財道具等の処分支援やリフォーム費用を補助することに つきましては、事業効果について検証するため、他都市の状況を調査・研究してまいります。

 次に、3点目の相談体制の強化についてでありますが、本市では、市民から空き家に関する相談があれば、総合的な相談窓口として設置されている滋賀県空き家管理基盤強化推進協議会を紹介し、対応していただいております。今後も同協議会と連携していくとともに、あらゆる機会を通じて市民が相談できるよう、関係団体に協力を求め、効果的な相談体制の構築に努めてまいります。

 

※これまでは、どんな提案をしても市長の関心がないものには、取り組まない言い訳の答弁に終始していた印象でした。市長交代後の初めての質問で、前向きな答弁に変化したことは評価したいと思います。今後も積極的に市民の声と共に市民の暮らしに寄り添った提案をし、内容もチェックしていきます。取材に快く応じ、資料提供いただいた自治体担当者のみなさんに、感謝申し上げます。

 

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大津市公設地方卸売市場の民営化の課題と今後のあり方について

  • 2020.03.07 Saturday
  • 23:39

 大津市公設地方卸売市場は、生産者に対し安定的な販路を提供するとともに、消費者に対しては食生活に不可欠な生鮮食料品を効率的かつ安定的に提供するという役割を担い、大津市民の食生活の安定化を目的として1988(昭和63)年に開設され、大津市だけでなく、滋賀県の基幹市場としての役割を担ってきました。また、地域経済、雇用の創出にも寄与してきました。

 その後、施設の老朽化による改修等の整備への財政負担から、「市場のあり方」が検討され、2015(平成27)年3月、「大津市の財政負担を中心に見ると、公設公営は厳しく、公設民営か民営化が望ましい。」、「めざすべき今後のあり方は、民設民営(民営化)」とする、「大津市公設地方卸売市場のあり方提言書」がまとめられました。

 その中では、民営化の前提として、「入場業者との充分な協議」が求められていましたが、残念ながら協議が尽くされたとは言えず、入場業者からは現在も不安の声があがっています。

 私も議会で、市の責任を果たすことを求めるとともに、民営化の課題を指摘してまいりました。その中で、大津市公設地方卸売市場条例に位置付けられた、市場運営協議会が、民営化方針が示されて以降、委員の任期も切れたまま放置され、2年以上開催されていなかったことも明らかになりました。

 さらに、規制基準値を超える排水を下水に流してきた問題や、水道や電気などの計量メーターの期限切れなど、開設者である大津市の管理責任が問われる実態が次々と判明し、そうした一連の問題に対する大津市の姿勢が入場業者の信頼をさらに損ねることとなりました。

 そして昨年12月、公募提案型地方卸売市場開設者の選定が行われました。こうした背景を踏まえて、以下質問いたします。

 

  1. 大津市公募提案型地方卸売市場開設者選定に関わって

 開設者選定委員会は、本市の市場施設を譲渡されて卸売市場を開設する民間事業者を、公募提案方式によって選定するために、前市長から諮問された機関です。委員会は、大学教授2人、公認会計士、弁護士、卸売市場政策研究所代表、副市長、産業観光部長の7人で構成され、2018年8月の第1回から昨年12月まで、計5回開催されました。

 市は、民設民営化の調査検討業務に5年間で約4,500万円を投入して公募条件を決定しながら、公募期間中に公募参加事業者の要望に応じて、条件の変更を行いました。その際、選定委員会の会議は開かれず、委員と事務局がメールで協議し了承されています。しかし、必要な面積のみを使用する提案を可能とし、固定資産税の免除、建物や備品等について1年間の瑕疵担保責任を認めるなど、事業者に有利な条件に変更したものの、1社のみの審査となり、その事業者が100点満点中55.86点で「最優秀提案者」として選定されました。

 しかも審査内容は、項目ごとに、建物・備品等の譲渡価格1円・土地賃借料年間12円が10点で満点。事業期間50年を5点で満点と評価し、それ以外の全体方針は15点中7.43点、事業実施に係る方針や施策は60点中29.29点、収支計画は10点中4.14点に過ぎません。よくこの点数で合格としたものだと、選定委員会の見識を疑うような結果です。

