大津市事業レビューについて【一問一答】

  • 2017.12.17 Sunday
  • 22:43

 衆議院選挙投票日前日、台風も近づく10月21日、本市の14の事業について事業レビューが実施されました。開催にあたり、42人の市民評価委員を前にして、市長自ら大津市の財政状況を説明され、「やめるべきもの、無駄なものをご指摘いただきたい。それを責任をもって実行していく。」と挨拶されました。

まず初めに、事業レビューの目的についてお尋ねします。

  1. 「本市が実施した事業の効率的・効果的な見直し・改善に向け、公開の場での議論を通して、市民の視点(ニーズ)を取り入れ、事業を評価・検証し、翌年度以降の予算、事業に反映していく」ことが目的であると理解していますが、間違いありませんか。

 ⇒部長答弁【所属:行政改革推進課】

 事業レビューとは、「本市が実施した事業の効率的・効果的な見直し・改善に向け、公開の場での議論を通して、市民の視点(ニーズ)を取り入れ、事業を評価・検証し、翌年度以降の予算、事業に反映していく」ものであり、その実施目的として、「事業の課題整理や市民ニーズを踏まえた事業の見直し・改善」「経費の削減」「行政の見える化・オープンガバナンスの推進」「職員の意識改革・能力向上」「市民参加の促進」の5つを掲げ実施したものであります。

▼部長と市長の見解は一致しているのかと再度問い、「市長の見解と私の見解は同様」との答弁。

 

次の質問に移ります。事業レビューに至る経緯についてお尋ねします。

  1. 全国の自治体で事業レビューを実施している自治体は、数少ないと伺っています。本市で2008年度から2010年度の3年間にわたって実施された事業仕分けをどのように検証し、今年度事業レビュー実施に至ったのか、お答えください。

部長答弁【所属:行政改革推進課】

 平成20年度から22年度に実施した事業仕分けについては、「職員の意識改革」「職員の能力向上」などを主目的とし、仕分け結果よりも、評価者からの意見・提案といったプロセスを重視し、事業の今後の方向性を考える上でのきっかけとするため実施したものであり、今回の事業レビューは、先にもご答弁申し上げましたとおり、5つの目的を掲げ実施しており、事業レビューでの市民評価結果に基づき、今後の事業の方向性、効率的・効果的な見直し・改善に向け実施したものであります。

 

次の質問に移ります。対象事業の選定についてお尋ねします。

  1. レビュー対象の14事業をどのように選定したのか、経緯と理由を、簡潔にご説明ください。

部長答弁【所属:行政改革推進課】

 対象事業の選定については、事業を取り巻く環境、市民ニーズの変化、市で実施しなければならない事業かどうかといった視点、さらに、事業費とその効果、事業を継続することによる将来負担といった事業費の視点、他事業、類似事業との関連といった視点などを基に、全ての部局から対象事業の抽出を行った上で、事業レビューの審議員でもある行政改革推進委員の専門的な視点、市民の視点から意見等をいただくため、行政改革推進委員会で対象事業を決定したものであります。

▼事業決定をした7月24日行政改革推進委員会の議事録から具体的に再度問いました。「要するに、なぜ廃止したのかというクレームが来たときに、これは市民の皆さんにも入っていただいて、その上で市民の皆さんが決められたことであるという説明をしたいということであれば…」との発言がされており、そういう認識であったということです。特に、市長公約であった今年1月から拡充された子どもの医療費助成事業を対象に挙げたことは、市民への裏切り行為であり、市長自らが止めたい事業を選ばせたのではないかとの問いに、「部局から挙がったものであり、例外的な取り扱いはしなかった」との市長答弁。

 

次の質問に移ります。

 今回の事業レビューは、16歳以上の市民の中から無作為抽出された2,800人に案内を送り、応募いただいた55人、当日参加42人の市民評価員が2会場に分かれて行われました。

2会場ではそれぞれ、コーディネーターと5人の審議員、事業担当課の説明員2名を中央に配し、事業説明の後、質疑・議論が行われ、議論に参加しない市民評価員が今後の事業の在り方について、評価するという形式がとられました。

評価は、5段階で行われ、結果は表のとおり、「不要・凍結」とされた事業が4つ、「国・県・広域で実施」すべきとされた事業が2つ、「改善し、市が実施」とされた事業が8つとなっています。事業レビューが実施された14事業の内、「現行通り市が実施」する事業や、「事業を拡大・拡充し市が実施」とされた事業は、1つもありませんでした。

  1. 事業レビューの手法についてお尋ねします。

 コーディネーターと審議員の選定はどのようにされたのか、お答えください。

部長答弁【所属:行政改革推進課】

コーディネーターは、委託事業者が、事業レビューに精通し、限られた時間に円滑に運営できる者として選定したものであります。また、審議員については、行政改革推進委員の6名の委員に加え、事業レビューに精通した4名を委託事業者が選定したものであります。

 

次の質問に移ります。

 事業レビューにかかった経費総額をお答えください。

部長答弁【所属:行政改革推進課】

職員人件費を除く、事業レビュー実施に係る経費は、約248万円であります。

 

次の質問に移ります。

 市民評価員に、事業内容が理解されるだけの情報提供や事業説明が行われ、所管課及び審議員間の質疑は、一方的な見解の押し付けや誘導するものとならないよう公正に行われたのか疑問が残りました。本市の見解を伺います。

部長答弁【所属:行政改革推進課】

 市民評価員の方々には、実施に向け事前説明会を開催し、事業レビューの目的、本市の財政状況、事業概要シートの見方、評価方法、さらに、より具体的に当日をイメージしていただくために、本市事業による模擬レビューを体験していただき、十分ご理解をいただいたと認識しております。

 また、当日は、事業担当課職員が市民評価員に対し、事業の概要や主なポイントを聞いて分かりやすく10分間程度の説明の後、審議員からの質問に対して職員が答え、30分程度の議論の後、質疑を基に考え方の整理を行い、市民評価員の評価により、判定結果がまとめられたものであり、見解の押し付けや誘導はなく、公正に行われたものと考えております。

 

次の質問に移ります。

 市民による評価判定は、多数決とされ、同数の場合以外は、その他の評価は加味されず、判定が行われました。「不要・凍結」と判定された事業でも、「市で実施すべき」とする合計数の方が上回る事業がありました。どの事業も必要性があるからこそ、本市で具体化されてきたものであり、「市で実施すべき」の合計が上回るものまで「不要・凍結」とするような今回の手法に、課題があるとはお考えにならないのでしょうか。見解を伺います。

部長答弁【所属:行政改革推進課】

 事業レビューの評価判定方法は、事業評価シートに記載の評価区分により多数決により決定するものであります。

 しかしながら、今後、事業レビューの評価結果を受け、所管課で作成する「事業改善計画」では、事業レビューの目的を達成するため、その他の意見も考慮した上で、改善の方向性を検討することとしています。

 

 最後の質問に移ります。

  1. 評価結果の取り扱いについてお尋ねします。どの事業にも目的があり、それぞれ市民の願いに応え、大津市に必要があって実施されてきた事業です。評価結果は、翌年度以降の予算、事業に反映していくとされています。「不要・凍結」と評価された4つの事業についても、市民評価と市議会が行った行政評価や、所管課が行った事務事業評価とは結果が違っています。市は、評価結果をどのように反映していかれるおつもりなのか伺います。

    ⇒部長答弁【所属:行政改革推進課】

 今回の事業レビューは、限られた資源を有効活用するためにも、先に申し上げましたとおり、評価結果を前提として「事業改善計画」を作成し、見直しを検討していくものでありますが、検討にあたっては、多数票以外の意見等も考慮した上で、事業の見直し・改善を進めてまいります。

▼短時間の限られた情報、限られた市民の意見をもって、要・不要を決めるのは乱暴であり、今回の事業レビューの結果だけで判断するのではないということかとの再度の問いに、「検討にあたっては多数票以外の意見等も考慮したうえで、事業の見直し、改善を進めてまいる」との答弁。

 

※手弁当で交通費も出ない中で、2日間を費やして評価員を引き受けていただいた市民42人の方々には感謝申し上げます。しかし、そもそもの対象事業の選定や、事業レビューの手法が公平なものであるのか大いに疑問が残りました。事業レビューの結果報告を受けた総務常任委員会でも、予算削減に利用されているようにしか思えない「事業レビュー」事業そのものの検証が必要だと意見を述べました。

 

 

議案142号、大津市太陽光発電設備の設置の規制等に関する条例の制定について

  • 2017.12.17 Sunday
  • 17:07

 大型の太陽光発電施設に関して、森林の伐採や、地滑り地域への建設、住環境への悪影響など、「乱開発」による住民との対立が全国で起きています。日本では環境規制が弱く、事業化に当たってきちんとしたルールや規制を整備しないまま、利益追求を優先した結果でもあります。大津市においても例外ではありません。日本共産党大津市会議員団は、当初より議会において問題を指摘し、再生可能エネルギーの健全な普及のためにも、しっかりとしたルールづくりを要求してきました。

 今議会に、太陽光発電設備の設置に関して必要な規制等を行うものとして、条例案が上程されたことは、歓迎するものですが、日々の暮らしの中で不安を抱いておられる市民の皆さんの立場から、数点質問を行います。

 まず、規制対象について伺います。

 今回の条例案では、発電出力が「50kW以上」の大規模発電所を規制対象としています。産業用太陽光発電設備は、発電能力が「10kW以上50kW未満」を「低圧連系による小規模発電所」、「50kW以上」を「高圧連系による大規模発電所」と種別されます。この2つは、法制上の取り扱いが大きく異なります。

 50kW以上の太陽光発電設備を設置しようとすると、管轄消防署等への「保安規程の届け出」と「電気主任技術者の選任」の義務が発生します。また設置工事においても、第一種又は認定電気工事従事者が作業を行う必要があります。

 一方で、50kW未満の場合は保安や維持管理等の届け出は必要なく、設置工事も第二種電気工事士以上で行うことができます。電気主任技術者の選任も必要がありませんので、技術者への年間契約料等を支払う必要もありません。コスト面や手続きの煩雑さを考えた場合、50kW以上設置できる広さがあったとしても、50kW未満で抑えようと考えても不思議ではありません。