 先日、市のホームページに公開された選定委員会の議事録には、審査後の審査意見として、不安要素が記されています。市場そのものをどの程度理解しているのかという根幹に関わるような疑問や、選定された事業者が直接市場を運営するのではなく、別の事業者に貸し出す・マスターリース方式による運営への懸念も示されています。また、提案事業者は、「市場が消滅しないように取り組みたい」と、非常に消極的とも取れる発言をしており、物流施設も市場施設の一部として考えていると答えています。契約上は市場施設が小さくなってもルール違反とならないため、ダウンサイジングが適正かどうかのモニタリングが必要で、どこまでが「市場」かはっきりさせておく必要性についても意見されています。

 そこでお尋ねします。

 

  • 固定資産税免除の判断理由について、昨年11月通常会議で総務部長は、「地方卸売市場は、地域住民に対し、安全安心な食料品流通など卸売市場の基本的な機能や地域農業振興、地産地消等、公共性・公益性を有する重要な役割を担っており、公益上の必要があると判断しました」と答弁されています。選定された事業者は、選定委員が示した不安要素に加えて、義務化されるHACCPに沿った衛生管理の実施に関しても、選定委員会の場で入場業者任せの無責任な解答をしています。果たして民営化後も地方卸売市場の重要な役割は守られるのか、限りなく物流センター化してしまうことも危惧するものです。見解を伺います。
  • 大津市公募提案型地方卸売市場開設者選定委員会は、1社のみを審査し、低い評価にもかかわらず最優秀提案者と選定しました。これまでの経過を踏まえて、この決定が大津市民にとって最良の選択だったと考えておられるのか、誤りや課題を認めておられるのか、委員として審査にあたった玉井副市長、金利産業観光部長それぞれに見解を伺います。

 

  1. 大津市公設地方卸売市場の今後の方向性について

 日本共産党市議団はこれまでから、市民の財産である公設地方卸売市場の民営化がスケジュールありきで、入場業者との協議も整わないまま進められていることに対し、そこで働く人たちを置き去りに、市民の食を支え雇用・農業を守る市場を投げ売りするような強引なやり方は許されないと、再三にわたり意見を申し上げてまいりました。そこでお尋ねします。

  • 佐藤市長は、先の市長選挙の公約に市場の公設維持を掲げて当選されました。今後、卸売市場をどのように継続していくお考えか、入場業者の不安にどのように応え、信頼関係を取り戻していかれるのかも含めて、佐藤市長の見解を伺います。
  • これまで市は、卸売市場を現状のまま譲渡することを条件に民営化に突き進み、市場の施設整備を放置してきました。その1つが、卸売市場の命綱とも言える冷蔵冷凍設備機器です。冷媒となるフロンの生産等が昨年末をもって中止され、補充用冷媒が入手できなくなるため、設備の更新は待ったなしの状態です。冷蔵冷凍設備のノンフロン化等の設備更新をはじめ、市場の施設整備は、開設者である市の責任です。老朽化も著しく、早急に整備に着手することが求められます。計画や時期の見通しも含めた具体的な、市の考えを伺います。

 

◆佐藤市長答弁 所属名:公設地方卸売市場管理課

 始めに、2点目の大津市公設地方卸売市場の今後の方向性についてのうち、1つ目の入場業者の不安にどのように応え、信頼関係を取り戻していくのかについてでありますが、昨日の代表質問でも申し上げたとおり、卸売市場の民営化事業では、入場業者の皆様とのコンセンサスや市民への説明責任を十分に果たすことが不足していたと考えております。

 今後の市場の運営に関する重要な事項については、まずは、入場業者の皆様と信頼関係をしっかりと構築した上で、市場の実態を踏まえた丁寧な意見聴取や議論を行ってまいりたいと考えております。

 

◆金利産業観光部長答弁 所属名:公設地方卸売市場管理課

 まず、1点目の大津市公募提案型地方卸売市場開設者選定に関わってのうち、1つ目の民営化後も地方卸売市場の重要な役割は守られるのかについてでありますが、卸売市場は安心・安全な食料品の供給拠点であり、その公益性や公共性の役割を維持し続ける必要があると認識しております。