 こういったメリットがあることから、50kW未満の太陽光発電設備は今後も伸びていく可能性が高く、各メーカーや施工販売会社、不動産業者も、新しい商品、保証など、「50kW未満」にまつわる様々な商品サービスを打ち出し、積極的に展開しています。あるメーカーの「小規模発電所パック」では、商品は10kW〜50kWまで用意されていて、50kWの場合、設置に必要な面積は1000屐300坪程度)とされており、ホームページに示された設置事例では、面積:975屐295坪)、発電能力:49.28kwとなっています。

 そこでお尋ねします。

  1. およそ2年前となる2016年2月議会で我が会派の杉浦議員の質問に対し、当時の環境部長は、主に事業用として設置される10kW以上の設備が市内に663件あると答えておられます。10kW以上50kW未満の設備、及び50kW以上の設備の直近の件数を伺います。

 次に

  1. 今回の条例案では、規制対象を事業区域の面積1,000岼幣紂高低差が13mを超えるもの、発電出力が50kW以上と規定しています。その理由及び条例案でカバーできない事業用設備の件数を伺います。

 次に

  1. 栃木県日光市でも、太陽光発電についての規制条例を12月定例会に上程予定ですが、許可・届出が必要となる事業は出力10kW以上です。大津市においても、10kW以上を条例の規制対象とすべきではありませんか。見解を伺います。

 次に

  1. 規制対象とならない、面積1,000嵬に、高低差13m未満、50kW未満の事業用太陽光発電の設置について、どのように市民の不安にこたえ、生活環境を守っていかれるのか伺います。

 次に、チェック体制についてお尋ねします。

  1. 各地で、壊れた発電設備が放置され問題となっています。条例案では、設備及び事業区域を常時安全かつ良好な状態に維持しなければならないと保全義務を定めていますが、日々の保全はどのようにチェックし指導をされるのか、伺います。

 続いて

  1. 日光市の条例案では、太陽光発電設備の設置と地域環境の調和に関する重要事項を調査し審議するための、日光市太陽光発電設備設置審議会を置くことが盛り込まれました。本市でも住民や専門家を交えた協議体制づくりが必要ではないかと考えますが、見解を伺います。

   次に、条例施行までの対応についてお尋ねします。

  1. 年4月1日施行予定とされています。条例施行までの駆け込みの需要に対して、どのような対応を取られるのか伺います。


部長答弁【所属:まちづくり計画課】
 まず始めに、1項目めの規制対象についてのうち、1点目の太陽光発電設備の導入件数についてでありますが、資源エネルギー庁の公表データによりますと、10kW以上50kW未満の設備の導入件数は、853件、50kW以上の設備の導入件数は、51件となっております。

 次に2点目の規制対象規模等についてでありますが、太陽光発電は、国策として推進されていることから、対象規模については、意見聴取会において、意見をいただき慎重に検討してまいりました。

 その結果、自然公園法、都市計画法、滋賀県景観行政団体協議会の標準モデル、電気事業法の規定に準じ、事業区域面積が1,000屬鯆兇┐襪發痢高低差13mを超えるもの、発電出力50kW以上のものを対象規模として設定いたしました。

 また、新設で条例の規制対象とならない事業用設備の件数については、正確な件数は不明でありますが、資源エネルギー庁の公表データでは、新設予定の設備件数は、697件となっております。

 次に3点目の10kW以上を条例の規制対象とすることについてでありますが、2点目の答弁のとおり、規制対象規模については、  意見聴取会でのご意見をもとに自然公園法などの各種関係法令を準用したものであることから、今回の条例では、10kW以上については、規制対象とする考えはございません。

 4点目の条例の規制対象とならない設備の設置への対応についてでありますが、現在策定しているガイドラインに基づき、規制対象外の設備についても協力を求めてまいります。

 次に2項目めのチェック体制についてのうち、1点目の保全のチェックについてでありますが、危険な状態が確認された場合には、必要な措置を行うように監督処分によって対応してまいります。

 次に2点目の審議会の設置についてでありますが、本市では、禁止区域を設定するほか、事業の実施について特に配慮が必要と認められる区域を抑制区域に設定し、より慎重に審査を行うこととしていることから、審議会を設置する予定はございません。

 次に3項目めの条例施行までの対応についてでありますが、個別法令に基づき、引き続き、事前協議制度などにより、庁内関係部局と連携し、条例の基準に従うよう事業者に対して協議を求めてまいります。

 

※初問とその答弁のみ記載しています。再生可能エネルギーの普及は大切ですが、環境や市民の暮らしを脅かすことのないよう、ルールやチェック体制が機能するかが肝心です。

 

誰もが自分らしく輝ける社会の実現に向け、男女共同参画推進事業の充実を求めて

  • 2017.12.17 Sunday
  • 16:30

 皆さん、来る12月17日は、何の日がご存知でしょうか。1945年12月17日、改正衆議院議員選挙法(50年に公職選挙法に統合)が公布され、20歳以上の男女に平等な選挙権が認められました。翌年の1946年4月10日、戦後第1回総選挙で初の女性参政権が行使され、39人の女性議員が誕生しました。日本共産党は、戦前から主権在民、女性参政権の実現をかかげてたたかってきました。女性参政権の実現は、国民主権、両性の平等を保障する日本国憲法(46年11月3日公布)と一体のものです。それから72年になりますが、誰もが輝ける社会は実現しているでしょうか。

 11月2日「世界経済フォーラム」は、男女格差の度合いを示す「ジェンダーギャップ指数」の報告書(2017年版)を発表しました。日本は世界144カ国中114位となり、過去最低だった前年の111位からさらに後退しました。主要7カ国(G7)では、今年も最下位です。安倍政権が掲げる「女性活躍」は、空虚でしかありません。

 ジェンダー格差指数は、経済参画、政治参画、教育、健康の4分野で、男女平等の度合いを指数化して順位を決めています。日本がひときわ遅れているのが、政治参画で、前年の103位から123位へと後退しました。11月2日付朝日新聞によりますと、慶応大学の小林良彰教授の調べでは、女性議員比率が高い国ほど、民主主義の度合いやGDPに占める教育費の割合が高く、軍事費の割合が低い傾向がみられたということです。女性議員比率の上位15カ国のうち、14カ国は選挙が比例代表制で、小林教授は「女性が家事・育児と選挙運動を両立させながら、定数1の小選挙区で当選することは難しい。女性を増やすには選挙制度の見直しも不可欠だ」と指摘をされています。

 また、女性議員が増えない背景には、選挙制度や政党の姿勢に加えて、候補者を選ぶ政党の地方組織や地域社会が、未だ「男性中心」であるとの指摘もあります。

 先日、本市で初めての女性議長である仲野議長の公約として取り組まれた女子学生議会は、政治に参画するという意識改革の取り組みとして、女子学生に積極的に発言する機会を与えるものとなり良かったと思います。傍聴席は、一緒に研究に取り組んだという男子学生でいっぱいでした。当初、女子学生という限定を否定的に受け止める声もありましたが、「男性中心」の意識改革には、働きかけが必要です。参加学生の中から、将来おひとりでも、議員として活躍されることを期待するものです。

さて、本市の第3次男女共同参画推進計画も5か年計画の2年目を迎えています。「女性活躍の推進」「固定的性別役割分担意識の見直しと意識の変革」「多様性の尊重」を基本的視点とし、計画の具体化に取り組まれています。

 女性に限らず、全ての人々が多様な個性を認め、自分らしく輝ける大津市を実現するために、以下の質問をいたします。

 まず、男女共同参画推進事業のあり方について伺います。本市議会では、議会として執行部とは違った視点をもって、費用対効果や市民ニーズとの整合性等を広く評価・検証し、議会としての監視機能を発揮するとともに、この評価を決算や予算に反映し、さらには新たな施策等につなげることで議事機関としての役割を果たすことを目的として、この10月に決算常任委員会の各分科会において、行政評価を行い、提言書としてまとめました。委員全員の意見が一致しまとめた事業の中に、男女共同参画推進事業もあります。

 そこでお尋ねします。

  1. 本市議会は、男女共同参画推進事業を、長く続けていかなければならないことは認めたうえで、OtsuプロジェクトWの有効性について疑問を呈し、女性活躍の視点だけでなく、男性とともに取り組む工夫の必要性などを提言し、見直しの上で継続することとしました。執行部は、どのような課題認識をされているのかお聞かせください。

 次に、固定的性別役割分担意識について伺います。

 本市の2014年度男女共同参画に関する市民意識調査の結果からも、固定的な性別役割分担意識が市民の中に根強く残っているといえ、第3次大津市男女共同参画推進計画においても、「施策1」に「男女共同参画意識の啓発」として、固定的性別役割分担意識を解消していくための実践と検証を掲げています。実現のためには、幅広い世代への働きかけが必要だと考えます。

例えば、姫路市では「男女の仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進」を重点的課題として位置づけ、男性対象の啓発講座や、家事・育児・介護等についての実技を交えた実践的講座を開催されています。

 同市の「男のセルフマネジメント講座 〜これからの男性に必要な生きる術を身につける〜」は、世間でいう“男の役割”にとらわれない「自分らしさ」「自分らしい生き方」について考え、自分の生活を見つめ直す機会を提供し、男性自身の固定的性別役割分担意識の解消と、男性にとっての男女共同参画の意義の理解促進を図ることを目的として取り組まれています。

 同様に、静岡市では“団塊世代の男性向け講座を通じた第2の人生の応援”として、「団塊世代の男性向けの定年後の生活講座」に取り組まれています。

 そこでお尋ねします。

  1. 女性活躍推進事業OtsuプロジェクトWでは、「男性従業員向けの育児休業奨励金制度」や「父と子のつどい」、「ハッピー育Men」に取り組まれていますが、子育て世代だけでなく、世代を超えて広く男性に働きかける取り組みが必要ではないでしょうか。見解を伺います。

 次に、ワークライフバランスの推進に向けて伺います。

 「働き方改革」が声高に叫ばれていますが、未だ長時間労働は是正されず、過労死も後を絶ちません。父親の育児参加などを推進しているNPOファザーリングジャパンは、今年8月に従業員50名以上の企業に勤める中間管理職(課長と部長)1,044名を対象に働き方改革推進に対する意識、および、推進における課題を明らかにすることを目的として「管理職の本音(ボスジレンマ)調査」を行いました。

 「働き方改革」で部下の残業削減や休暇取得を推進しているものの、部下の労働時間が短くなった分、そのしわ寄せは課長が受けており、46%の課長が「3年前と比べて自分の業務量が増加した」と回答しています。会社からの必要なサポートについて、課長の意見が最も集中したのが「業務量の削減」で、断トツの56%です。長時間労働、残業を減らせというなら、まず業務量を減らしてくれというのが本音ということです。