 このことから、民設民営による大津市地方卸売市場継続事業公募型プロポーザル実施要領及び要求水準書に基づき、民営化後においても、市場が継続されることや市が開設者に対してモニタリングを実施することと定めており、その役割は引き続き守られます。

 また、当該地は、市場としての都市施設であることから、容易に市場施設以外を設置することは困難であり、物流センター化することはないと考えております。

 次に、2つ目のこの決定が大津市民にとって最良の選択だったと考えているかについてですが、大津市公募提案型地方卸売市場開設者選定委員会の答申及び審査講評は、委員会の総意として決定したものであり、委員として個別に見解を述べることは適切ではないと認識しております。

 最後に、2点目の大津市公設地方卸売市場の今後の方向性についてのうち、2つ目の市場施設整備の計画や時期の見通しも含めた具体的な市の考えについてでありますが、市場施設のうち、冷蔵設備等については、フロン排出抑制法の規制を踏まえると喫緊の課題であることを十分に認識しております。

 併せて、建築物等の整備については膨大な経費が必要となることから、今後の優先交渉権者との協議の動向を踏まえた上で検討してまいります。

 

◇林:再問要約

 物流センター化することはないとの認識を示されたが、情報公開で手に入れた選定委員会の議事録には、委員の方々の懸念が示されており、事務局からは、そこに段ボール箱が置いてあるだけでも市場であるという認識が示されている。それで、公益性・公共性のある市場であるということが市民に説明できるのか。固定資産税免除の判断理由を考えても、市民を欺いているということにならないのか。

 委員会の総意であるので見解を延べることはできないとの答弁であったが、選定された開設者は事業実施能力に欠けるという(委員からの)発言もあった。失格・不合格とすることもできたのではないか。

 市長は、公約に市場の公設維持を掲げておられたが、昨日の代表質問答弁でも、公設の維持という発言はなかった。公設を維持するために、事情聴取していく、入場業者の方々と話し合いをしていくという理解でよろしいか。

 

◆佐藤市長答弁

 昨日の代表質問でもご答弁を申し上げておりますけれども、まず前提として、現時点で優先交渉権者と覚書等の締結には至っておりません。その上で今後の優先交渉権者との協議の動向を踏まえて、今後については検討して参ります。

 

◆金利産業観光部長答弁

 1点目は物流センターになるんじゃないかという再度の質問でありますが、この条件に対してはですね、先ほど申し上げた通り、市場は継続されることや、開設者に対してのモニタリングを実施するということになっておりますので、市場がなくなる、或いは物流センターになるということはないと考えております。

 それともう1点、この土地についてはですね、都市計画決定上、市場というふうに指定されておりますので、そのようなことはまずないというように考えております。

 2点目の不合格にするっていうことはなかったのかということについてですが、その委員会の対応の中では、不合格にするということはございませんでした。

 

◇林:再々問要約

 最優秀選定者は、(応募が)1社で、最優秀も何もあったものではない。この事業者はビル管理会社であり不動産屋。市場について理解しているとはとても思えない。議事録を拝見しても、開設者が当然やるべき、市場の活性化とか、業務指導とか、そういうことも全部マスターリースで市場協会に、やらせようとしてるのではないのか。

 市場が消滅しないように頑張りますとは言っているが、、市場を無くさせたくないなら、大津市に支援して欲しいと言っているのではないか。全リスクは大津市が取れというふうにしか読めないと発言している委員もいた。全然市場のことを理解していない、この開設者を最優秀として認めてよかったのか。物流センター化させないためには大津市が幾らでもお金をつぎ込まなければならないということだと、私はとらえてるがそれで間違いないか。

 

◆金利産業観光部長答弁

 物流センターになることはないかということに対してだと思うんですが、都市計画決定上も先ほど申し上げた通りですし、現在最優秀交渉権者と今協議しておるのは、講評でも九つの条件が出されております。

 その中に、まさにその件であったり、費用負担であったような課題がありますんで、それを今、優先交渉権者と随時、協議をしてる最中ですので、まだ答えが出ておりませんので、その辺を踏まえて協議を進めていきたいと思います。

 