 市内の労働相談でも、持ち帰り残業が増えている実態があり、シフト勤務のある、看護や介護の現場はさらに過酷な働き方が強いられています。市内病院で2交代勤務をする看護師は前日16時から翌日9時までの超・長時間労働で、医療事故の不安も訴えておられます。

 そこでお尋ねします。

  1. 第3次大津市男女共同参画推進計画では、「施策5」で仕事と生活の調和(ワークライフバランス)の推進には、まず長時間労働削減の推進を掲げています。長時間労働の是正が進まず、ワークライフバランスとは裏腹な実態にあることについて、何が課題であると認識し、どんな取り組みをしているのか伺います。

 また、働く女性にとってはもちろんのこと、人権を尊重し労働基準法にのっとった職場環境は、特に重要となります。労働相談でも問題となっているのが、雇用契約書を交わしていない、就業規則を知らない、そういった存在すら知らないし見たこともない、最低賃金すら知らないということです。また、パワハラが横行し、シフトに入れてもらえないといった相談もあります。

 そこでお尋ねします。

  1. 働く人が知っておかないと不利益を被る基本的な制度などの啓発や、事業者への指導はどのように行われているのか伺います。


⇒部長答弁 【所属:人権・男女共同参画課】

 Otsuプロジェクト-Wの有効性についてですが、「男女共同参画社会」や「女性が輝く社会」に向けて取り組む姿勢は、本市にとって時宜を得た重要な事業して評価できるものと考えております。

 また、事務事業評価シートの指標における目標数値達成という面では十分でないことは課題として認識をいたしておりますが、一方で平成28年度男女共同参画推進計画の進捗結果では、全庁的な対象事業実施率は、ほぼ9割であり、それぞれの関係所属で所管の事業に努力いただき、一定の実績を積み上げてきているものと考えております。事務事業評価シートにおける指標は高い目標値を設定しているものの、今後は、それぞれの目標達成に向けて努力をしてまいります。
 一方で、現行の取組事業が総花的になっているとのご意見もいただいていることも踏まえて、これを整理するとともに「男女共同参画」「女性の活躍」に資する取組は、全庁あげて、それぞれの所管で推進していくことが求められるものであり、このことから、人権・男女共同参画課及び女性力室は、総括的かつ総合的観点から、こうした全庁にわたる取組を関連計画の進捗状況として把握し、全体の推進に資するとともに役割も果たせるよう努めてまいります。

 次に、固定的性別役割分担意識についてですが、男性に働きかける取組につきましては、第3次大津市男女共同参画推進計画の「施策5仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進」の(2)「男性の家事・育児・介護への参画の推進」において、6項目12の取組を示しております。「ハッピー“育Men”」の他にも「男性向けの料理教室」や「男性介護者の集い」「初めてのパパママ教室」などに取り組んでいるところであります。

 また、Otsuプロジェクト-W事業のうち「ホンネ座談会」においては、今年度は、女性社員に限定せず、男性の管理職や経営者にも参画いただくことで、男性の意識啓発と実践を目指しております。

 加えて、平成29年3月に開設をいたしました「おおつ女性チアリングポータル“Smile League”」において、開設当初より男性向けページを設け、「男性ロールモデル」や「ハッピー“育Men”」に係る取組等について紹介するなどして、積極的な情報発信に努めたいと考えているところであります。

 次に長時間労働の是正が進まないことに対する課題についてですが、議員お述べのファザーリング・ジャパンが独自に全国的に実施をされた「ボスジレンマ調査」の結果によりますと、管理職自身の「業務量の増加」や「会社から管理職へのサポートが不十分であること」、また、「部下自身の意識向上が求められていること」などが、整理されているところであり、これら是正がすすまない要因とも言えるものと考えております。

 このことに対する取組といたしましては、男女共同参画推進計画の施策5の(1)「長時間労働削減の推進」において、「企業内人権啓発研修会」や「市内事業所向けフォーラム」「研修会」を通じて、時間外労働を削減し、働き方を見直す機会の提供に努めることとしております。

 また、市役所においても率先して取組を進めるため、「働き方改革に向けた職員研修会」の実施や、先般の働き方改革アクションプランの提案を踏まえた、市長をはじめとする任命権者による大津市版イクボス宣言「えボス宣言」と言っておりますが、これを行い、時間外勤務の削減については平成25年度対比で平成29年10月末現在、月一人あたり28.9%削減を達成しており、これらのさらなる推進をめざすこととしたところであります。


⇒部長答弁 【所属:商工労働政策課】

ワークライフバランスの推進についてのうち、2点目の働く人が知っておかないと不利益を被る基本的な制度などの啓発や、事業者への指導についてでありますが、本市では、事業所の方々に、企業内人権啓発事業主及び人権啓発担当者研修会やワークライフバランスセミナーを通じて、職場において遵守されるべき基本的な制度などについて周知啓発を行っております。

また、企業内人権啓発に係る企業訪問において、研修会への参加やより良い職場づくりのリーダーとなる人材の育成を促し、ワークライフバランスを通して、働きやすい職場環境づくりの推進に努めるとともに国の行政指導に協力しております。

 

※初問とその答弁のみ記載しています。引き続き、誰もが働きやすい環境づくりを求めていきます。

 

東部学校給食共同調理場整備・運営事業について

  • 2017.09.24 Sunday
  • 11:07

(※写真は、千葉県八千代市学校給食センター西八千代調理場視察時のものですが、議場では投影していません)

 

 現在、本市において小・中学校の児童生徒に17,000食を提供できる東部学校給食共同調理場整備事業が進んでいることを踏まえて、この夏、日本共産党市議団は、大津市と同様のPFI手法のBTO方式で2013年4月から供用を開始した、千葉県八千代市の学校給食センター西八千代調理場を視察してきました。八千代市内の小・中学校18校に、1日当たり最大11,000食を提供し、供用開始の半年後から、卵と乳除去の食物アレルギー対応食を提供されています。

 衛生的な配慮や、熱いものも冷たいものも二重保温食缶によって提供されるなど、最新の設備に目を奪われる施設でした。しかし、工夫はされているものの食育も、地産地消についても、巨大な工場での限界が目につきました。

 PFIアドバイザリー業務委託先も大津市と同じで、運営事業期間15年も同じです。国による民間活用という旗振りの下、一部の企業によって、全国自治体の事業が独占的に運営されていき、ノウハウを持った大手コンサルタントによって、小手先だけを変えた全国画一的な給食が提供されてしまうのではないかといった懸念がぬぐえません。果たしてこれが子どもたちの心と体を育む給食と言えるのか疑問を覚えます。

 一昨年に我が会派が視察した、奈良市の自校給食との隔たりは大きいと思いました。昼前には美味しそうな匂いが給食室から漂い、調理員の方たちとの「ごちそうさま」や「ありがとう」のやり取りができる顔の見える関係、地産地消食材の調達のしやすさ、また防災時には、学校ごとに防災の拠点として炊き出しができる施設となるなど、地域住民の安全安心にも貢献できる自校給食を大津市にも、という思いを強くして帰りました。

 しかし、一昨日13日には、東部学校給食共同調理場の設計から施工、15年にわたる事業の落札者が決定し公表されたところです。大津市で動き出した巨大給食調理場事業について、安全で安心はもちろんのこと、成長期の9年間、子どもたちの心と体を育む美味しい給食を求め、疑問点を質問させていただきます。

  1. 運営業務に関わって

 運営業務のうち、市が実施するものに、食品検収業務、献立作成業務、栄養管理業務、食に関する指導業務などがあり、事業者は、あくまでそれを支援する立場です。

 そこでお尋ねします。

 落札者選定にあたり、審査項目の評価ポイントに、市の食育教育促進につながる提案や、献立作成支援について提案を求めていますが、市は、大津の児童生徒にどのような食育を進めようとしているのか。その理念を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 学校における食育の推進は、学童期、青少年期の子どもたちにとって、基本的な食習慣を身につける大切な時期であるため、重要な役割を担っていると考えております。

 子どもたち自らが「食」について考え、将来にわたって「食」への理解を深め、感謝の心を育み、「食」に関する知識と「食」を選択する力を身につけ、健全な食生活を実践するという、本市の基本理念を達成するためにも、今後、更に、学校給食を活用した食育や、栄養教諭等による食育推進を積極的に推進してまいりたいと考えております。

 

 次の質問に移ります。

 食材を提供するのは市の業務となっています。今年2月通常会議の私の一般質問に、教育委員会では、学校給食での大津産農産物を積極的に使用するため、より少ない量でも対応できるよう調理場ごとに食材の調達を行い、納入業者に対し大津産野菜の確保を周知するなどの取組を検討していく。

 また、産業観光部では、給食で使用できる規格、種類や時期、使用量について、農協などを通して生産者や農業関係者に情報提供を行い、大津市産農産物の作付面積拡大を図り、学校給食への供給可能量の目標達成につなげていくと答弁をされました。

 そこでお尋ねします。

 今後、学校給食における地場産物を使用する割合の目標達成に向けて、具体的に進める施策を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 大津産の野菜などを少しでも確保できるよう、各調理場の1日単位で使用する量ごとに分散して食材を調達することやメニューの工夫により、地場産物を積極的に取り入れるなど、今後とも、地場産物食材数の使用割合の増加に取り組んでまいります。

また、今回整備する新東部学校給食共同調理場では、17,000食規模となり、地場産物の大量入荷が難しくなることから、3献立に分け、食材ごとの調達量を少なくすることで、地場産物の使用拡大につなげていきたいと考えております。

 

 次の質問に移ります。

  1. アレルギー対応食について

市は、事業者に対し、食物アレルギーを持つ生徒のアレルギー対応食(除去食)を調理する専用調理室等を設置する必要はないが、アレルギー対応食を提供する場合に備えて、専用調理室等が増築可能なスペースを確保することや、夏休み中に容易に工事ができる等の配慮をすることを条件としています。なお、アレルギー対応食は1日当たり 200 食程度としています。

そこでお尋ねします。

 学校給食における食物アレルギー対策には、情報の把握と共有、事故予防、緊急時の対応が欠かせません。市は、大津市の児童生徒のアレルギーの現状を把握されているのでしょうか。お答えください。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 本市における小中学校の食物アレルギーの状況ですが、学校給食実施校39校19,326人においては、食物アレルギーの児童生徒数1,396人、うち、学校給食において配慮や制限を必要とする人数 1,104人であり、給食を食べない(毎日弁当を持参している)児童生徒数が30人、原因食物として一番多かったのが卵で652人という状況であります。