◇林:再々々問要約

 協議中であるということで、内容については、詳しくは触れていただけないが、これは、市民の財産である。どうして固定資産税免除の判断に至ったかということも先ほども紹介をした。公共性公益性がある。重要な役割を担っているからそういう判断をされてるのである。この協議というのはそういうことを念頭に置いて協議にあたられるのか。

(最優秀選定者に)足元を見られている。開設者として認めていいのかどうか、協議の中で見極めていただけるのかどうか、約束をしていただきたい。

 

◆金利産業観光部長答弁

 先ほども申し上げた通り、九つの課題があることは十分承知しております。これについて、随時詰めている状況ですので、それで最終的な判断をしたいと思います。

 

※前・越市長の下、民営化ありきで強引に突き進んだ結果、時間と多額の費用をかけたにも関わらず、ビル管理会社1社のみの応募提案となったもので、協議以前の問題として開設者の資質に欠けます。今後も、佐藤市長には公約実現のため、入場業者との協議をつくし、開設者としての責任を果たすよう求めていきます。

 

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大津市公設地方卸売市場の民営化に係る公募条件の変更について

  • 2019.12.09 Monday
  • 14:18

 去る9月20日、市議会生活産業常任委員会で「民設民営による大津市地方卸売市場継続事業のスケジュール及び公募条件の変更について」、突然の報告がされました。公募の1か月延長を経て、11月7日に締め切られ、12月11日に選定委員会で審査後公表される予定であると伺っています。

 党市議団は、これまでにも市民の財産である公設地方卸売市場の民営化が、スケジュールありきで入場業者との協議も整わないまま行われていることに対し、市民の食を支え、雇用・農業を守る卸売市場を投げ売りするような強引なやり方は許されないと、意見を申し上げてまいりました。

 以下、日程や公募条件の変更に関わって質問いたします。

  1. 市は、民設民営化の方針のもと、2013(平成25)年度から2018(平成30)年度まで約4,500万円を投入し、調査検討業務委託を行って公募条件を決定しました。にもかかわらず、今回、必要な面積の提案を可能とすることや、固定資産税の免除、建物や備品等について1年間の瑕疵担保責任を認めることなど、事業者に有利な条件に変更されました。公募開始後の条件変更がなぜ必要だったのか、公募開始後の条件変更という事例が過去にあったのかも含めてお答えください。
  2. 公募条件の変更に際し、開設者選定委員会は開催されていません。どこで確認し決定されたのか、経過も含めてお答えください。
  3. 固定資産税の免除の判断についての理由と、本市の免除事例をお答えください。
  4. 建物や備品等について1年間の瑕疵担保責任を認めることに変更されました。民営化ありきで、市民の財産である公設地方卸売市場の建物や設備に、予算投入を行ってこなかった市の責任が問われます。現行の瑕疵担保責任では、買主が請求できる権利は「損害賠償」と「契約解除」の2つですが、市は、どの程度の損害賠償を想定しているのでしょうか。見解を伺います。
  5. 事業者言いなりの公募条件の変更は、市民にとっては負担の増大、市財政への不利益となることです。市民の納得が得られるとは考えられません。見解を伺います。
  6. 大津市公設地方卸売市場の公共性を重んじるのであれば、公募の条件を変更するのではなく、民設民営化方針を改め、引き続き公設で行うよう、方針そのものを変更するのが道理です。今後の市場の発展のために、入場業者、市民とともに検討しなおすべきと考えます。見解を伺います。

◆金利部長答弁 (公設地方卸売市場管理課)

 まず始めに、大津市地方卸売市場の民営化に係る公募条件の変更のうち、1点目の民設民営による大津市地方卸売市場継続事業の公募条件の変更がなぜ必要だったのか、また、変更という事例が過去にあったのかについてでありますが、公募開始以前に実施したマーケットサウンディング調査は、公募スキームの検討や公募までに事業者の参画意向の把握を目的に実施したものです。

 一方、公募に際して、参加希望事業者が詳細に検討するための情報は、本事業の公募型プロポーザル実施要領に定めた手続きの中で開示資料を示し、運営にかかる詳細な情報を提供しております。