 

 次の質問に移ります。

 2014年3月文部科学省は、今後の学校給食における食物アレルギー対応についての最終報告で、「学校給食における食物アレルギー対応の基本的な考え方は、アナフィラキシーを起こす可能性のある児童生徒を含め、食物アレルギーの児童生徒が他の児童生徒と同じように給食を楽しめることを目指すことが重要であり、各学校、各調理場の能力や環境に応じて食物アレルギーの児童生徒の視点に立ったアレルギー対応給食の提供を目指すことである」と指摘しています。

 そこでお尋ねします。

 アレルギー対応食を開業当初は提供できないとしても、一定の時期からの提供をめざし、専用調理室は当初から整備すべきと考えますが、見解を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 アレルギーへの対応については、北部及び南部学校給食共同調理場においてアレルギー食専用調理室の確保が難しい状況であり、安全性を考慮しますと、全市的に統一した対応が必要であることから、今回整備することは考えておりません。

 

 次の質問に移ります。

  1. 供用開始時の課題につい

 本市の事業計画では、2019年12月に竣工し、2020年1月の供用開始遵守が前提となっています。視察した西八千代調理場では、1月竣工・引き渡しで2月、3月の2か月をかけ開業準備をし、4月から供用開始されました。

 そこでお尋ねします。

 開業準備を1か月としていますが、年末年始を挟んでおり、初めての給食となる中学校の充分なリハーサルが出来るのか危惧されます。学校現場に混乱を招かぬよう念入りな準備が必要です。安全で安心できる協力体制の下で始められるよう、各学校現場への給食実施に向けた説明や協議が尽くされているのか伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 中学校給食の導入にあたっては校長会などを通して説明、協議を行ってきたところであり、今年度、小・中学校校長会の代表者、教育委員会事務局関係課で構成する学校給食検討連携会議を立ち上げ、導入に伴う想定できる様々な課題を洗い出し、整理する作業に取組んでいるところです。今後とも、学校現場と充分協議を行い、研修やリハーサルを交え、安心・安全な給食が円滑に導入できるよう努めてまいります。

 

 次の質問に移ります。

  1. 災害時等における利用について

 非常変災時等における市との協力体制として、事業者は、非常変災等が発生した場合には、施設設備の使用及び調理人員の提供等について、市に協力するものとするとしています。また、災害発生時に炊き出しを実施するため、500 食程度が供給可能な移動式回転釜 1 台を調達し、当該釜を保管する室を設けることとしています。

 現実的に利用が可能なのか、どのような想定をしておられるのか伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 災害発生時に、東部学校給食共同調理場において調理が可能な場合に、当該調理場の施設、人員により炊き出し等ができるよう協力することとしております。具体的な内容については、今後、事業者と協議してまいります。また、当該調理場の設備が使えない場合には、プロパンガス等を使用して炊き出しができるよう移動式回転釜を調達しておくこととしております。

 

 次の質問に移ります。

  1. 地域経済への貢献について

 市は、事業者に対し、市内企業への発注割合や障がい者の雇用など市民の暮らしに配慮した提案、地域活動との協力等、地域に貢献する具体的な提案も求めています。

地域経済への貢献だけではありませんが、PFIの手法導入により、民間活力を引き出すことを理由にして、何もかもが事業者の提案に委ねる形となっています。

 そこでお尋ねします。

 市は、住民福祉の向上という観点で、主導権をもって、市内障がい者団体等への聞き取りや地域との協議の場を持つことなどが必要ではないでしょうか。見解を伺います。

⇒教育長答弁 所属:学校給食課

 地域経済への貢献については、地域住民や障がい者の雇用、地域活動への協力、市内企業への発注など、様々なことが考えられますが、要求水準書において、その基準を示すことは難しいことから、落札者選定基準において、加点項目として審査することとし、事業者から積極的な提案を求めたものでございます。

 

※初問のみ記載

精神保健福祉対策の充実について

  • 2017.09.24 Sunday
  • 10:35

 政府のカジノ推進本部の有識者会議が、カジノ施設の運営基準の報告書をまとめ、これをふまえてカジノ解禁実施法案を、秋の臨時国会にも提出すると言われています。

 ギャンブルが引き起こす問題は、ギャンブル依存症だけでなく、多重債務やアルコール依存、薬物依存、配偶者・子どもへの暴力などが引き起こす深刻な家庭問題や重大な社会問題を生じさせることにあります。

 国家によるギャンブル推進は、市民の健康被害防止のための保健予防対策の強化を地方自治体に押し付けることにもなります。

 2年前の8月通常会議において、アルコールによる健康障害についての対策を質問いたしました。健康保険部長は、不適切な飲酒は本人の健康障害だけでなく、深刻な家庭問題や重大な社会問題を生じさせるおそれがあるとの認識を示され、適正飲酒の啓発や、保健予防課や、すこやか相談所での相談を行っているとの答弁でした。

 そこで、大津市の5年間の相談件数を調べてみました。(※資料:グラフ投影)

 

 2012年と2016年を比較すると、相談件数も訪問指導件数も3倍近くに、電話やメールでの相談は、3.5倍に、その上に警察などからの緊急対応も1週間に1〜2件はある計算です。このうち、高齢者への対応やアルコールに起因した対応もそれぞれ増え続けています。

 この間も、夫からの暴力によって、深刻なPTSDを発症し、アルコール依存症と診断された市民の方の相談を受けています。ご本人は、なかなか声を挙げられず、判断できないのが実情です。特に女性の場合、世間体を気にしてご本人もご家族も隠すことが多く、相談機関、医療機関になかなかつながらず、子どもへの虐待通報から、依存症であることがわかるケースも少なくありません。アルコール、薬物、ギャンブルなどの依存症は、交通事故、DV、犯罪、多重債務、精神疾患、自殺などと密接に複雑に絡み合っています。また、見過ごされがちな高齢者のアルコール問題も、深刻化かつ増加しています。

 本人のためだけでなく、家族など周りの人を救うためにも早期発見、早期治療につなぐことが必要です。社会復帰の支援、就労支援等、自立に向けた取り組みも不足しています。

 2016年度から 5 年を期間とする国の「アルコール健康障害対策推進基本計画」では、アルコール依存症の回復に、当事者による自助グループが重要な役割を果たしているが、 行政機関や専門医療機関との連携や交流が近年減少しているとの指摘があります。また、自助グループや民間団体と連携し、その機能を活用するとともに、必要な支援を行っていくことや、回復支援にあたっては女性や高齢者の問題に配慮した対応が必要であることも掲げられています。

 まだまだどこに相談に行けば良いか分からず、また相談窓口によっては 治療や回復支援を行う医療機関、回復施設等の情報を把握していなかったこと等により、必要な支援につながらなかったケースも指摘されています。このため、地域において、相談から治療、回復に至るまで、切れ目なく支援を受けられる体制を構築することが求められています。今年度中には、滋賀県の「アルコール健康障害対策推進基本計画」も策定される予定であり、連携のための協議も必要です。

 そこでお尋ねします。

  1. 相談体制について

 相談体制の増強が急務であると考えますが、増え続ける相談に対応する保健師の体制の課題をどのように認識されているのか、お聞かせください。

 

部長答弁 所属: 保健予防課

 1点目の相談体制についてでありますが、精神保健福祉相談は、すこやか相談所の保健師及び保健予防課の保健師・看護師・精神保健福祉士、事務職により対応をしております。議員のお示しされましたアルコール依存症を含む相談件数は、保健予防課での対応件数であります。相談内容といたしましては、「うつに関する相談」が最も多く、続いて、「診断のついていない心の健康についての相談」、「思春期関係の心の相談」が相談件数としては多くなっております。

 平成25年度から相談件数が伸びておりますのは、自殺未遂者支援として、専門スタッフの「いのちをつなぐ相談員」を配置し、相談・支援を開始したことによるものであります。

 精神福祉相談の現状と課題といたしましては、緊急対応時は、必ず二人体制で出動し、その対応には長時間を要するものも多く、対応する職員の確保に苦慮している現状でありますことから、緊急時の対応職員の充足については課題であると認識しております。

 

  1. 今後の対策について

 相談から治療、回復に至るまでの切れ目のない支援を受けられる体制を構築するために、医療機関や各相談機関、自助グループなどとの連携をどのように進めていくのか。課題と対策をお答えください。

 

 自助グループの活動に対する必要な支援の推進について、どのようなことを検討されているのかお答えください。

 

 アルコール依存症は、飲酒をしていれば誰でもなる可能性があること、飲酒をコントロールできなくなる精神疾患であること、治療や断酒に向けた支援を行うことによって回復を維持できることがまだまだ知られていません。啓発をどのように進めていくのかお答えください。

 

⇒部長答弁 所属: 保健予防課

 2点目の今後の対策についてでありますが、相談から治療、回復に至るまでの切れ目のない支援における課題と対策については、市内に入院できる専門医療機関がないこと、及び回復に向けての広域的なサービス拠点が少ないこと、在宅支援の充実を図ることが課題と考えております。これらの課題への対応としては、滋賀県、関係機関及び自助グループ団体と、まずは情報を共有し、それぞれの役割を整理しながら課題解決に向けての取り組みが必要と考えており、今後、関係機関との協議を進めて参ります。

 次に、自助グループの活動に対する必要な支援の推進についてでありますが、アルコール依存症に関係する自助グループは、現在市内に、2つの団体があり、各団体とも断酒が継続できるために定期的に集まりアルコール依存症から回復に向けた活動に取り組んでおられます。

そのうち1つの団体は、今年で37年目と長きに渡り自主的な活動を地道に続けておられ、近年は本人や家族が体験談としてアルコール依存症と診断されるまでの経過や、断酒会につながり回復を迎えられたことを講演もされております。アルコール依存症からの回復に向けて、断酒を継続するために自助グループの活動が大変重要であることから、市といたしましても自助グループの活動紹介や啓発事業をとおして連携を深めて参ります。

 次に、啓発についてでありますが、健康おおつ21第2次計画に位置づけておりますように、アルコール依存症に対する正しい知識の普及や理解促進のため、体験談の発表や、自助グループとの連携によるアルコール講座の開催や出前講座のメニューを設けるなど、引き続き啓発に努めて参ります。また、アルコールが健康に及ぼす影響など、健康づくりの視点からの啓発についても進めて参ります。

 

※初問のみ記載