その結果、ヒアリングの機会において、市場の維持修繕や解体に参加希望事業者の想定以上の経費が必要であるとの意見が多く出されました。このことについて、大津市公募提案型地方卸売市場開設者選定委員会において協議された結果、市場事業の継続を実現するためには、事業の公平性や公正性を前提に、公募条件を変更すべきとの結論が出されたため、変更を決定いたしました。

 なお、競争的対話とは、提案者と提案内容の確認・交渉を行い、その結果に基づき要求水準書等を作成・調整するために実施するものです。大津市がこれまで実施したPFI事業等において、競争的対話を実施した2件においては、公募条件を変更しておりませんが、競争的対話を行う場合には、その後の公募条件の変更なども想定されています。

 2点目の公募条件の変更についてでありますが、条件変更の必要性も含め大津市公募提案型地方卸売市場開設者選定委員会を招集する委員長に変更手続きの進め方等について協議し、各委員に個別にメールで協議・確認することとなったものです。その結果、全ての委員の皆様から変更の了承をいただいたため、今回の公募条件の変更を公表したものです。

 4点目の瑕疵担保責任について、市はどの程度損害賠償を想定しているかについてでありますが、市としましては、あらかじめ想定する瑕疵担保責任はないと認識しておりますが、これまでの現地調査等で判明しない瑕疵については、その責任を負うこととしたものです。なお、1年と設定した期間については、国の契約や民間の契約で通常設定される期間であり、本市にとっては特段不利益なものではありません。

 

◆國松総務部長答弁(資産税課)

 3点目の固定資産税の免除の判断についての理由と、本市の免除事例についてでありますが、固定資産税の減免については、地方税法第367条で規定され、減免することのできる者の範囲のうちの一つとして、その他特別の事情がある場合とされ、総務省は、その他特別の事情がある場合とは、公益上の必要があると認められる場合等としています。

 この法律の規定をうけ、本市では、大津市市税条例第74条及び大津市市税規則第49条に具体的な定めを置いています。

 地方卸売市場は、地域住民に対し、安全安心な食料品流通など卸売市場の基本的な機能や地域農業振興、地産地消等、公共性・公益性を有する重要な役割を担っており、公益上の必要があると判断しました。

 次に、本市の免除事例についてでありますが、大津市市税規則第49条で具体的に規定しており、例えば自治会館等公共の集会所や文化財、児童公園等があります。

 

※残り時間が残すところ6分を切り、3項目めのこの質問に突入したため、冒頭の段落を飛ばし質問しましたが、5と6の質問ができませんでした(見え消し部分)。質問構成と時間配分をもっと精査する必要があります。精進します!

 

以下のアドレスから録画を見ていただけます。風邪をひいてしまい声が出にくかったため、少しお聞き苦しいかもしれません<(_ _)>

https://www.kensakusystem.jp/otsu-vod/video/R01/R011203-7.html

開庁時間の見直しについて

  • 2019.12.09 Monday
  • 07:08

 現在、本市の開庁時間は、職員の勤務時間と同じ8:40〜17:25です。しかし市は、9月会議直前に、来年4月より開庁時間を9時から17時に短縮するとの方針を、各会派に説明しました。

 市の説明によれば、「市民対応を行う窓口職場においては、勤務開始と同時に窓口業務を開始するため、十分な準備時間が確保できない状況があることや、勤務終了時間と窓口業務の終了時間が同時であることから、窓口の片付けや残務処理にかかる時間が恒常的な時間外勤務となっている」ことを解決するためとして、「2017(平成29)年度の事業レビューにおいて「市役所開庁時間の見直し」を議論いただき、その結果「検討するべき(8:40開始を9:00に、17:25終了を17:00に)」という市民評価員の評価の結果を踏まえて検討した結果」であるとのことです。

 市が、3年連続で実施している「事業レビュー」は、事業の見直しや改善を進めるために参考にするだけであると説明をしていますが、実際には、障害者移動支援事業や福祉バス、公衆トイレなど数々の事業削減が行われてきました。事業レビューは、そもそもの対象事業の選定や、手法が公平なものであるのか大いに疑問があり、党市議団はこれまでも一般質問や常任委員会などでくり返し、予算削減に利用されているようにしか思えない「事業レビュー」事業そのものの検証が必要だと意見を述べて参りました。

(※資料投影)

 これが、今回市が参考にしたという開庁時間についての市民評価結果表です。確かに、「検討するべき」の「9時から17時」というのが8人で、1番多い評価となっています。しかし、ここで気になるのが、検討するべきの内、その他の3人と、どちらともいえないの5人の意見です。

ここに意見提出シートのコピーがございます。意見を読み上げます。

(※意見提出シート、読み上げ)

 その他の3人と、どちらともいえないの5人、計8人が、9時から17時に変更することについて、いたしかたないのかもしれないが、市民サービスの低下にならないよう、業務内容によって時間延長や休日開庁を検討してほしい、また検討あってこそと代替案を示されています。これに現行通りの3人、朝のみの1人を加えると12人の方が、9時から17時以外を選択されているわけです。

 加えて、9〜17時を検討するべきとされた8人の内3人の方は、17時以降にしか来庁することができない利用者への配慮や、フレックスやシフト体制など勤務をずらすことでの対応を求めていらっしゃいます。

(※投影終了)

そこで伺います。

  1. 事業レビューの市民意見について
  • 市が開催した「事業レビュー」の「市役所開庁時間の見直し」の市民評価員の意見は、短縮のみを容認するものではありませんでした。にもかかわらず、来年4月から開庁時間(窓口での対応時間)を現行の8:40〜17:25から9:00〜17:00に短縮することについて、どのような検討をし、どこで決定をされたのか、お答えください。
  1. 市民サービスへの影響について

(※資料投影)

 次に見ていただきたいのが、全国の中核市58市の窓口時間を調べた表及びグラフです。市が参考にしたという船橋市も含めて、窓口の利用にあたっては市民の利便性を考慮し、通常の開庁時間以外に時間延長や休日開庁を実施されていることがわかりました。

(※投影終了)

そこでお尋ねします。

  • 今でも開庁時間以外の窓口サービスのない本市が、来年4月から開庁時間の短縮を行えば、中核市58市で全国一市民に配慮のない窓口サービスとなるのは確実です。この現状をどのように認識されているのか伺います。

次に、

  • 開庁時間短縮を撤回もしくは延期し、市民の利便性向上のために、業務内容によって時間延長や休日開庁を検討すべきと考えますが、見解を伺います。

 

◆國松部長答弁 (人事課)

 まず始めに、現行の開庁時間を短縮することについて、どのような検討をし、どこで決定されたのかについてでありますが、議員お述べのとおり、事業レビューにおいては、市民評価員20名のうち8名が9時から17時で検討するべきとされ、「市役所がパイオニアとして働き方の見直しを実行することは大変有意義」、「支所も検討すべき」、「窓口時間が長くなるとコストがかかる」といった意見も頂いたところであります。

 本市といたしましては、事業レビューの後、平成30年7月に本庁の窓口関係課等による庁内協議を行い、同年8月に来庁者数の調査と課題の整理を行いました。その結果を踏まえ、庁内協議を経て、平成31年1月の部長会において、令和2年4月からの実施を想定し詳細の検討に入ることを決定し、議員の皆様にもご報告いたしました。その後、全庁的な課題の整理と対応策の調査を実施し、調査結果を集約するとともに、すでに開庁時間の短縮を行っている他都市を視察し、市民の方への影響などの状況を確認しました。

 これらの調査、協議を踏まえ、本年8月の部長会において令和2年4月から実施する方針を決定し、8月下旬には議員の皆様にご説明させていただいたものであります。

 次に、市民サービスへの影響についてのうち、1点目の現状認識についてでありますが、本市におきましては、まず、不要な手続きを無くす取り組みを行いました。そのうえで、窓口以外でのサービス提供として、コンビニエンスストアでの各種証明書発行や市税、公共料金の収納サービスに加え、オンライン申請やクレジット収納、新たな技術を活用したAIによる総合案内チャッドポッドのサービス、スマートフォンアプリによる市税、保険料、公共料金の納付のほか、コールセンターの設置による電話対応の充実を図っており、窓口以外でのサービス提供を拡充する取り組みを他都市に先駆けて進めております。

 このような取り組みを推進していくことで、利便性の向上を図り、窓口対応時間の短縮による市民サービスへの影響を最小限に抑えていきたいと考えております。

 次に2点目の開庁時間短縮を撤回もしくは延期し、業務内容によって時間延長や休日開庁を検討すべきについてでありますが、本市におきましては、平成16年から平成26年にかけて、本庁、堅田支所および瀬田支所において、休日開庁を実施しておりましたが、利用者数も少なく、平成26年11月のコンビニエンスストアにおける住民票および印鑑証明書の交付サービスの開始を機に、行政運営の効率化の観点から、休日開庁を終了しており、現時点において改めて夜間や休日に開庁することは考えておりません。

 夫婦共働きの子育て世帯など、平日・週末ともに忙しい市民の方に向けては、夜間や休日の開庁よりもオンライン化をさらに進め、利便性を向上させるべきと考えております。

 

◇林再質問要約

 オンライン化は代替案にならない。最低限、9時前、5時以降に利用されていた方々をどうやったら救えるかということを考えるべき。中核市で一番市民サービスの悪い市になる。このままで良いのか。

 

◆國松総務部長答弁

 代替案についてしっかりと説明すべき、そういったものを前提に、さらにあり方を進めるべきだということであります。コールセンターについてはですね、やはり、いま8時から19時までということでやっております。それについては単なる定型的な業務だけではなくて、いろんなFAQを活用して、複雑な業務にも対応できる、あるいは緊急時の職員の対応もできるような、そういった整備もしております。それから行政手続きのオンライン化については、やはりわざわざ市役所に来ていただかなくても、自宅で、スマホであるとかタブレットであるとかパソコンであるとかで手続きができるように、こういったものを部局を挙げて、全庁挙げてやっている最中であります。今年度すでにオンライン化ができているものもありますし、また来年度も含めて、費用対効果の少ないもの以外すべてですね、トータルで235件ということを目指して、いまやっておるということで、これについては他都市に先駆けてやっているというふうに考えております。

 それ以外にも、各種証明書の発行件数を見てみますと、やはり、(平成)30年の1月から7月まで、税とか戸籍住民の証明書の発行というのは非常に前年比に比べまして7%ぐらい減っております。一方コンビニの交付については、同年30年の1月から7月まで、プラス20%と対前年比が増えています。そういったことを踏まえて、このような開庁時間の検討したということでございます。ですので、決してサービスが低下し、時間の短縮の部分についてはサービスが低下しているとは考えますが、それ以外のところでしっかりと、みなさんに不便のかからないように検討しているつもりでございます。

 

◇林再々質問要約

 オンライン化でサービス向上になり、低下しないという答弁だが、オンラインが使える人はいいが、これは切り捨て。せめて市民アンケートを取るなりすべき。事業レビューでも9時5時以外の意見が多かった。このままでいいとは思えない。もう一度検討を。

 

◆國松総務部長答弁

 こういったサービスをする中で、例えばどうしても本庁にその時間に来られない方については、例えばそういった請求書に、請求書に関しては郵送等での対応を、現在もしているところであります。またそれ以外で、その時間以外に、どうしてもその時間内に来れない場合、あるいはそういった時間外にしか来れない場合、そういった方については個別でですね、それぞれの所属で時間外も対応を、いまも現在もしておるということでございます。

 そういった中で休日の開庁については先ほど申しましたように、過去にやったことがございますが、やはり件数が減っていたこと、そして人件費のことであるとか、人件費以外に人員のローテーションで平日の業務に影響が出たとかですね、あるいは空調とか照明とかコンピューターとか、そういった経費の部分でも非常に業務の運営に支障が生じたということで、そういったことから見直して、取り止めたということでございます。

 

※昨年8月6〜10日、本庁の窓口調べで、9時前3.6%、17時以降3.8%の市民が利用されています。最低限、その方々への配慮がされて当然ですが、市はオンライン化で全て済ませようとしています。行政文書は難しく、職員に窓口で確認しながら申請し、取得したいものです。他市では、市民の利便性向上のために改善をされている例も紹介しましたが、「暖簾に腕押し」。まともに応えないはぐらかしの答弁でした。このままでは済ませられません"(-""-)"

 

以下のアドレスから録画をご覧いただけます。

https://www.kensakusystem.jp/otsu-vod/video/R01/R011203-7.html